サムエル記上

サムエル記上

ハンナとその夫エルカナのエピソードは、聖母マリヤとその夫ヨセフのそれと似ている。ハンナはうまずめであったがついに妊娠してサムエルを得た。一方マリヤは夫を知らないうちに懐妊してイエスを産んだ。そこが違うだけで、夫がやさしく、その妻を愛したというところは、よく似ている。三人以上の子は、男女双方に愛の継続がなければ、できまい。

サムエルはサウル王家を誕生させ、自らは最後の士師(さばきづかさ)となった。しかし、サウルは主に従わない人物であった。ここに、主に従う戦士ダビデがあった。サムエルはこのダビデにも油を注いだ。こうして、サウルとダビデの両家の内戦が始った。サウルはベニヤミン族、ダビデはユダ族の支援を受けて即位した。そして、サウルとその子ヨナタンはペリシテびととの戦線で死亡した。ダビデはサウルから執拗に命を狙われるが生き延びた。ダビデはサウルの手をのがれて逃亡中に、二人の妻をめとった。　

サムエル記の行動域（地図）

聖書地図

「サムエル記」の時代、ベツレヘム

1章「うまずめハンナ」
（サムエル）ハンナは心に深く悲しみ、主に祈って、はげしく泣いた。

2-1章「ハンナの讃歌」
（母ハンナの歌）乏しい者を、あくたのなかから引き上げて

2-2章「小さなエポデ」
サムエルはまだ幼く、身に亜麻布のエポデを着けて、主の前に仕えていた。

3章「サムエルよ」
サムエルはまだ主を知らず、主の言葉がまだ彼に現されなかった。

4章「契約の箱(1)」
（サムエル）あなたのふたりの子、ホフニとピネハスも死に、神の箱は奪われました。

5章「神の箱(2)」
朝また早く起きて見ると、ダゴンはまた、主の箱の前に、うつむきに地に倒れていた。

6章「主の箱(3)」
ベテシメシへ上るならば、この大いなる災を、われわれに下したのは彼である。

7章「サムエルの世」
年ごとにサムエルはベテルとギルガル、およびミヅパを巡って、イスラエルをさばき

カナンの神々

8章「王がほしい」
彼らが捨てるのはあなたではなく、わたしを捨てて、彼らの上にわたしが王であることを

9章「青年サウル」
こうしてサウルはその日サムエルと一緒に食事をした。

10章「サウルに三つのしるし」
サウルを知っている人々はみな、サウルが預言者たちと共に預言するのを見て

11章「サウルの即位」
サムエルは民に言った、「さあ、ギルガルへ行って、あそこで王国を一新しよう」

12章「王も共に」
（サムエル）わたしは年老いて髪は白くなった。わたしの子らもあなたがたと共にいる。

13章「サウルの廃嫡」
（サムエル）あなたは、あなたの神、主の命じられた命令を守らなかった。

14章「ヨナタン」
サウルは力の強い人や勇気のある人を見るごとに、それを召しかかえた。

15章「王の資格」
（サムエル）主はサウルをイスラエルの王としたことを悔いられた。

16章「油そそがれたのはダビデ」
サムエルは油の角をとって、その兄弟たちの中で、彼に油をそそいだ。

17章「戦士ゴリアテ」
ダビデはサウルの所から行ったりきたりして、ベツレヘムで父の羊を飼っていた。

18章「友ヨナタン」
ヨナタンの心はダビデの心に結びつき、ヨナタンは自分の命のようにダビデを愛した。

19章「サウル、ダビデの殺害を謀る」
ダビデを殺すようにと言った。しかしサウルの子ヨナタンは深くダビデを愛していた。

20章「ヨナタンの友情」
ヨナタンの名をダビデの家から絶やさないでください。

21章「聖別したパンがあります」
21-1ダビデはノブに行き、祭司アヒメレクのところへ行った。アヒメレクはおののきながらダビデを迎えて言った、「どうしてあなたはひとりですか。だれも共がいないのですか」。21-2ダビデは祭司アヒメレクに言った、「王がわたしに一つの事を命じて、『わたしがおまえをつかわしてさせる事、またわたしが命じたことについては、何をも人に知らせてはならない』と言われました。
マタイ12-1-8からの参照、弟子たちが麦の穂をつんで食べた。

22章「祭司の殺害」
アヒメレクよ、あなたは必ず殺されなければならない。あなたの父の全家も同じ

23章「さまようダビデ」
ケイラの人々はわたしと従者たちをサウルの手にわたすでしょうか。

24章「千載一遇」
彼は主が油を注がれた者であるから、彼に敵して、わたしの手をのべるのは良くない

25章「賢女アビガイル」
（サムエル死）主がわが君を良くせられる時、このはしためを思いだしてください

26章「二度目の好機」
イスラエルの王は、人が山で、しゃこを追うように、わたしの命を取ろうとして

27章「ペリシテのダビデ」
ダビデはその地を撃って、男も女も生かしておかず、羊と牛とろばとらくだと

28章「サムエルの霊」
（サムエル）あすは、あなたもあなたの子らもわたしと一緒になるであろう。

29章「ダビデの信用」
ペリシテびとの君たちは、『われわれと一緒に彼を戦いに上らせてはならない』と

30章「強運のダビデ」
アヒノアムと、カルメルびとナバルの妻であったアビガイルも捕虜になった。

31章「ぎょりゅうの下に」
サウルは、つるぎを執って、その上に伏した。

「サムエル記下」