２２．キリスト教の性風俗 ２２．キリスト教の性風俗
| キリスト教の性 性についての関心、疑問は人の本質であって、年齢とともに男子は男子なり、女性は女性なりに心身共に変化していきます。本能に近い天真爛漫なものが、生まれた社会の風俗あるいは、宗教的教義によって抑制されます。そのような社会に適応できる者とできない者とが生じて、さまざまな人間模様が現われます。 日本のキリスト教徒やクリスチャンの性への関心が、一般の日本国民のそれと比べて、何か違うかというと、それはないのです。 キリスト教の伝来 知らないことに関して、人は警戒心をいだきます。日本の場合、キリスト教徒やクリスチャンの数はわずかです。そのため、宗教に深く係わらない一般の人々からは、誤解や警戒されることもあります。 しかし、日本にキリスト教が本格的に入ってきたのは、明治になってからです。まだ、歴史は浅いのです。安土桃山時代に持ち込まれたキリスト教は、カトリックでした。カトリック国は、植民地拡大に力を入れていましたが、軍隊よりも先に宣教師を送り込みました。 しかし、宗教と行政の面で、日本は他のアジヤ地域とは違っていました。西洋人から見て、日本にはローマ法王のような天皇、ローマ皇帝のような将軍がいて、国を治めていたのです。本来そこには、キリスト教の入る余地はなかったのです。 島原の乱に見られるように、キリスト教が政治利用されることと、その背後に外国の軍隊がいることを察した幕府はこれを許さず、信徒を弾圧すると共に鎖国しました。この時代、プロテスタントもすでに存在しましたが、彼らは日本には来ませんでした。鎖国は、日本をキリスト教から遮断するためのものでした。自給自足の国家運営をしたのです。日本のとった自給自足政策、それはある意味、世界が模範とすべきものでした。 男女混浴の禁止 明治になって、キリスト教の性風俗の影響を受けたのは、公衆浴場です。おおらかな男女混浴は、西洋人を仰天させました。銭湯は、男風呂と女風呂に分離されました。 聖書の伝来 路加傳福音書（関西学院） キリスト教の経典である聖書が日本に入ったのは明治に入ってからです。関西学院のホームページで瞬間的に閲覧できた「ルカによる福音書」をご紹介します。（今は、一般公開されていない可能性があります）。 キリスト教の男女 旧約聖書では、男性が女性よりも先に生まれたことになっています。そして、女性は男性の一部として生まれるのです。これは、ユダヤ教から見た男女の立場を規定しています。聖書の冒頭で、ユダヤ人における、男尊女卑を宣言しています。旧約聖書はユダヤ人の経典なので、書かれたものが作用するのは、ユダヤ人に限られます。 旧約聖書では、遊女という言葉を使って、女性をさんざん悪者にしています。しかし、ルツ記のような道徳的な読み物もあります。 （創世記）2-18また主なる神は言われた、「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう」 2-24それで人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となるのである。 聖母マリヤの性 キリスト教の性に対するイメージは、聖母マリヤをどのように受け入れるかでずいぶん違ったものになるでしょう。 （１）聖母マリヤは、イエス以外の子を産まなかった。ヨセフとの性交渉はなかった。イエスの兄弟姉妹と書いてあるのは、みな親戚である。 （マタイによる福音書） 1-24ヨセフは眠りからさめた後に、主の使が命じたとおりに、マリヤを妻に迎えた。1-25しかし、子が生れるまでは、彼女を知ることはなかった。そして、その子をイエスと名づけた。 わざわざこのように書いてあるのは、ヨセフとマリヤの夫婦の営み（性生活）の抑制が、イエスが生まれるまでであった、ということになるのでしょう。しかし、聖母マリヤの性へのイメージを清いものにするため、ヨセフとマリヤの性的関係を希薄なものに誘導している宗派があります。 （２）聖母マリヤは、イエスを出産するまでは、ヨセフとの性交渉はしなかった。しかし、イエスを産んだのちは、普通のユダヤの女性に戻り、ヨセフを受け入れ、彼を悦びで満たして、多くの子を生した。 （使徒行伝） 1-14彼らはみな、婦人たち、特にイエスの母マリヤ、およびイエスの兄弟たちと共に、心を合わせて、ひたすら祈をしていた。 これはイエスの十字架事件があって間もない頃の情景ですが、この文書のオリジナルを書いた者は、マリヤとその息子たちを第三者的立場で見ているのです。それから推して、聖母マリヤとヨセフの夫婦の営みは豊かであり、神に祝福れたものであったと信じられます。 （３）聖母マリヤの、一時的な、神聖を信じない。彼女もまた普通の女性にすぎない、と思っている。 （ヨハネによる福音書） 19-25さて、イエスの十字架のそばには、イエスの母と、母の姉妹と、クロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤとがたたずんでいた。19-26イエスは、その母と愛弟子とがそばに立っているのをごらんになって、母にいわれた、「婦人よ、ごらんなさい。これはあなたの子です」。19-27それからこの弟子に言われた、「ごらんなさい。これはあなたの母です」。そのとき以来、この弟子はイエスの母を自分の家に引きとった。 この福音書著者は聖母マリヤを普通の弱々しい女性としか見ていません。受胎告知も信じないでしょう。肉体を汚れたものとしか考えていません。 オリジナル教会の立場は、（２）です。古代ユダヤの倫理に生きたヨセフが、何の信仰的確証もなしに妊娠の分かったマリヤを妻にすることは考えられません。また、マリヤもヨセフの性的欲望を満たしてやらなかったすれば薄情です。ヨセフとマリヤの夫婦関係は、神の前に正しく、完璧であったと信じることが自然です。 （ルカによる福音書）2-47聞く人々はみな、イエスの賢さやその答えに驚嘆していた。2-48両親はこれを見て驚き、そして母が彼に言った、「どうしてこんな事をしてくれたのです。ごらんなさい、おとう様もわたしも心配して、あなたを捜していたのです」。 教会と信徒、男女の規定 今のトルコやギリシャ地域に、キリスト教会の礎を築いたパウロは、その手紙の中で男女のことをいくつか書いています。教会は当初普通の民家でしたから、狭い場所に男女が混在すればさまざまな問題が生じます。教会の指導者たちは、その対処法をパウロに問いあわせたのです。 トルコ パウロが最初に足を運んだ地域は、その後イスラム教の帝国の一部となり、今はトルコ共和国になっています。エペソ、コロサイは廃墟となり、ガラテヤ州もありません。 （新約聖書の地図） （コリント人への第一の手紙）7-1さて、あなたがたが書いてよこした事について答えると、男子は婦人にふれないがよい。7-2しかし、不品行に陥ることのないために、男子はそれぞれ自分の妻を持ち、婦人もそれぞれの夫を持つがよい。 7-9しかし、もし自制することができないなら、結婚するがよい。情の燃えるよりは、結婚する方が、よいからである。 パウロ神学「信徒」 産む、生まれる |
| 日本のキリスト教は風俗を論ずるに足らず |
| 日本にキリスト教が伝来したのは、実質的には、明治になってからです。宗教行事としては、神道、仏教のシステムが充実していたため、キリスト教の入る余地はさほどありませんでした。また、キリシタンという陰湿なイメージが先行浸透していたために、進んでキリスト教を知ろうという気持ちが一般の人々には起こらなかったのです。 また、スペインや南米などの楽天的な国々のカトリック教会と違い日本の暗いカトリック教会と、さまざまの輸入プロテスタント教会は、本気で布教しようとは考えていないようです。したがって、このままでは、日本にキリスト教信者は増えず、またキリスト教社会が生み出す風俗も生まれません。しかし、日本にキリスト教が入ってきて、まだ２００年にもならないのです。これからだ、とも言えるのです。 オリジナル教会は、その説明書を開示することによって、キリスト教の一つの宗派をつくろうとします。というのは、聖書はさまざまな立場（宗派）を統合したローマ・カトリックのものだからです。聖書の全体をもって教会を造るならば、それはローマ・カトリック教会なのです。オリジナル教会は、聖書がかかえているたくさんの立場から、ひとつの統一された信仰を導き出そうとします。ですから、オリジナル教会は一つの宗派として、 また、教会が奪うだけでなく、事業によって信徒に還元できるものがあると広く理解されれば、宣教の情勢は違ってくるでしょう。それが軌道に乗って、三宗教の鼎立に向かうには、１００年、２００年とかかるかもしれません。しかし、万事において、ことさら急ぐ必要はないと思います。何事においても、事業を支えるのは人材です。各人がその能力を適切に発揮できる風土を培うことが必要ですが、それは （小説：ベンハー） 「わたしは自分の失敗の原因を知ろうと、大いに悩みました。川上に牧夫や百姓ばかりの村がありますので、わたしはそこへ出かけて行き、日が暮れてから貧しい人々を呼び集めて、街でやったと同じ説教をしました。今度は誰も笑いませんでした。次の晩になると、かれらは連れをさそってきました。三日目には祈りの会がつくられました。で、わたしは一つの改革を行うには、お偉がたや金持連を対象にせず、貧しい謙遜な人々を相手に始めるべきだという教訓を学んだのでした」。 |
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オリジナル教会（初代代表） 笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会
2013/6/16、2013/6/17（日本のキリスト教風俗追加）、2013/6/18（推敲）、2016/1/1