14(3)「異端(いたん)とされた福音書(ふくいんしょ)の存在(そんざい)」

ＴＶ番組で、たまたま「聖書のミステリーを解明する」を見ました。

視聴者の見解 エジプトのナグ・ハマディで発掘された文書は、紀元200年ごろのエジプトの都市「アレキサンドリヤ」で書かれたものでしょう。「正統派」とは「ヨハネによる福音書」を著したアレキサンドリヤ教会のことでありましょう。

ＴＶ番組 「聖書のミステリーを解明する」 赤の文字は、ナレーションのテキスト化

ナレーションのテキスト

失われた福音書には何が書かれていたのか。正統派は何を恐れて禁止し破棄したのかその答えは２０００年近く謎のままでした。しかし１８８６年、エジプトの砂漠で、ペトロの福音書が見つかります。さらに二十世紀にはいると、トマスの福音書、マグダラのマリヤの福音書、ユダの福音書が発見されました。これらの福音書は、イエスの新たな姿を浮き彫りにし、異なる教義を伝えます。かつて キリスト教の存在自体をおびやかした教えとは、いったい何だったのでしょうか。 ２０００年のあいだ、 キリスト教徒は四つの福音書だけを信じてきました。ナザレのイエスにまつわる書です。１８８６年にはじめて発見されたペトロの福音書は、 キリスト教の消された歴史をにおわすものでした。さらに１９４５年、失われた福音書が多量に発見されます。そして キリスト教の歴史を永遠に変えました。

1800年前 それはエジプトのアレキサンドリヤで「ヨハネによる福音書」が成立した頃です。ＴＶ番組が大騒ぎしている文書は、エジプトのアレキサンドリヤのものと考えると合点がいきます。ローマ教会とは何の関わりもありません。アレキサンドリヤは「智」の都ですから、皆が思い思いのことを書くでしょう。それを責めることはできますまい。 ＴＶ番組の言う「正統」とはアレキサンドリヤ司教のことであり、新約聖書のことを言っています。新約聖書（案）がニカイア公会議で承認されると、アレキサンドリヤでは皇帝命令で新約聖書以外のキリスト教文書が一掃されました。アレキサンドリヤ司教は積年の課題克服に成功し大満足したのです。 しかし、その惨禍から逃そうとした文書があり、壺などに入れて、ほとぼりが冷めるまでと、ナグ・ハマディのような辺鄙（へんぴ）な場所に隠したのです。

エジプトのナグ・ハマディ近くの町で、農民たちが密封されたつぼを発見、つぼは１８００年ほど前の古いものでした。中には５２もの聖典が入っていました。代表的なものは、ペトロ行伝、ヤコブの黙示録、そしてトマスの福音書。数々の失われた福音書です。古代の記録に残っていたこれらの書は、西暦３２５年にコンスタンティヌス帝による宗教と権力の統合によって葬（ほうむ）られました。それまで伝説（でんせつ）にすぎなかった聖典が姿をあらわした瞬間です。 この中でも世紀の大発見とされたのは、トマスの福音書でした。

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ページ制作者：オリジナル教会（初代代表）笹倉正義 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会 ささくら修道会 2017/8/13、2023/2/1 2024/9/23

聖句引用：日本聖書協会　口語訳聖書 新約聖書（１９５４年改訳） 旧約聖書（１９５５年改訳）

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