(26)説教「ヨセフの子イエス」

「ヨセフの子イエス」(録音)　pm3　5分　5Mb

ラジオ関西、2022/5/27 朝5時10分ごろ、出雲福音ルーテル教会、清間 寿仁(せいま としひと)牧師

邦題「ダークエイジ　ロマン大聖堂」の全8話をこのWebサイトに部分的に登録した。その第１回「無政府時代」の中でエリンがトムの質問に対して「ほかに誰がいる？」と答える場面がある。その質問は、エリンの息子のジャックが5歳で読み書きができたと言われたことの驚きに対してであった。つまりジャックに読み書きを教えたのはエリンだったのである。 瞬間的にわたしは、イエスに文字の読み方、つまりヘブル語の聖書の読み方を教えたのは、母のマリヤさまであると思った。それにはマリヤさまがアロン家の姫さまでなくてはならぬという前提がある。

番組のお話では、イエスが誰から学んだかという考察はない。そして、「ルカによる福音書」の引用でありながら、「イエスは神でありながら人としてヨセフとマリヤの間にお生まれになった」とする。この言葉は「処女受胎」を無視している。プロテスタントは｢処女受胎」を無視し、聖母マリヤを否定する。それは反教皇、反カトリック教会のゆえである。 イエスが神の子についての言及はないが、それは「ヨハネによる福音書」の知識が前提である。プロテスタントは、聖書を「神の賜物」とし、文章はすべて「聖」であるとし、「聖句」とする。それは通読したら誘起される「矛盾」を回避するために有効である。 おまけに、「ルカによる福音書」と「ヨハネによる福音書」では書かれた時期に100年以上のずれがあり、後に書かれた「ヨハネによる福音書」の作者はエジプトのアレキサンドリヤの哲学者たちなのである。彼らは本来ピラミッド型の組織であるべきキリスト教会を、ローマ帝国が分割統治されていたのをよいことに、「女と漁師」のローマ教会の風下に立つことを嫌ったのである。 彼らは、「罪のあがない」を根本とするキリスト教を、哲学的ウソで茶化してしまった。マリヤさまを「イエスの母」としてその名を封じた。ラザロを登場させ死後のよみがえりとユダヤ人の殺意で小説とした。また、イエスをべらべらしゃべる哲学者にし、愛を連発させた。ピリポ、トマスたちは少なくとも漁師ではない。そこで彼らをギリシャ語の弟子にしたてて、主人公にした。ヨハネという人物は文書中には出てこないが、読者はそれが「愛弟子(まなでし)」であると誘導される。 イエスは、「誰が何と言おうと、神の子である」というのがプロテスタント的「ヨハネによる福音書」の読み方である。だから神であるイエスは誰からも教えてもらう必要がないのである。

ダークエイジ、ロマン・大聖堂［第１話］ 「ジャックは5歳で読み書きできた」「誰に習った？」 「他に誰がいる？」

リンク「答としての聖母子」

次へ

ページ制作者：オリジナル教会（初代代表）笹倉正義 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会 ささくら修道会 2022/5/28、5/29、6/8 指定聖書：日本聖書協会　口語訳聖書 新約聖書（１９５４年改訳） 旧約聖書（１９５５年改訳）

リンク「口語訳聖書の由緒」