ユディトの書

システィーナ礼拝堂の天井画のひとつに、女が男の首を盆にのせているものがある。それがこの書の主人公「ユディト」である。口語訳聖書には載っていないので、普通の日本人には意味がわからない。それも当然である。

この物語は、ユダヤ人の子女に読み聞かせる道徳書だと思う。捕囚から帰還した南王国の子孫によって、ユダヤ人が形成されつつあった時代、律法の書とその根底となる歴史物語を編纂する過程で、自分たちよりもはるか昔に滅んだ北王国の子孫に、ユダヤ人への合流を促す必要が生じた。「出エジプト」を源とするユダヤ人は、十二部族でなければならない。そこで、聖書には「イスラエル」が多用された。本来、南王国ユダのはずのものでも意図的に「イスラエル」と書かれた。 このユディトの物語の時代背景、地名、人物は、歴史的にはおかしなものだと、ユダヤ人なら誰でも分かるだろう。それでも、子女のみならず、大人でもこの物語を聞きたがるのは、ユダヤ人の羊飼いの少年がペリシテ人の巨漢を石つぶてで倒した話と似て、弱い立場の者が強敵を倒す話は何度聞いても楽しいからだ。

目次

１章「王の面子」　 1-11しかしこれらの国々の住民はアッシリア王ナブコドノゾルの呼びかけに応ぜず

２章「死の使い」　 2-14王のもとを退出したホロフェルネはすべての長たち、アッシリア軍の大将、将校

３章「ホロフェルネ」　 (3-7) その付近の町の人々は冠をつけ太鼓に合わせて踊りながら彼を迎えた。

４章「大祭司ヨヤキム」　 4-15彼らは頭巾に灰をかぶり主がイスラエルの家を訪れてくださるようにと

５章「御前会議」　 5-21彼らの国に不正なことがなければ主人よ、攻撃をひかえるがよいと思います。

６章「敵の内情」　 (6-16) オジアは民衆のまんなかに立っているアキオルに、起ったことの説明を求めた。

７章「水源を断つ」　 7-30オジアは彼らに言った、「兄弟たちよ、がんばってくれ、もう五日間辛抱しよう。

８章「美女ユディト」　 8-31雨水の溜りを満たすほどの夕立を送りたもうよう主に祈ってください。

９章「ユディトの叫び」　 (9-13) 亡きものとするために、彼らへの、こびのことばを私に与えたまえ。

１０章「クレオパトラ」　 10-23ユディトは大将とその幕僚の前に立った。みなは彼女の美しさに目を

１１章「ユダヤ人の罪」　 (11-12) 律法によって神から禁じられたすべての物を食べようと決めました。

１２章「彼女の習慣」　 (12-20) こうして彼は生まれてから飲んだことのないほど酒量をすごした。

１３章「ユディトの凱旋」　 13-8彼女は力をこめて、二度彼の首を打ちそれを切り落とした。

１４章「アキオルの割礼」　 (14-10) アキオルは、その神を固く信じ、割礼を受けイスラエルの家の

１５章「敵の壊走」　 (15-11) ユディトにはホロフェルネの幕屋とそのすべての銀器、寝具、器具、

１６章「貞女の鑑」　 (16-22) 夫のマナセが死んで以来、彼女は死ぬまで男を知らなかった。

フォロフェルネの生首（ミケランジェロの自画像

（画像をクリックすると、天井画の詳細を表示します）

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バルバロ訳聖書（旧約）差分

2014/3/8、7/15-21　オリジナル教会　（初代代表）　笹倉正義 正式名称　（ささくら宗）聖母マリヤ福音教会 2024/9/7 聖句引用：日本聖書協会　口語訳聖書 新約聖書（１９５４年改訳） 旧約聖書（１９５５年改訳）

わたしたちの「聖書」　聖書の「らい病」について

謝辞：聖句は、バルバロ聖書からの引用です。

謝辞：聖句は、口語訳聖書からの引用です。