８．環境汚染 ８．環境汚染
| ゲーテ「ファウスト」第二部より メフィスト： 粗金が眠っている。だれがこれを掘り出すか、天分ある男のもって生まれた天性と知力によりますな。 宰相： 天性と知力とな！キリスト者にいうことではないぞ。危険な申しようだ、無神論者が火あぶりの刑にあうのも、つまりはそのせいだ。天性は罪、知力は悪魔、これがむつみ合って、懐疑という厄介な子が生まれる。ここでは許されんぞ。由緒あるこの国を聖職者と騎士集団の二本柱がお守りしている。嵐に立ち向かう代償として、教会と国土の所有を許された。いやしい心に反抗がきざして、背教者が生まれ、魔法使いがはびこってきた。 |
| ローマ・キリスト教会の力が衰え、「天分ある男のもって生まれた天性と知力」が闊歩し始め、富の探求と、「社会経済」がそれに頼るようになりました。そこには必然的に格差が生じます。また、その富の探求が国家を戦争に駆りたてました。戦争は武器の開発を促し、その技術がまた民需にも応用され、経済力を高めました。原子爆弾は戦争がなければ生まれませんでした。原子力発電も巨額の研究開発費の負担に耐えられずに、長期にわたる研究になったでしょう。 原子力、核エネルギーは、その廃棄物処理のことを意図的に忘れて推進されてきました。核の廃棄物は、その危険性が無くなるのに、人の寿命の単位ではなく、神が天地を創造された単位の年数がかかります。 少なくとも、その一日を要するのです。核物質は容器に入れて貯蔵します。爆弾も、それを搭載したミサイルも、地下発射台も、潜水艦も、空母も、そして廃棄物貯蔵施設も、すべての核物質は容器に入っています。しかし、その容器は、人間の寿命の単位で腐食します。穴が開きます。核物質は漏れ出すのです。 それを保守管理するのには、莫大な費用がかかりますが、それは問題にされません。問題にしたら、安いコストのはずの原子力エネルギー政策の見直しを余儀なくされ、原子力開発が推進できません。「今さえよければ」。そのような金はないし、人材もいません。そのようなマイナーなことに「天分ある男のもって生まれた天性と知力」を使う者はいません。そのようなことは科学者の知ったことではないからです。すなわち、サタンだからです。数百年後には、今讃えられている（新約聖書が嫌いだった）科学者は、非難の的になるのです。 環境汚染は、原子力だけにとどまらず、地下から掘り出した化学物質によっても進行しています。美しい地球が、重い皮膚病を患った人のように、その姿を変えています。これを止めることができる者はいません。神はこの地の表に信仰のないことを見られるでしょう。 （マタイによる福音書）27-24ピラトは手のつけようがなく、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の前で手を洗って言った、「この人の血について、わたしには責任がない。おまえたちが自分で始末をするがよい」。27-25すると、民衆全体が答えて言った、「その血の責任は、われわれとわれわれの子孫の上にかかってもよい」。27-26そこで、ピラトはバラバをゆるしてやり、イエスをむち打ったのち、十字架につけるために引きわたした。 |
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