９（４）居残り ９（４）居残り
| 9-70以前にも、汝らよりさらに腕力も強く、財産や子供も多かった人々があったが、（汝らは）あれとそっくり。彼らは自分の幸運を大いに楽しんだものだった。汝らも自分の幸運を大いに楽しんでいる、丁度昔の人々が自分の幸運を大いに楽しんだように。また汝らは、昔の人が下らぬお喋りに時を浪費したのと同じように下らぬお喋りに時をすごす。しかし、彼らのしたことは現世でもまた来世でも全部空しかった。彼は全てを失ってしまった。 9-71一体あの者どもは、昔の人々の噂を聞いたことないのか。ヌーフ、アード、サムード等の民族、それにイブラーヒームの民族、マドヤンの人々、それから顚覆した数々の 9-72だが、男の信者と女の信者とは、お互い同士よい仲間。みな、善事を勧め、悪事を抑え、礼拝の務めは果し、喜捨は出し、アッラーと使徒の言いつけはよく守る。こういう人たちにはアッラーもさぞお恵みを垂れ給うことであろう。アッラーは、偉大で明敏におわします故に。9-73アッラーは信徒の男にも女にも、 9-74これ、予言者、お前は無信仰者や似非信者どもを敵としてあくまでも戦うのじゃ。ああいう者どもには、いくらでも酷くしてやるがよい。彼らの落ち行く先はジャハンナム。行きつく先はまことに惨憺たるものであろうぞ。9-75彼らは、何も（悪いことは）申したおぼえはありません、などとアッラーかけて誓言しているが、本当は確かに罰当りな言葉を吐いたばかりか、せっかく一時はすべてを神にお委せしたくせに、また無信仰に戻ってしまった。だが彼らの手に入れた結果は始めの 9-76彼らの中にはアッラーと次のような契約を結んだ者もある、「もし我々にお恵みを分けて下さいますなら、必ず必ず、よろこんで喜捨も出しましょう、義しい人間にもなりましょう」と。9-77ところが、本当にお恵みを分けておやりになると、たちまちしみったれ根性をおこし、顔をそむけて行ってしまった。9-78そこでアッラーは追いかけて彼らの心の中に偽善を入れ給うた。今度彼らが（アッラー）にお目にかかるその日まで。これはみな、彼らが、アッラーとの約束に違反し、嘘ばかり言って来たことの報いじゃ。9-79アッラーは、彼らの秘密も、ひそひそ話しも、全部御存知、いや、目に見えぬ世界の神秘すら全部御存知であることを、彼らは一体知らなかったのか。 9-80信徒の中で、自分から進んで喜捨を出そうとはやり立つ者があるとそれを非難し、また何か出そうにもぎりぎりの限界しか出すものもない人を見ては 9-82居残り組の者どもは、アッラーの使徒が（出征した）後に残されて大喜び。もともと、彼らとしては、己が財産とお生命を 9-86お前、彼らの財産や子供を羨ましがることはない。アッラーは、ああいうものを使って彼らを現世で散々悩ました上、彼らが信仰もないままでいるうちに魂が（身体を）出て行ってしまうようにしようと考えていらっしゃるだけなのだから。9-87「アッラーを信仰し、使徒とともに戦いに臨め」という天啓が下った時、中でも資力の沢山ある者どもはさっそく免除を願い出て来たではないか。「どうぞ、わしらも居残り組と一緒にして下さい」と。9-88彼らは、後に居残る人々とお一緒にして貰って大喜びであった。彼らの心には封印が捺された。だからものの道理がわからない。 9-89だが、使徒と、彼と信仰を分かつ人々だけは、財産も生命も擲ってよくぞ奮戦した。こういう人たちには素晴しいものが沢山用意してある。こういう人たちは栄達の道に行く。9-90アッラーが特に彼らのために潺々と河川流れる楽園をしつらえて、そこに永遠に住むようにして下さるとは、これこそ大した身の幸というものではないか。9-91それからベドウィンの中にも、さまざまに口実をかまえて、免除を願い出てきたものがあった。アッラーと使徒に嘘ついて、みんな居残りおった。無信仰なあの者ども、やがて苦しい天罰を蒙るであろうぞ。 9-92虚弱者や病人、それからまた何か供出しようにも出せない人たちなどは（戦争に出なくても）別に咎めだてされることはない。ただアッラーと使徒にたいして誠実でありさえすれば。善行にいそしむ者を責めるわけには行かぬ。アッラーはよく赦して下さるお情深い御神におわします故に。 9-93それからまた、お前のところへ、何かに乗せて下さいと申し出て来て、お前に「残念だがいまわしのところにはお前たちを乗せてやるものがない」と言われると、自分になんの資力もないことの悲しさに、目から涙をぽたぽた流しながら去って行く、そういう人々も同様に（咎められることはない）。9-94責められねばならないのは、金持のくせに免除を願い出てくる者どもだけ。そういう人々は出征しない人たちの中に入れられると大喜び。アッラーが彼らの心に封印を捺してしまわれたので、ものの道理がわからない。 |
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