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| 場所はローマ。そのローマ貴族の館に親戚の若者が訪れた。青年ウィニキウスは、思いもかけず見初めた女性に恋焦がれていることを告白し、ペトロニウスに力を貸してほしいというのだった。その館は、エロスの愛に溢れていた。ローマ全体がそうだった。 |
| 目次 |
| (1)(1)ローマ貴族の訪問者 1-1-1-1ペトロニウスは正午ごろになってやっと目がさめたが、いつものようにひどく疲れていた。前の日、ネロの催した宴会に出たところ、それが深夜までつづいたのだ。しばらく前から、彼の健康は衰えを見せはじめていた。毎朝目がさめるとなにかしびれたような感じで、考えをまとめることができないと自分でもこぼしていた。 |
| (1)(2)ヘレニズムな若き肉体 1-1-2-34「パルティア人の矢はわたしには当たりませんでしたが、そのかわりアモルの矢にやられました・・・・。しかも思いもかけず、都門から数百歩のところでね」。「カリスたちの白いひざに誓って！いつかひまなときにその話をきこうじゃないか」と、ペトロニウスは言った。「実はそのことでご相談に上がったのです」と、ウィニキウスは答えた。 |
| (1)(3)猫も杓子も詩人 1-1-3-53ウィニキウスはしばらくの間、物思いに沈みながら、牧羊神（ぼくようしん）のブロンズの像をながめていた。牧羊神は自分の腕に抱かれてのけぞったニンフの唇を熱心に求めている。やがてウィニキウスは言った。「あれでいいんです。あれこそ人生（じんせい）最大の楽しみですからね」。 |
| (1)(4)堅物プラウティウスと貞女ポンポニア 1-1-4-53プラウティウスは、折りよくわたしが怪我をしたところへ来合わせて、わたしがひどく痛そうにしているのを見ると、自分のうちへ連れていってくれ、あの人の奴隷のメリオンという医者がすっかり治してくれました。そのことをお話ししようと思っていたのです」。「どうして？まさかおまえはひょっとしてポンポニアに惚れたわけではあるまいな？ |
| (1)(5)リギ族の娘に恋して 1-1-5-56あそこのうちは、主人夫婦から鳥小舎の鳥にいたるまで道徳堅固ですから、あの娘も残念ながら年頃になってもグラエキナ同様道徳堅固ですが、そのうつくしさといったら、ポッパエアでさえ、あの娘と並べたらヘスペリスたちの林檎のそばにおいた秋の無花果（いちじく）ぐらいにしか見えないでしょうよ」。「それで？」。 |
| (1)(6)ヘルメスの役を承諾 1-1-6-38「それじゃなんと言えばいいのかな、ウィニキウス。アウルス・プラウティウスなら、おれはよく知っている。あの男はおれの暮らしぶりをひどく悪く言うが、ある程度おれに好意を寄せている。ことによるとほかの連中（れんちゅう）よりはおれのほうがましだとさえ思っているかもしれない。 |
| (1)(7)人知れずエウニケの恋 1-1-7-21エウニケはいすの上にあがって−−−−像と同じ高さになると、いきなりその首に両腕を投げかけた。そうして金色の髪をさっとうしろへなびかせて、ばら色のからだを白い大理石に押しつけ、われを忘れてペトロニウスのつめたい唇に自分の唇を押しつけはじめた。 |
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| オリジナル教会の権能：「あなたの思うがままに制作してよい」 |
| ページ制作者 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 |
| 通称：オリジナル教会 |
| 2016/5/21 2019/8/15-8/21 |
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| （ささくら修道会規約）当会の用いる聖書は、口語訳聖書または文語体聖書に限られる。例外として、バルバロ聖書差分を、正式文書に加える。これ以外の、聖書の引用は厳禁される。日本語以外の聖書については、文語体聖書の内容に準じるものとする。異端文例（Today's English Version) |
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