９（３） ９（３）
| 9-42獲物は近く、旅は程よい、というのであれば、彼らもいそいそとお前について行ったかもしれない。だが彼らにして見れば、どうも道のりが遠すぎた。しかしそれでも（口先だけでは）立派にアッラーかけて誓言し、「ほんとうに、できればわしらも皆さんとご一緒に出掛けましたものを」などと言うことであろう。結局、彼らはわれとわが身を滅ぼすだけのこと。嘘をついていることはアッラーがよく御存知だから。 9-43ああどうかアッラーがお前をお赦し下さいますように。どうしてお前、あの人々に 9-46もし彼らが本心から出征を望んでいたのなら、きっとそれ相当の準備をしたはず。だが彼らを（戦場に）送り出すことは、アッラー御自身も気乗りし給わなかった。そこで彼らをどっかと落付かせ、「居坐り組と一緒に居坐るがよい」と言い給うたのであった。9-47あの徒が一緒に出征したなら、ただもう汝らの苦労を増すばかり。汝らの間をあちこち駆け廻っては、騒動を惹き起そうとする、そうなれば汝らの方にもまたそれに喜んで耳を借す者も出てこよう。だが、アッラーだけは不義なす者どもらのことをすっかり御存知。9-48彼らが騒動を起そうとしたのは何も今が始めではない。以前にもお前の計画をすっかりひっくり返してしまったこともある。だが（あの時は）やがて真理が出現し、アッラーの御意志が明示されて（事は終った）、尤も彼らは苦い顔をしたが。 9-49あの者どもの中には、「私は勘弁しておいて下さい。私を誘惑にかけないで下さい」などと言うものがある。なんたることだ、もうはじめから誘惑にかかっているくせに。すでにジャハンナムは信仰なき者どもを一人のこらず取りかこんでいる。9-50お前に何か幸運が舞いこんで来れば彼らは不愉快、何か不運がふりかかれば、「ずっと前からこうなるだろうと見越して待っていた」と言って、さも嬉しそうに向うへ行ってしまう。9-51言ってやるがよい、「我々にふりかかって来るものは、すべてアッラーが特に定め給うたものばかり。彼こそ我々の守護者。されば信者たるものはみなアッラーにこそ一切をお委せ申すべきだ」と。9-52言ってやるがよい、「お前たち、我々が（どうかなればいいと期待しているが、）結局それも二つに一つ、どちらにしても我々には最良の運になるだけのこと。だが、我々の方でも期待しているぞ。アッラーが、御自から、或いは我々の手を通じてお前たちを懲しめて下さることを。ま、待って見るがいい、我々も一緒に待ってみよう。」 9-53言ってやるがよい、「お前たち、 9-58喜捨に関してお前を悪く言う者がある。自分も分け前が頂戴できれば彼らにしても何も文句はなかろうが、分け前を貰えないと、すぐ腹を立てる。9-59もし彼らが、アッラーと使徒から戴いただけのもので満足し、「わしらはアッラーさえあればほかは何もいらぬ。きっとアッラーがその限りないお恵みをわしらにも分けて下さるであろう、それに使徒だっていることだし。わしらはアッラーにおねがいしよう」とでも言うようなら、どんなによかったか知れないに。9-60（集まった）喜捨の用途は、まず貧者に困窮者、それを徴集して廻る人、心を協調させた人、奴隷の身受け、負債で困っている人、それにアッラーの道、旅人、これだけに限る。これはアッラーのおとり決め。アッラーは明敏、全知におわします。 9-61また彼らの中にはこの予言者に害しようとて、「彼はただの耳だ」などと言う者がある。言ってやるがよい、「（耳は耳でも）、お前たちのためになることを聞く耳だぞ。アッラーを信仰し、信者を信頼する人間だぞ」と。9-62それに（この者）は、汝らの中の信仰深い者のための（神の）御慈悲じゃ。アッラーの使徒ともあろうものに害なす者は、いまに苦しい天罰を蒙るであろう。9-63彼らは、汝らの御機嫌をとるために、アッラーの御名で誓言する。だが本来なら、アッラーとその使徒こそ、彼らが御機嫌をとりむすばねばならぬお方、もし本当の信者であるならば。9-64彼らには分からぬのか、アッラーと使徒に反抗する者は誰であろうとも、ジャハンナムの火に投げ込まれて、永遠に出てはこられないということを。それこそこの上もない屈辱であろうに。 9-65あの 9-68似非信者というものは、男も女も、どちらがどちらとも言いかねるような者ばかり、悪事を勧め、善事を邪魔し、 |
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