(2)離脱を正当化の「聖書」　　

カトリック教会を離脱の旗印(はたじるし)「聖書」 紙と印刷技術の発達により、聖書が安価に提供されるようになって、カトリックの聖母子信仰や単純なミサ(礼拝)から距離を置く者が現れた。そして、カトリック教会は無知な信徒を無知のままにして、自分たちの保全を図っているとしたのである。そして愚直なカトリック教徒を見下した。 だから、マルチン・ルターの抗議文に端を発した、プロテスタント運動、中身はカトリック教会離脱運動であるが、北欧に拡散した。その根拠は「聖書」に基づく、「英明な」キリスト教徒だったのである。だから、よく考えもせずに「聖書」を神かの賜物とした。だが、それがそもそもの間違いであり、500年後には、「田舎者」からも、アホ呼ばわりされることになる。彼らは、「歴史的書物」の視点に欠けており、「処女受胎」が書かれた本当の目的を、読み落としたのである。 愚直なキリスト教徒こそ、個々人の「狂気」のあがないにあやかれる資格者なのであり、それは今も変わらず、ミサにあずかっている信徒たちである。 「聖書」を神からの賜物とする目的は、単に反教皇だったのである。プロテスタントを論じるに、それ以上のことを考えるには及ばない。マルチン・ルターは、大学で「創世記」を教えていたというから、彼は「キリスト教」には無知であり、キリスト教徒ではなかったのである。 カトリックに帰るには及ばない 自らを智者とし、実は無学な彼らは、信徒らに「あなたがたは聖書のゆえに、もはやカトリック教会に戻る必要はない」と教えたのである。それはダビデの王国から10部族を離脱させて北王国イスラエルを建国したヤラベアムの言葉と目的を同じくする。このことは、すでに指摘してあるが、繰り返す。 「列王紀上」12章 12-25ヤラベアムはエフライムの山地にシケムを建てて、そこに住んだ。彼はまたそこから出てペヌエルを建てた。12-26しかしヤラベアムはその心のうちに言った、「国は今ダビデの家にもどるであろう。12-27もしこの民がエルサレムにある主の宮に犠牲をささげるために上るならば、この民の心はユダの王である彼らの主君レハベアムに帰り、わたしを殺して、ユダの王レハベアムに帰るであろう」。12-28そこで王は相談して、二つの金の子牛を造り、民に言った、「あなたがたはもはやエルサレムに上るには、およばない。イスラエルよ、あなたがたをエジプトの国から導き上ったあなたがたの神を見よ」。12-29そして彼は一つをベテルにすえ、一つをダンに置いた。 聖書は「ルカによる福音書」に帰す 聖書を読み解けば、すべては「ルカによる福音書」に帰すことがわかる。わからないのは、不逞な動機で読むからであって、プロテスタントの彼らにとって、「ルカによる福音書」は禁書に近い。だが、聖書の中心であるものを「智」のゆえに除いてしまえば、それは要(かなめ)のはずれた扇(おうぎ)のようになってしまい、諸文書は宇宙空間にただよう漂流物と同じである。 「プロテスタント」の信徒は、聖書を読み、あたかも守護神のような「聖句」を見出すように促(うな)がされる。それは「智」の探求であるから、いやでも「ヨハネによる福音書」や詩篇に帰着する。そして、さらなる彷徨(ほうこう)が始まる。哲学者に導かれた彼らは、キリスト教徒とは呼べなくなったことにさえ気づかない。あわれである。 「ヨハネによる福音書」14章 14-6イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である。だれでもわたしによらないでは、父のみもとに行くことはできない。 哲学者は「キリスト教徒」足り得ない 「わたしは道であり・・・」とは、ちょっと見には、とてつもなく素晴らしい言葉のように思えるが、哲学言葉にすぎず、個々人固有の「狂気のあがない」に何の力もないのが本音である。これはイエスの言葉などではなく、哲学者が頭で考えたにすぎないものなのである。イエスの言葉として捏造(ねつぞう)するとは、神を恐れぬ悪行の極みである。 神の国から見れば、プロテスタントの信徒は、ミサに参列する愚直なカトリック教徒の足元にも及ばないのである。だが、頭で考える癖のついた彼らはその逆転(パラドックス)が理解できない。彼らプロテスタントは、「救われる」という終着駅に着くことなく、停車駅を求めてさまよい続ける。哲学には信仰というレールが無いからである。 修正前の余韻 まず、このようにプロテスタントの報道、「イエスの母マリヤはただの女」とする目的が、反教皇のためであると指摘した上で、カトリックのことを知りもしないわたしが、この「取説作成」作業の中で、「答え」が思い浮かび続けている日々にかんがみ、ルカ報道から読み取ろうとする「処女受胎の目的」について、心に浮かび上がったものを、ここに書き留めておきたい。

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オリジナル教会の権能：「あなたの思うがままに制作してよい」

ページ制作者　（ささくら宗）聖母マリヤ福音教会代表　笹倉正義

略称：オリジナル教会

2021/3/19、24、25(余韻)

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