２（２３）貧者のたしなみ ２（２３）貧者のたしなみ
| 2-257宗教には無理 （ターグート）：アラビヤの邪神類 2-258アッラーこそは信仰ある人々の保護者。彼らを暗闇から連れ出して光明へと導き給う。2-259だが信仰なき者どもは、ターグートたちがその保護者、その手引きで光明から連れ出され、暗闇の中に落ちて行く。やがて地獄の劫火の住人となり、永遠にそこに住みつくことだろうぞ。 2-260お前見なかったかあの男を。例の、アッラーに王権を戴いたので（慢心し）、イブラヒームに神様について議論を吹っかけたあの男のこと。イブラーヒームが「わしの神様は、（生なきものに）生を与え、（生あるものを）死に至らしめる御方だ」と言った時、あの男、「生かしたり殺したりするのはこのわしだ」などと言った。するとイブラーヒームが「アッラーは太陽を東から昇らせなさる。お前、西から昇らせて見ろ」と言ったので、あの無心信者めすっかりへこんでしまった。アッラーは不義なす者どもの手引きはなさらぬぞ。 （イブラヒーム）：アブラハムのつもり 2-261それからまた、すっかり潰れ落ちて平らになった都を通りかかって、「こんなに死に絶えてしまったものを、いくらアッラーだってどうして生きかえらせられるものか」と言った男など。そこでアッラーはその者を百年の間も死なせておいてからまた生き返らせ、「どのくらい時間が経ったか」とお訊（たず）ねになったら、「ほんの一日か、半日ほど」などと答えた。「いやいや、百年も経っておるのだぞ。 旧約聖書（エゼキエル書） 37-1主の手がわたしに臨み、主はわたしを主の霊に満たして出て行かせ、谷の中にわたしを置かれた。そこには骨が満ちていた。37-2彼はわたしに谷の周囲を行きめぐらせた。見よ、谷の面には、はなはだ多くの骨があり、皆いたく枯れていた。37-3彼はわたしに言われた、「人の子よ、これらの骨は、生き返ることができるのか」。わたしは答えた、「主なる神よ、あなたはご存じです」。 2-262それからイブラーヒームが「主よ、どんなふうにして死人を生きかえらせ給うのか、私に見せて下さい」と言った時のこと。「では、お前は信じておらんのか」と仰しゃると、「いえ、とんでもない。ただ、私の気持をしっかりさせたいだけでございます」と答える。「では、鳥を四羽つかまえて来て、お前の近くに引き寄せ（よくその形を覚えておいてからそれを切り剖（さ）き）、それから別々の山の上に、一切れずつ置き、それから呼び集めて見るがよい。みんな（生き返って）大急ぎでお前のところに飛んで来るから。こうしてお前も、アッラーが至高、全知にましますことを悟るがよい。」 2-263アッラーの道に己が財を費す人を譬えて見ようなら、一個の穀粒が七個の穂を出し、その穂の一つ一つがまた百個の穀粒を出すようなもの。アッラーは御心の向いた人には（収益を）何倍にでもして下さる。アッラーは一切を そのような人はもう何も怖い目に逢うこともなく、悲しい目に逢うこともなかろうぞ。2-265まっすぐな言葉と容赦の心の方が、施し物をしておいて後から偉ぶったりするよりはるかにまさる。アッラーは無限の富をもち、限りなく寛容にまします。 2-266これ汝ら、信徒の者、せっかく施し物をしておきながら、後で恩きせがましくしたり偉ぶったりしてそれを無効にしてはならぬぞ。いかにも見てくれがましく自分の持ちものを施しはするが、その実アッラーも最後の（審判の）日も信じていない人のするように。そういう人をものの譬で説こうなら、まず土をかぶった岩石か。ひと雨ざっと襲って来たら、すっかりはだかになってしまう。せっかく今まで稼いでおいても、そうなったが最後もうどうにも出来はしない。信仰のない人々をアッラーは導いて下さりはしない。2-267これに反して、アッラーのお気に入ろうがため、かつはまた自分の信心の固めのために己が財産を費やす人々は、譬えてみればまず丘の上の果樹園のようなものか。ひと雨ざっと襲って来れば、取れる果実は二倍にふえ、雨が降らねば露がふる。アッラーは汝らのすることは何から何まで見ていらっしゃる。 2-268 2-269これ、信徒の者、自分で稼いだよき物と、我らが汝らのために大地の中から出してやったものを惜しみなく施せよ。特に出来の悪いのばかりを選び出して施しの用にあてたりしてはならぬぞ。2-270字分もいざそのような物を貰う段になったら嫌がるであろうがな。とにかくアッラーは限りなき財産と限りなき慈愛をもち給うことをよく心得ておくがよい。 2-271シャイターンが汝らに約束するものは貧困、汝らに勧めるのは破廉恥で、アッラーがお前たちに約束するものは （シャイターン）：サタン 2-272（アッラー）は誰でも御心の向いた人に智恵をお授けになる。神様から智恵を授かるとは、また大変結構なものを頂戴したわけではないか。それなのに、心ある者以外は誰も気にとめもしないとは。 2-273汝らどんなことに金を使おうと、どんな イスラーム（貧者のたしなみ） 2-274何もお前が一々みんなの手を引いてやることはない。アッラーが御心の向いた者を自由に導いて行き給う。とにかく汝ら大切なものをひとに恵んでやれば、結局は自分の身のためになる。アッラーの（ 何しろ、そういう人たちはちっともうるさく物をねだったりしないから。とにかく汝らが大切なものを施せば、それをアッラーがすっかり御承知。2-275自分の財産を、夜となく昼となく、ある時はそっと隠し、ある時は堂々と人前で施してやる人たち、そういう人たちは神様のみもとで（立派な）報酬がいただけよう。 このような言葉が目立つ。「そのような人はもう何も怖い目に逢うこともなく、悲しい目に逢うこともなかろうぞ」。どういう意味だろう。脅し文句のようにも思える。 |
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