８． ８．
| 「十字架」の意味 |
| イエスがローマ軍の十字架に架けられた宗教上の意味、それはイエスがユダヤ人から遺棄（いき）されたことを意味します。ピラト総督が、どう見ても罪人とは思えないような男を、ローマ法廷の名において罰することは、その場のなり行きだったとしか言いようがありません。普通は、判決の後投獄し、罪状書きを交付するなどの手続きがあるでしょう。判決後いきなり処刑というのは無茶すぎます。 ユダヤ人すなわちユダヤ教の指導者たちは、ユダヤ人で、しかも預言者と目された男を、普段絶対に交際しない異教徒の手に渡したのでした。この時点で、 キリスト教の立場から見れば、イエスはユダヤ人ではなくなったことを意味しています。復活・昇天した永遠の大祭司、イエス・キリストは、ユダヤ人ではないのです。(2017/6/20) |
| 映画「スパルタカス」の十字架 スパルタカスは主人公の名前です。イエスの時代より１００ほど前に、イタリヤで起こった奴隷の反乱事件で、鎮圧された時、アッピア街道には十字架が延々と連なりました。 |
| 「わたしたちの間に成就された出来事」とルカは書きました。私たちとは、テオピロとルカのことです。ローマ軍であろうと、ヘロデ王であろうと、十字架刑は当時ごくありふれた見せしめの刑でした。人々は、罪人が十字架でさらし者にされ長時間苦しむ姿を、見慣れていました。一般に十字架といえばイエス・キリストを象徴しますが、元々十字架はイエスのものではありません。お大師様（おだいしさま）といえば弘法大師（こうぼうだいし）のこと、関白さま（かんぱくさま）といえば豊臣秀吉、というのとおなじです。 処女から生まれたいと高き者の子、ヨハネの洗礼で下された聖霊、荒野の試み、渡される夜に飲まれた杯、などがあって初めてイエスの十字架が意味を持つのです。そして、それが終わりではなく、三日後の復活へと続き、永遠の大祭司イエス・キリストが生まれます。そして、イエスをキリストと告白する者に、聖霊がやどります。ここに、神は父となられ、私たちに父と子と聖霊の神格が現されました。 それは、神の側からの一方的な恵みであり、創造であって、欠けたところがひとつもありません。それが、ルカの言う、「成就された出来事」です。マリヤが聖母であると人々がわかるために、神が必要とされた器、それがルカでした。 |
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2011/3/26 笹倉キリスト教会
2015/11/6（ロゴ変更）
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