２（１１） ２（１１）
| 2-98これ汝ら、信徒の者よ。（マホメットに向って）「わしらの面倒を見て下さい」と言ってはならぬぞ。「わしらを観て下さい」と言え。よく言うことをきくのだぞ。信仰なき者どもにはひどい懲めが下されようぞ。 ---この注釈は、紙の本をみてください。 2-99聖典の民の中でも信仰なき者どもや、それから多神教信者たちは、汝らが神様から何か結構なものが下されるのを快く思わない。しかしアッラーは御心のままに誰にでも特別の御慈愛を授け給う。アッラーは大きな恩寵の持主におわします。 2-100我らが（以前に啓示した）文句を取り消したり、わざと忘却させたりする場合には、必ずそれ以上か、それと同等の（代りの文句）を授けるようにしておる。アッラーは全能にましますことを汝は知らないのか。2-101天と地の主権はアッラーの御手にあり、汝らはアッラーを措いては保護者も助け手もないということを知らないのか。2-102汝らは、かつての日のムーサーが（不信のユダヤ人たちに）問いただされたように、己が使徒を詰問しようというのか。信仰を棄てて背信を取る者は平坦な道から迷い出てしまったのだぞ。 細かい話だがこの「汝ら」はユダヤ人たちのこと。モーセとユダヤ人とは、時代が全く違うので、関係ない。ユダヤ人はバビロンに滅ぼされた南王国ゆかりの人々がペルシャの時代になって、およそ８０年の歳月の後に、エルサレムと神殿を再建した人々のことである。彼らが歴史を遡って、「出エジプト」を文字化したのである。 2-103聖典の民の多くの者が、いったん信仰に入った汝らをまた背信に逆戻りさせようとやっきになっておる。ただただ自らの嫉妬心の故に。しかも事の真相がはっきりわかっていながら。許しておけ、構わないでおけ。やがてアッラーが御自ら判決を下し給うその時まで。まことにアッラーは全能におわします。 （イスラム聖典）礼拝と喜捨の務め 2-104汝らは礼拝を正しく守り、喜捨の務めを怠らずに果たしておればよい。汝らが自分自身のためになるようにした善事は（やがて審判の日が来たとき）ことごとくアッラーの御もとに（記録されて）あるだろうぞ。まことアッラーは汝らの所業をことごとく見通し給う。 2-105彼らに言わせれば、「ユダヤ教徒とキリスト教徒以外の者は絶対に楽園には入れて戴けない」というが、これはただ彼らの勝手なひとりぎめ。言ってやれ、「それならその証拠を出して見せるがいい、もしお前たちの言うことが本当であるならば」と。2-106とんでもない。自分の顔をアッラーに奉げ尽した人、そして善行を積む人は（誰でも）神様から御褒賞が戴ける。恐ろしい目にも逢わず、悲しい目にも逢いはせぬ。 キリスト教でいうなら、楽園といのは御国のことであろう。イエス・キリストの国は目には見えないので、キリスト教徒でなければ入れていただけないのはしかたがない。目に見えるものは見えないものから現れるという信仰の真理も、パウロによって説かれている。イエス・キリスト信仰と現実世界での成功は密接につながっている。 2-107「キリスト教徒には根拠がない」とユダヤ教徒は言う。ところがキリスト教徒の方では「ユダヤ人には根拠がない」と言う。ともに聖典を読んでいるくせに。また（啓示というものを全然）知らない連中もこれに類することを言っている。いずれ復活の日にアッラーが、彼らの論争に判決を下しなさるであろうぞ。 復活の日は、「ヨハネによる福音書」の中で、ラザロの姉妹マルタによって語られている。これは、キリスト教の正統の立場ではない。ギリシャ語のユダヤ人らの思想の混入である。 （ヨハネによる福音書） 11-21マルタはイエスに言った、「主よ、もしあなたがここにいて下さったなら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう。11-22しかし、あなたがどんなことをお願いになっても、神はかなえて下さることを、わたしは今でも存じています」。11-23イエスはマルタに言われた、「あなたの兄弟はよみがえるであろう」。11-24マルタは言った、「終りの日のよみがえりの時よみがえることは、存じています」。 2-108誰よりも一番いけないのは、アッラーの礼拝所で妨害行為をはたらいて、アッラーの御名がそこで唱えられないようにしたり、それを壊そうとしたりする人々だ。そんな人々は元来、礼拝所に恐る恐る入って来るべきもの。彼らには現世では屈辱あるのみ、来世ではおそろしい神罰あるのみ。 イエス・キリストは、エホバ唯一神（ユダヤ人唯一神、ユダヤ人に与えられた啓示の範疇で捕え得る唯一神）の怒りから贖うために来られ、その業を終えて神の右に座しておられる。聖母マリヤとイエスを信じるなら、最後の審判などというのは、キリスト教徒にとって本来あり得ないものである。オリジナル教会は、聖母マリヤへの敬慕とイエス・キリスト信仰により、「最後の審判」を採らない立場である。 |
| 次へ |
 |
 |