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| 「ダビンチ・コード」ダン・ブラウン著 越前敏弥（訳）角川文庫 |
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| (1)なぜヨハネがマグダラのマリヤ (2-P152)「この人はだれなの？」ソフィーは尋ねた。「この女性は」ティービングは答えた。「マグダラのマリヤだ」ソフィーは振り返った。 (2-P153)「あの娼婦の？」そのことばで自分が傷つけられたかのように、ティービングは短くため息をついた。「マグダラのマリヤは娼婦などではない。その不幸な誤解は、初期の教会による組織的中傷の名残だ。教会がマグダラのマリヤを貶めたのは、その危険な秘密を−−−聖杯としての役割を−−−闇に葬るためだ」「役割？」「さっきも言ったとおり」ティービングは説明した。 |
| コンスタンティヌス帝の新約聖書には、マグダラのマリヤが娼婦などとは、どこにも書いてない。また、この「愛弟子（まなでし）ヨハネ」をもじった寓意というかアイデアは、「ヨハネによる福音書」の聞きかじりだと思うが、実はその愛弟子はヨハネではない。 その福音書には、洗礼者ヨハネのほかには「ヨハネ」の名前はどこにもない。文書のタイトルで、皆が勝手に「ヨハネ」と思い込んでいるだけなのであり、ダビンチがそれをパロディとして使ったというのなら、わたしは彼を少し見直すだろう。しかし、ダビンチは聖書を読んだことがないと、ティービングが保証している。 |
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| (2-P153)「かつての教会は、人間の預言者であるイエスが神だと世間を納得させなくてはならなかった。それゆえ、イエスの生涯の世俗的な面を記した福音書を、すべて聖書から除外した。しかし昔の編集者にとっては不都合なことに、とりわけ扱いにくいひとつの話題が数々の福音書に繰り返し現れていた。 (2-P153)それがマグダラのマリヤだ」ティービングは間をとった。「より具体的に言えば、イエス・キリストとマグダラのマリヤとの結婚だ」「なんですって」ソフィーはラングドンに目をやり、それからティービングへもどした。 |
| 確かに。コンスタンティヌス帝が廃棄・焼却を命じた文書の中には、そのような内容の物が無かったとは言えない。廃棄・焼却された物の痕跡はないからである。しかし、それらは教会の中にではなく、町の本屋などにあった、その手の「芸能本」なのではあるまいか。 |
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| (2-P153)「史実として記録されている」ティービングは言った。「そしてダビンチはまちがいなくその事実を知っていた。＜最後の晩餐＞は見る者に対し、イエスとマグダラのマリヤが夫婦だったと叫んでいるも同然だ」ソフィーは絵をふたたび見た。 |
| 「史実として記録」の根拠を示さないと、話はとても軽くなる。「史実」と呼べる文書は、たぶん幾度となく言及していると思うが、「ルカによる福音書」だけである。そして、それには「マグダラ」を冠したマリヤが二箇所に書かれているが、彼女は婦人たちのひとりであり、単独行動は困難な状況がありありとわかる。 「ルカによる福音書」8章 8-1そののちイエスは、神の国の福音を説きまた伝えながら、町々村々を巡回し続けられたが、十二弟子もお供をした。8-2また悪霊を追い出され病気をいやされた数名の婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出してもらったマグダラと呼ばれるマリヤ、2-3ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒にいて、自分たちの持ち物をもって一行に奉仕した。 「ルカによる福音書」24章 24-7すなわち、人の子は必ず罪人らの手に渡され、十字架につけられ、そして三日目によみがえる、と仰せられたではないか」。24-8そこで女たちはその言葉を思い出し、24-9墓から帰って、これらいっさいのことを、十一弟子や、その他みんなの人に報告した。24-10この女たちというのは、マグダラのマリヤ、ヨハンナ、およびヤコブの母マリヤであった。彼女たちと一緒にいたほかの女たちも、このことを使徒たちに話した。 |
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| (2-P154)「イエスとマグダラのマリヤが対照的な服装をしているのがわかるかね」ティービングは中央のふたりを指した。ソフィーは息を呑んだ。たしかに、ふたりの服の色は正反対だ。イエスは赤い長衣に青いマントをまとっている。マグダラのマリヤは青い長衣に赤いマントだ。陰と陽というわけか。「不思議な点もある。イエスとその妻は、腰のあたりで接しているらしいにもかかわらず、上半身を遠ざけ合っている。あたかもふたりのあいだに、無意味な空間を切りとりたいかのように」 |
| 天才ダビンチの才能は計りがたい。むだな抵抗はやめる。 |
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| (2-P154)ティービングが輪郭をなぞってみせるまでもなく、ソフィーは悟った。 まぎれもない＼／の形が絵の中心にある。ラングドンがさっき書いた、聖杯や女性の子宮を表す記号そのものだ。 |
| うーむ。なるほど。 |
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| オリジナル教会の権能：「あなたの思うがままに制作してよい」 |
| ページ制作者 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 |
| 略称：オリジナル教会 |
| 2020/4/20、21、26 |
| （ささくら修道会規約）当会の用いる聖書は、口語訳聖書、文語体聖書、バルバロ聖書差分の３つに限定する。これ以外の、聖書の引用は異端行為として厳禁される。日本語以外の聖書については、文語体聖書の内容に準じるものとする。異端文例（Today's English Version)世事に迎合した改編文章など異端以外の何ものでもない。（異端：=故意に対立すること） |
| 聖句引用：日本聖書協会 口語訳聖書 新約聖書（１９５４年改訳） 旧約聖書（１９５５年改訳） バルバロ聖書（旧約差分） |
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| 作成履歴 |
ページ制作者：ささくら修道会 総長 笹倉正義
聖句引用：日本聖書協会 口語訳聖書
旧約聖書（１９５５年改訳）
新約聖書（１９５４年改訳）
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