ダビンチのイエスへの憎悪

レオナルドの作品とされる三枚の絵を転載した。どうしたら、幼子（おさなご）イエスをこんなに醜（みにく）く描けるのだろう。イエスへの激しい憎悪がレオナルドに渦巻いていたと思わざるを得ない。イスラムではイエスは私生児である。イスラム経典「コーラン」に、「イエスは私生児」と、思わせぶりしているカ所がある。 ダビンチもまた、彼を私生児として、自分よりも下に置いたのである。彼は、産みの母から引き離されてその幼少期を過ごした。多感な時期に、ほんとうの母のぬくもりを知らずに育った彼の心が、まっすぐに伸びたかどうか、それはわからない。だが彼の、これほどのイエスへの憎悪を見せられては、それもまた真なるかなと思わざるを得ない。 「イエスが神の子なら、なぜ自分のような境遇が存在するのだ。神も神の子もいない。みんなうそだ！。みんなだまされている」。 おかげで、それを見たわたしは、イエスではなくダビンチを憎悪してしまったのだった。これは、自分自身にもあてはまることで、人への憎悪（ぞうお）を具現するときには、それは自分にはねかえってくるということを覚悟しておかなくてはならない。

「コロサイ人への手紙」2-8あなたがたは、むなしいだましごとの哲学で、人のとりこにされないように、気をつけなさい。それはキリストに従わず、世のもろもろの霊力に従う人間の言伝えに基くものにすぎない。

次へ

ページ制作者：ささくら修道会　総長　 笹倉正義 2018/10/25 聖句引用：日本聖書協会　口語訳聖書 旧約聖書（１９５５年改訳） 新約聖書（１９５４年改訳）

「ささくら修道会の聖書」