3．詩とさんびと霊の歌、訓話集(1) 3．詩とさんびと霊の歌、訓話集(1)
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| (1)いのちなるキリストが現れる時には 3-1このように、あなたがたはキリストと共によみがえらされたのだから、上にあるものを求めなさい。そこではキリストが神の右に座しておられるのである。 3-2あなたがたは上にあるものを思うべきであって、地上のものに心を引かれてはならない。3-3あなたがたはすでに死んだものであって、あなたがたのいのちは、キリストと共に神のうちに隠されているものである。 3-4わたしたちのいのちなるキリストが現れる時には、あなたがたも、キリストと共に栄光のうちに現れるであろう。 「あなたがたはすでに死んだ者」とは、ユダヤ人でなくなったという意味であろうか。それがキリスト教会が「世に認められる存在」となった時に、あらたに生まれるということなのであろうか。そのように「死」を捕らえるなら、詭弁ではなく、現実的な展開があるだろう。 ---再臨思想がほのかに香る。 ---ここからは、新しい戒めが列挙される。というか、これら訓話集こそ、この手紙の本文なのである。だから、「エペソ」、「ピリピ」、「コロサイ」の手紙は、「訓話の書」というべきものである。 訓話(1) 3-5だから、地上の肢体、すなわち、不品行、汚れ、情欲、悪欲、また貪欲を殺してしまいなさい。貪欲は偶像礼拝にほかならない。3-6これらのことのために、神の怒りが下るのである。 ---神の怒りとは、永遠の命の自覚が得られないまま、死を迎えることである。 訓話(2) 3-7あなたがたも、以前これらのうちに日を過ごしていた時には、これらのことをして歩いていた。3-8しかし今は、これらいっさいのことを捨て、怒り、憤り、悪意、そしり、口から出る恥ずべき言葉を、捨ててしまいなさい。 3-9互いにうそを言ってはならない。あなたがたは、古き人をその行いと一緒に脱ぎ捨て、3-10造り主のかたちに従って新しくされ、真の知識に至る新しき人を着たのである。 3-11そこには、もはやギリシャ人とユダヤ人、割礼と無割礼、未開の人、スクテヤ人、奴隷、自由人の差別はない。キリストがすべてであり、すべてのもののうちにいますのである。 ---このようにパウロ的キリスト教は人種を超えた万民宗教であり、イエス・キリストをユダヤ教に閉じ込めたいユダヤ教原理主義者のいるエルサレム教会との確執の根源であった。それも西暦７０年のエルサレム壊滅までのことではあったが。ユダヤ人の権威を象徴するエルサレム神殿が消滅した後(のち)は、ユダヤ人がパウロ的キリスト教徒を迫害する根拠がなくなったし、サマリヤ人という蔑称も意味がなくなった。 訓話(3) 3-12だから、あなたがたは、神に選ばれた者、聖なる、愛されている者であるから、あわれみの心、慈愛、謙そん、柔和、寛容を身に着けなさい。 訓話(4) 3-13互いに忍びあい、もし互いに責むべきことがれば、ゆるし合いなさい。主もあなたがたをゆるして下さったのだから、そのように、あなたがたもゆるし合いなさい。 訓話(5) 3-14これらいっさいのものの上に、愛を加えなさい。愛は、すべてを完全に結ぶ帯である。 ---パウロとルカを結びつけた帯びは、聖母マリヤの愛であると、わたしは思う。 訓話(6) 3-15キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。あなたがたが召されて一体となったのは、このためでもある。いつも感謝していなさい。 訓話(7) 3-16キリストの言葉を、あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい。そして、知恵をつくして互いに教えまた訓戒し、詩とさんびと霊の歌とによって、感謝してこころから神をほめたたえなさい。 訓話(8) 3-17そして、あなたのすることはすべて、言葉によるとわざによるとを問わず、いっさい主イエスの名によってなし、彼によって父なる神に感謝しなさい。 ---「天の父なる神様、・・・・・イエス・キリストの名によって、御前にお祈りいたします。アーメン」。 訓話(9) 3-18妻たる者よ、夫に仕えなさい。それが、主にある者にふさわしいことである。 訓話(10) 3-19夫たる者よ、妻を愛しなさい。つらくあたってはいけない。 訓話(11) 3-20子たる者よ、何事についても両親に従いなさい。これが主に喜ばれることである。 訓話(12) 3-21父たる者よ、子供をいらだたせてはいけない。心がいじけるかも知れないから。 訓話(13) 3-22僕たる者よ、何事についても、肉による主人に従いなさい。人にへつらおうとして、目先だけの勤めをするのではなく、真心をこめて主を恐れつつ、従いなさい。 3-23何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から働きなさい。3-24あなたがたが知っているとおり、あなたがたは御国をつぐことを、報いとして主から受けるであろう。あなたがたは、主キリストに仕えているのである。 訓話(14) 3-25不正を行う者は、自分の行った不正に対して報いを受けるであろう。それに差別扱いはない。 |
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