（５）ヘラクレスの苦役(くえき)

（第二巻）第５章 2-5-1ヘラクレスはこれを聞いてティリュンスに行き、エウリュステウスによって命ぜられたところを行なった。

（５・１）ネメアの獅子の皮を これは不死身の獣で、テュポンから生れたのである。

（５・２）レルネの水蛇を　これはレルネの沼沢地に育ち、平原に出て来ては家畜や土地を荒らし

（５・３）ケリュネイアの鹿を　その鹿はオイノエにいて、黄金の角を有し、アルテミスに捧げられて

（５・４）エリュマントスの猪を　この獣はエリュマントスと呼ばれる山から出て来て、プソピスに害を

（５・５）アウゲイアスの家畜の糞を　家畜の十分の一をくれるならば一日で糞を運び出そうと言った。

（５・６）ステュムパロスの鳥を　この森の中に、狼にとられることを恐れて、数知れぬ鳥が遁れた。

（５・７）クレタ島の牡牛を　ゼウスのためにエウロペを海を渡した牡牛であると言っている

（５・８）ディオメデスの牝馬を　トラキアの甚だ好戦的なビストン族の王で、人食い馬を持っていた。

（５・９）ヒッポリュテの帯を　帯を奪い、他の女たちと闘って後出航して去り、トロイアに寄港した。

（５・１０）ゲリュオネスの牛を　太陽神に照りつけられたので、神にむかって弓を引きしぼった。

（５・１１）黄金の林檎を　九年の間不作がエジプトを襲い、学識ある予言者プラシオスが

（５・１２）地獄からケルベロスを　地獄へ降りる道の入口のあったラコニアのタイナロンに来り、

次へ

掲載と閲覧・双方の注意事項

１．このサイトの読者の中には、本の購入者あるいは購入予定者がおられるであろうこと。

２．このサイトの目的は、キリスト教の説明書作成の一環であること。

３．「イリアス」と「オディッセイア」の物語と地獄行きについて参考になればと思ったが、その他の物語についても入力した。物語が実は部族の先祖にリンクするためのものであることに気づいたが、キリスト教には関係ないため、全文入力にはしなかった。物語が、部族の先祖、あるいは後裔に関連付けられることは、モーセ五書に似ている。ギリシャ神話を口伝（くでん）で継承したのは吟遊詩人たちである。モーセ五書は、ユダヤ人十二部族の宗教集団レビ人の作品であるだけに、律法を含んだ聖典として洗練されている。

2015/3/14-15 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会