笹倉正義の場合

笹倉正義(ささくらまさよし)の場合（信仰の軌跡）

小学生	小学校からの下校途中、県道の下の溝で、父母が魚獲りをしているのを見た。二人が私を見て微笑んだ。とてもうれしかった。
小学生	父母の仲が良いことは、子供にとって何よりの幸せ。「笹倉家に信仰を」、と子供心に思う。「一生かけて、考えよう、西洋の宗教は除外して。」
小学生	国語の時間、先生が「義」についてこう言った。「我を羊にする」という意味がある。なんと弱っちい字が自分の名前に付けられたのだろう、子供心に、がっくりした。
中学生	鉄棒の逆上がりがどうしてもできない。ある時、引き上げる力が必要なのに気がついて、懸垂から始めた。当初はびくとも持ち上がらなかった自分の身体が少しづつ浮き始めた。一ヶ月かそれ以上続けた中学の卒業式の校庭で、この日の懸垂ではスーと身体が浮いて、次の瞬間、私は鉄棒の上にいた。校庭には誰もいなかった。高鉄棒の上で、大きな喜びで満たされた。
社会人	会社を1ヶ月休んで、蓄膿の手術をした。頭がスーッとした。2年間全寮制の短大に会社から留学させてもらった。茶道部、自動車部、軟式テニス部、吟詩部に少しずつ籍をおいた。	20歳
1970年	卒業した年、高野山大霊園の広告を目にして、南海電鉄で高野山に行った。支払いを冬のボーナスとの2分割にしてくれませんかとお願いして、許可された。7月、振込みのため14万円の現金を本社近くの郵便局に持っていったが、初めて見る大金と札束の感触だった。（冬に10万円）	23歳
高野山へ	「お墓を買った。」とは、父母に言いにくく、苦慮した。その時書いた手紙は出すことができず、封印したまま今も手元にある。「笹倉家信仰碑　兵庫県」という碑を建てた。これが縁で、家族が高野山に来た。
	「ささくらまさよし」の信仰心と家族 1981年4月25日と26日に、田舎の家族と、泉南メモリアル・パークの「笹倉家メモリアル」と高野山大霊園の「笹倉家信仰碑」を見て回った。その数ヵ月後に悦子が現れた。
お大師信仰	母方の祖母は、若い頃からお大師様を信仰していた。この頃まで、祖母「はつえ」は寝たきりの祖父を看病していたが、11月23日に祖父が亡くなった翌年の5月、家族が祖母をつれてきた。お大師様が出迎えに来てくれるという奥の院の橋を渡る祖母の後姿を見て、ああ、私はこのために信仰碑を建てたのかと思った。（どういうわけかこの時の写真を撮っていない）
	能率手帳1971年（昭和46年）のデータ「石川の魚、台風23号、ナショナル健康器、葛城山」
一度目の願い	しんどい日々が続いていた。栄養不足にならぬように注意していたが、疲れが抜けない。半健康状態よりも寿命を半分にしてでも、健康がほしいと切に願った。
魚と私	近鉄道明寺駅から寮に帰るには、石川にかかる古い石橋（吊り橋）を渡る。夏の日照りで水の流れが止まり、水溜りの点在になった。犬がうろうろしていた。水溜りの温度も上昇し、犬の牙を逃れた小魚があぷあぷしているように思った。寮には小さな水溜りのような池があるが、捜し出してそこに放してやる気にならなかった。「僕ももう限界だ。同じ運命だ」と思ったのだった。夕空は快晴で、夕焼けをしており、明日は完全に干上がると思った。翌朝、未明に、「ザー」という物音で目が覚めた。豪雨になっていた。会社から帰るときには、石川は濁流になっていた。助かった魚はいるか、と思うと同時に「同じ運命だ」と思った自分を恥じた。テレビでは「変ですねー。急に台風が北上したんです。」と天気予報がはずれた言い訳をしていた。
治る希望	会社の昼下がり、何気なく松下電工のカタログを見ていた。「あなたの血液を弱アルカリにして、健康にします」という健康器の広告が目にとまった。次の日曜日に日本橋の電気店街に行き、商品の確認をした。どこの店でも「知らない」と言われた。カタログも新しいものには、その広告載っていなかった。南のはずれの「キタ商店」という店の前で、「ここでだめならあきらめよう」と思った。元気のいいお兄さんが顔を出して、「ちょっと待ってよー」と言って２階に行き、一枚の広告を持って降りてきた。「これとちゃうか」「そうですわ。これください。」と即、取り寄せの注文をした。この商店街で物を買うのに、値段も聞かず、値切りもしないで買うとは、何と不謹慎な、という顔をしていた。会社の横を通るとき、「治った。仕事がんばる。」と、気力が満ちた。
健康の復活	商品を受け取り、寮に持ち帰って、敷物を敷いて、スイッチを入れた。数日後、石川の吊橋から南に臨む葛城山（９６０ｍ）を見て、「登ろう」と思った。数日前まで、地下鉄の階段がしんどかったのに。食堂のおじさんにおにぎりを作ってもらい、葛城山を登った。どんどん登る足取りが軽い。さすがに怖くなって、帰りはロープウェイを使い、寮のお風呂で足をマッサージした。仕事も下り坂を駆け上がるように、はかどった。健康になったのだった。「健康にしてほしい」と願った時につけた条件を思い出していた。
	能率手帳1975年（昭和50年）のデータ「旧約聖書入門、包茎手術、国分クリスチャン・センター」
信仰の転機	不謹慎な思いを持って、夜の「なんば」の繁華街に出たが、思い違いをしていたこともあって、女を知ることなく戻ることになった。電車の中で「また行ってみるか」、と考えた。JR関西線の柏原駅では、近鉄道明寺線に乗り換える待ち時間があった。時間つぶしのため、駅前の小さな本屋に入った。出るときに、ふと、文庫本を一冊手に取った。「旧約聖書入門」という本だった。作者の三浦綾子さんに、感想のはがきを書いた。（1975/7/27三浦さん夫妻から、手紙と「私を変えた愛」というしおりが送られてきた。）
1975/6/26	聖書を買った。その日付が聖書に書いてある。昭和50年6月26日（木）晴れ、と。	28歳
皮の切除	ペニスの皮の内側が度々炎症を起こすので、久宝寺口の医院で切除してもらった。１週間ぐらい入院した。
キリスト教会	退院すると、寮監から電話がかかっていた、と言われた。キリスト教会かららしかった。後から考えると、三浦綾子さん夫妻の紹介と思われた。
1975/9/3	電話のあった国分（こくぶ）クリスチャンセンターには寮から徒歩でも行けた。寮のある玉手山地区と教会のある国分の間には、丘のような、玉手山がある。山の傾斜を活用した小さな遊園地があった。お寺もあった。教会に初めて行ったのは、夜の集会だったと思う。国分クリスチャンセンターは、まもなく1975/9/15に、国分福音教会に昇格した。
洗礼	この教会の信徒の洗礼を始めて見た。大阪湾の南の端にある岬教会の下の、岩の多い海岸で行われた。「へえー、キリスト教の神は何と規模が大きいのだろう」と、それまでの先入観とは違う、大らかな神という印象を受けた。
1976/2/13	寮の食堂のテレビで、ゴールデン洋画劇場「暴君ネロとローマ帝国の崩壊・クォ・バディス」（午後9時）を見た。この時間、誰も食堂には来なかったので、チャンネルの独占を気にせずに済んだ。ドラマの中で、キリスト教徒のしるしに魚のマークを描くのを見て、あっと思った。
1976/3/14	国分福音教会にはまだ設備がなかったので、八尾福音教会で洗礼を受けた。牧師が「あなたは死にます。そしてよみがえります」と言った。この教団の洗礼は、水槽にどぶんと浸け、死者を埋葬した様を示す。洗礼の後、聖書の「ヘブル人への手紙」の一部を引用して、信仰の証をした。	29歳
退寮準備	国分に賃貸住宅２戸を借りた。献身しようかと牧師に相談したら、「すべての事には時がある」と言われ、その気持ちは遠のいた。一度も住まないまま、賃貸契約を解除した。
加美へ	独身寮の入居期限が1年過ぎて、工場に近い、大阪市平野区加美の賃貸マンションに入居した。国分に行くには遠くなったこともあって、教会には足が遠のいた。
お稽古ごと	１年間、天王寺駅ビル内のお料理教室に通った。また、近くのプールにも通った。エレクトーンを買い、天王寺のヤマハエレクトーン教室にも通った。
1980/5/11	自転車で行ける距離にある平野キリスト福音教会にいった。久しぶりに教会に入り、信徒の賛美を聴くと、一瞬、自分の心にかかる、くもの巣が見えた。信徒（兄弟姉妹）と共にあることは、麗しいと思った。
1980/6/7	高野山大霊園入り口のお地蔵群が気になりだした私は、大阪市の泉南メモリアルパーク（芝生霊園）の新聞広告に目をとめ、区の出張所にカタログを取りに行った。その日、祖母の妹の「関田まつ」が娘と二人で加美のマンションに来てくれたが脳梗塞で倒れ、救急車で病院に運んだ。まつおばさんは意識を回復することなく、病院で亡くなった。葬儀の合間に、自転車で教会に行った。その日曜礼拝で、信徒と共に２９２番「きょうまでまもられ」を賛美すると、涙がとめどもなくあふれた。
1981年	大阪湾を臨む芝生公園墓地、泉南メモリアルパークに霊地使用権を購入し、「笹倉家メモリアル」という碑を建てた。また、側面には「イザヤ書　第５６章」と刻んだ。（昭和56年でもあった）。霊地を見回っていたら、母と息子が建てた、夫であり父と思われる名前の碑があった。心を揺さぶられるものがあった。まだ見ぬ自分の家族。ここにふさわしい家族を与えてください、と願った。
1981/4/1	人事異動で八尾市久宝寺の工場から大阪府枚方市の工場に勤務先が変わった。加美の住居は残したまま、工場近くの独身寮に入れてもらった。	34歳
二度目の願い	今度の職場は出張が多い。全国の地すべり地区の工事現場が出張先だったので、寒河江、八幡浜、八木山、朝日村、輪島、上市川第2ダム、等に溶接指導員として赴いた。それから、たまに石油プラントにも出張した。職場は小さかったが、仲間に恵まれて充実していた。工場から寮には歩いて10分ほどで帰れる。その道すがら、夜空に向かって、また強く願った。「子供が与えられないなら、あなたのことを伝えられません」。
婚活の転機	何気なく、何かの包み紙だった、新聞の広告が目に入った。OMMGという結婚相手紹介会社の広告だった。ふと、その気になって梅田にあるビルの事務所を訪ねた。コンピュータチェックシートに記入する相手の条件欄は、できるだけゆるくするようコンサルタントに薦められた。宗教欄には「キリスト教」と書こうと思ったが、「それは良くない」と言われて、「特になし」と書いた。500人該当者がいます、と言われた。入会料をきくと19万円と言われた。想定よりもかなり高かったが、結婚に真剣な人が多いに違いないと思い、入会した。
鉄の扉	結婚については、田舎の父母もいろいろ気を使ってくれた。しかし、結婚にあたって大事に思っている高野山大霊園のことやキリスト教のことを、「変な人」と思われるのがいやで、相手に言えず、断ったり断られたりした。
出会い	「無宗教」というのはやっぱりおかしいと思い、コンサルタントの重なる助言を聞き流して、「キリスト教」にしてもらった。そうしたら、数件の紹介状がきた。丁度その日に、寮監から「電話です」、とマイク放送があった。廊下の電話に出ると、女性の声がした。覚えのない、紹介状の返事の督促だった。その翌日、彼女の紹介状が届けられた。誤配されて、遅れたものらしかった。「キリスト教」と変更する前のものだったが、順番を重んじた私は、先に電話をかけてきたその女性と会うことにした。富山の溶接現場への出張する旅姿のまま、梅田で会った。
開く扉	彼女と次に会ったのは、石油プラントの出光徳山から帰る途中だったと思う。聖書を見せて彼女がどう思うかで決めようと思った。赤い装丁の小さな聖書を、彼女は大事そうに受け取って、返さなかった。
	能率手帳1981年（昭和56年）のデータ「エバとアダムの物語」
1981/12/9	結婚を前提とした最初のデートは、京都駅からのレンタカー・ドライブだった。三千院を超えて琵琶湖大橋に行った。その帰り、琵琶湖から山道に入る直前に、虹を見た。VHS映画のノアの箱舟の逸話を思い出した。神の約束の印に、虹が出るシーンがあった。彼女との結婚式は、翌年の3月20日に決まった。	34歳
正義の家族	彼女は加美の部屋にきた。彼女と平野の教会に一度行った。高野山に行った。結婚式の翌日、雨のメモリアルパークにも行った。全く、何の障害もなく、数々の扉が開かれた。私はついに、自分の骨の骨、肉の肉を得たのだった。家族ができた。このあと、まもなく、もう二人が、家族に加わった。	35歳
まさよしのプロテスタント時代えつこが母のメモリアル
2008/12/3	タイトルが「礼拝の再開」で、引用する聖句がマタイ26-38「悲しみを催しまた悩みはじめられた」の張り紙をした。理由のない不安に襲われ、眠れぬ夜が続いたためだった。不安が去った後、引用した聖句ついて思った。イエスは何を悩まれたのだろう、と。また、その時、イエスが飲まねばならなかった杯には何が入っていたのだろう。捕まったら死刑になることを恐れたというのでは、以前ペテロに「しりぞけサタン」と叱責した手前もあり、師の態度としてはおそまつすぎる。死を恐れて、悩まれたはずはない。	61歳
正義の軌跡	2009年9月の連休を利用して、自分のホームページを、リニューアルした。コンセプトは、「笹倉正義の軌跡」にした。今までに作成したマンガの情報を整理して掲載した。続いて、「分譲マンションの管理」のコンテンツを追加した。	62歳
2009/11/22	一つ余っていたボタンに、ふと「笹倉キリスト教会」と書いた。コンテンツの追加が始まった。キリスト教のマニュアルを作ることになった。これがマニュアルの名前となった。
2011/7/28	献金先が必要になった。宗教法人ではなく、楽天銀行では預金口座に自由な名前を使うことはできなかった。そこで個人口座を開設した。この日を、（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会の設立日と定めた。	64歳
2012/3/16	ゆうちょ銀行上山手支店で、「（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会」名義の口座を開設した。預金の上限は1000万円であるが、当面はこれで十分である。口座の名前は全角１４文字丁度であったことと、開設用に作成した規約書の内容が、計り知れぬほどの精神の安定をもたらしたことで、とても恵まれた。	64歳
2012/3/21	同窓会名簿に載せる広告の版下を作った。その際、（笹倉宗）のふりがなを（さそうしゅう）とした。	64歳
2012/05/21	ドメイン名「seibomariya.com」を二日前に取得した。「manga.world.coocan.jp」は「笹倉正義の軌跡」のためのものであったから。今、Ａの健康について、「主よ、わたし達二人をお恵みください」と、祈りたいことがあるので、その記念ともなる。	64歳
2012/12/29	「（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会」は正式名称であるが、覚えにくい。そこで、オリジナルキリスト教会とＯＣＣとを通称名とした。	65歳
2017/8/16	「笹倉家に信仰を」の歩みは、ここに至り、「ささくら修道会」となった。信仰によって。説明書作成は道半ばなのだが、その日々の中で、すべてのキリスト教会は、ローマ・カトリック教会に帰すべきだと思うに至っていた。テオピロ、ルカ、聖母マリヤ、そしてパウロの信仰を、２０００年を経た今も正しく保持しているのは、漁師ペテロを初代教皇とするこの教会（組織）だけなのだ。	70歳
「土の器(うつわ)」
2019/5/16	宣教と労働、宣教への道は、「キリスト教会」説明書の作成、そして日々の労働が続き、「ひと休み」の思いもないではなかったが、休まずにいた。身体のあちこちに歪が生じるのが自覚された。単なる高齢化にともなう老化現象とは思えないものもあるが、終わりがいつかはわからないのに、休んではいられないのだった。働くには充分な健康状態なのだから、働かなければ、という思いは衰えない。えつこは片方のひざを手術し、人工関節にしたが、もう一方のひざが痛む日々だった。おりしも元号が代わろうとするある日、コンビニで買った新聞の広告（オムロン電気治療器）が目に入った。	71歳
2020/1/17	田舎からダンボールを二個送ってきた。笹倉家の「れんごく」を作成した直後だった。この成り行きに、わたしはとても満足している。わたしの「持ち続けた信仰」の果実なのだから。	72歳
2020/5/12	オムロン電気治療器は体質に合わないようなのでやめた。昨年7月から昼休みの30分間ウォーキングを始めたが、これをラジオ体操に変えた。日光浴をしてみる気になったのだった。場所は、ウォーキング途中にあった愛宕神社の境内で、その場所は50段ぐらいの石段の上にあり、通りからは隠れている。しかし、隣接するマンションの上階からは見える。その場所で上半身裸になり、ラジオ体操１，２をする。そのあと、詩吟をひとつして、戻る。	72歳
2020/9/16	「愛宕神社の境内の日光浴」はやめた。理由はたぶん面倒になったからだ。歩くのは「仕事」、それもつらい仕事という日々となった。夜、寝転ぶと、イライラがはじまり、これもまた苦痛であった。そうした中、TV番組をきっかけに、「通勤スクワット」をはじめた。	73歳
2021/2/28	お父さんプレゼント、サポーター「Stile BX」	73歳
2021/12/20	2022年正月用の年賀ハガキに「近況」を書いた。年賀ではなく、「生存通知」とした。	73歳

2012/5/21 、2019/5/7（ナショナル健康器）

「墓じまい」からの随想
(1)高野山の「信仰碑」とメモリアル・パークの「メモリアル」の写真
(2)わたしは、「おまえはカトリックの説明書をつくっているのか」と、人に言われかねないところに出た。それは、わたしが聖母マリヤを、彼女の非凡さを、「ルカによる福音書」に見るようになったからだと思う。

お葬式と墓地について

「ささくらまさよし」の総括
「子よ、あなたの罪はゆるされた」
プロテスタントからカトリック教会に目覚め

あとがき

キリスト教の説明書を作る道に入ったと自覚してまもなく、この自分の信仰歴を振り返って、この「信仰の軌跡」を書いた。内容は、自分の記憶をたどるだけの、とてもアバウトなものだった。

それから、７年余りたった。ふと、生前整理の写真の中に、「ナショナル健康器」のカタログがあるのを見た。何気なく見たその映像は、それにまつわるエピソードをよみがえらせ、その事実を検証してみる気にさせた。カタログに日付はないが、能率手帳のメモが、その日を蘇らせてくれることになった。そして、それらに関連して、「余はいかにしてキリスト教徒となりしか」の検証もすることになった。またしても、わき道にそれることになったが、これも必要なことだと思い直した。

キリスト教の説明書を作り始めた。そして、わたしは70を超えた。聖書の中の、歴史認証や状況証拠の痕跡あるか、を思うようになった。
カペナウムの百卒長、テオピロの命令を受けたルカが、エルサレムにいたマリヤからを聞き書きをしたのは、受胎告知から30年余の後のことである。そのエピソードにそれらの痕跡があるか。すなわち歴史的事実の余韻である。

なぜイエスの母マリヤが、異邦人のルカの聞き取りを許されたのか。ユダヤ人にも話さずに、否、話せずに、心にとめておられたことをうちあけられたのか。それがようやくこの頃わかりかけた気がする。

「聖母子」それは単に「処女受胎」にとどまらない。「神はなんでもできる」、ではマリヤがどんな女でも良いことになり、軽すぎる。マリヤは「選ばれし者」ものでなければならぬ。処女受胎の意味は、母と子が「性の別」こそあれ、生き写しであることなのである。「性の別」にもまた意味はある。女が裸にされて十字架に掛けられることはない。それは男の役割なのである。事の成就の「宣教」それは女が負うのである。また、弟子や奉仕した女性たちの「証言」も重要である。

そして、それに「歴史認証」する者が、他にいなければならぬ。その者は、イエスとの接点がなくてはならぬ。つまり、ルカは生前のイエスの顔を知っていなければならぬ。それでこそ、彼が母のマリヤに出会った時の「顔認証」が成るのである。それこそ、ルカが処女受胎を納得させた唯一のものであるはずだ。マリヤはイエスの逮捕後に自分の顔を公にされたのである。それまでは、おそらく誰の目にもご自分を現されなかったことと思う。

健康器にまつわることでも、「手帳」のメモが幾分役に立った。単なる「作文」は世に多い。(2019/12/13)

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「自分に読む物語」目次

オリジナル教会（説明書作成の権威付与）、「思うがままに作成してよい」
代表　笹倉正義
正式名称：（ささくら宗）聖母マリヤ福音教会
2019/5/10、12、16、2019/12/13、2020/1/17、5/12（愛宕神社）、2021/7/14
2023/11/27、11/30

いろいろ聖書

　ささくら宗の聖書

聖句引用：日本聖書協会　口語訳（こうごやく）聖書
新約聖書（１９５４年改訳）
旧約聖書（１９５５年改訳）
バルバロ聖書（差分文書）