(2)(2)砂に書かれたのは「魚」

(ペトロニウス) 1-2-2-1「いったいその女は砂の上に何を書いたのかね。1-2-2-2アモル（：＝キューピット）の名ではないのか。1-2-2-3アモルの矢のささった心臓ではないのか。1-2-2-4それとも、それを見ればサテュロス（ギリシャ神話の山野の精。酒と女を好む）どもがそのニンフの耳にもいろんな秘密をささやいたことがわかる何かのしるしではないのか。1-2-2-5まさかそのしるしを見なかったわけではあるまいな！」。 (ウィニキウス) 1-2-2-6「わたしが外衣（トガ）を着るようになったのは、あなたが考えていらっしゃるよりはずっと前ですよ」と、ウィニキウスは言った。 1-2-2-7「ですからアウルスの息子が走り寄ってくる前に、そのしるしはよく見ておきました。1-2-2-8ギリシャでもローマでも、娘たちが口（くち）にはしたくない告白（こくはく）をよく砂の上に書くことぐらいは、わたしにだって、わかっていますからね・・・・。1-2-2-9それにしても、何を書いたとお思いです」。 (ペトロニウス) 1-2-2-10「さっき言ったのと違うものだとすれば、おれには見当（けんとう）もつかないな」。 (ウィニキウス) 1-2-2-11「魚（うお）です」。 (ペトロニウス) 1-2-2-12「なんだって」。 (ウィニキウス) 1-2-2-13「魚ですよ。1-2-2-14自分の血管（けっかん）にはいつまでもつめたい血が流れている、とでもいうのでしょうか−−−−1-2-2-15わたしにはさっぱりわかりません！1-2-2-16ですがわたしのことを生命（いのち）の木に萌（も）え出た春のつぼみにたとえてくだすったあなたなら−−−このしるしの意味がわたしよりもよくおわかりになれると思いますが」。 (ペトロニウス) 1-2-2-17「冗談じゃない！1-2-2-18そういうことはプリニウスにきいてくれ。1-2-2-19あの男は魚にくわしいからな。1-2-2-20アピキウスのじいさんがまだ生きていたら、あの人も何か教えてくれたかもしれん。1-2-2-21なにしろ一生（いっしょう）の間に、ネアポリス湾がいちどきに収容できるよりももっとよけいに魚を食った人だから」。 1-2-2-22だが、話はここでとぎれた。1-2-2-23かごが繁華（はんか）な通りへ出たため、騒々（そうぞう）しい人声（ひとごえ）に妨（さまた）げられて話ができなくなったからである。

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オリジナル教会の権能：「あなたの思うがままに制作してよい」

ページ制作者　（ささくら宗）聖母マリヤ福音教会代表　笹倉正義

略称：オリジナル教会

2019/8/26

（ささくら修道会規約）当会の用いる聖書は、口語訳聖書または文語体聖書に限られる。例外として、バルバロ聖書差分を、正式文書に加える。これ以外の、聖書の引用は厳禁される。日本語以外の聖書については、文語体聖書の内容に準じるものとする。異端文例（Today's English Version)

聖句引用：日本聖書協会　口語訳聖書 新約聖書（１９５４年改訳） 旧約聖書（１９５５年改訳） バルバロ聖書（旧約差分）

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