１４（４)「グノーシス派(は)」

ＯＢＥＲＴ　Ｒ．　ＣＡＲＧＩＬＬ　(Archseologst, UCLA) トマスの福音書は興味深い書です。ギリシャ語からコプト語(エジプト・ギリシャ語)に翻訳されたもので、イエスの言葉を記（しる）しています。さらに内容の多くが、新約聖書に書かれていることと同じでした。違うのはそれがグノーシス派の福音書だということです。

（ナレーション） グノーシス派とは、神秘主義に重きをおく初期の キリスト教の一派です。 キリスト教の階層制度のもととなった思想をすべて否定していました。

ＯＢＥＲＴ　Ｒ．　ＣＡＲＧＩＬＬ　(Archseologst, UCLA) 救われるには秘密の知識が必要で、それを理解すれば、イエスの真の信徒となれると信じていました。

（ナレーション） グノーシスとは、知識や認識を意味するギリシャ語からつけられた名前です。

ＭＡＲＶＩＮ　ＭＥＹＥＲ　(Chapman University) あらゆる面で謎めいた集団です。彼らは真の人間性のなかに、神の性質を見出していました。そう信じる者たちには、司祭や司教たちなど要らないでしょう。独自に歩んでいきます。

「司祭や司教は要らない」、つまりカトリック教会を否定しているこの言葉こそ、この番組の本音（ほんね）です。アメリカには、それこそ得たいの知れないプロテスタント教会が、無数にあるでしょう。この番組のスポンサーは、イスラムやユダヤ教の組織ではなく、プロテスタント教会ということなんだろうと思われます。だって、いまどき「グノーシス派」 キリスト教会なんてはやらないと思いますし・・・・。

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