(13)クレオパの決断「マリヤさまの招聘(しょうへい)」　　

クレオパの私邸 テオピロことクレオパは、軍務を辞し、カペナウムを離れてアンテオケの私邸に戻っていた。クレオパは、家の者を集めた。そしてルカの報告書が、吟遊奴隷によって読み上げられた。それを聞いた一同に不思議な感動が見られた。 大都市アンテオケの由緒 アンテオケはギリシャの薫り高く、男の肉体美が礼賛(らいさん)され、官能的な都市の側面があった。この帝国第二の都市は、アレキサンダー大王の遺領のひとつであり、アンテオコ将軍が首都としたのである。ちなみにエジプトのアレキサンドリヤは、プトレマイオ将軍が首都としたものであり、「智の都」としての側面があった。 そのアンテオケにあるクレオパの私邸で、福音書が詠まれたのである。そして、聞いた者たちに霊的変化が起こるのを見たテオピロは、イエスの母マリヤと女性たち、また希望者を私邸に招聘する決意をした。宣教の期待も」あったが、何よりもマリヤの保護を優先した。「処女受胎」はユダヤ人には神への冒涜と写るだろう。石で打って殺されるかも知れない。急がねば。 ルカ再びマリヤさまを訪問 そしてルカに部下つけ、再びエルサレムに送った。まず、アンテオケから海路ローマの軍港カイザリヤに入る。そして、帰りの船を手配した。軍港からエルサレムまでは陸路である。

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2021/3/19、3/29

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