（５・１２）地獄からケルベロスを

 
（Ｐ１０２）
2-5-12（１２）第十二番目の仕事として地獄からケルベロスを持って来ることを命ぜられた。

これは三つの犬の頭、竜の尾を持ち、背にはあらゆる種類の蛇の頭を持っていた。これを目指して出発しようとして、秘教に入会させてもらう目的でエレウシスのエウモルポスの所へ来た。しかしその当時は異邦人は入会を許さなかったので、ピュリオスの養子となって入会した。

しかしケンタウロスの殺戮（さつりく）から身を潔められていなかったので、秘教会を見ることができず、エウモルポスに潔められて、それから入会を許された。

そして地獄へ降りる道の入口のあったラコニアのタイナロンに来り、この入口から降りた。聖霊が彼を見た時、メレアグロスとゴルゴンのメドウサ以外は逃げた。彼はゴルゴンに対してあたかも生けるかのごとくに刀を抜いたが、ヘルメスからそれは空しい姿にすぎないことを教わった。

地獄の門の近くに来てテセウスとペルセポネに求婚してそのために縛られたペイリトウスとを見出した。彼らはヘラクレスを見て、あたかも彼の力によって蘇生（そせい）するように手を差し延べた。彼はテセウスの手を取って醒（さ）ましたが、ペイリトウスを立ちあがらせようとすると、大地が動揺したので、彼は放した。

（P１０３）第二巻（Ⅴ）
彼はアスカラポスの岩をも転がして除けた。彼は霊魂に血を供しようと欲し、地獄王の牝牛（めすうし）の一頭を殺した。しかし牝牛を飼っていたケウトニュモスの子メノイテスがヘラクレスに相撲（すもう）の挑戦をした。そして身体の真中（まんなか）をつかまれて、脇骨を砕かれたが、ペルセポネに乞いうけられた。

彼がプルトンにケルベロスを求めた時に、プルトンは彼の持っている武器を使わないで圧伏して連れ出るように命じた。彼はケルベロスをアケロンの門で発見して、胸当てをつけ、獅子の皮で身を蔽（おお）い、犬の頭を両手で抱き、尾にある竜に噛（か）まれたけれども、いうことをきくまでは猛獣をつかみしめることをやめなかった。

そして彼はそれを伴ってトロイゼンを通って上（のぼ）った。しかしアスカラポスをばデメテルはみみずくにし、ヘラクレスはエウリュステウスにいケルベロスを見せて後、再び地獄に持って行った。
 
 
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2015/3/14 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会