７１．ヌーフ ７１．ヌーフ
| 慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名において・・・・ 71-1我ら、ヌーフをその民に遣わし、「汝の民に警告せよ、苦しい天罰が下らぬうちに」とこれに（命じた）。71-2曰く、「これ、皆の衆、わしはお前がたに警告しに参ったもの。71-3アッラーにい仕えまつれ、アッラーを懼れまつれ、そしてこのわしの言いつけに従え。71-4さすれば必ずお前がたの犯した罪を赦し、定めの期限ぎりぎりまで猶予して下さろう。但し、アッラーの定め給うた期限が来てしまえば、勿論もう絶対に待ったなし。これがなんとかお前がたにもわかって貰えぬものか。」 ---ヌーフというのはノアのアラビヤ語らしいが、ユダヤ人の聖書の物語とは似ても似つかぬノアのせりふ。イスラム教の都合のいいようにアレンジされている。イスラム教徒になるものが信者であり、そうでないものは無信仰者である。コーランには、イスラム教徒か否かの二値しかない。 （創世記） 6-9ノアの系図は次ぎのとおりである。ノアはその時代の人々の中で正しく、かつ全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。6-10ノアはセム、ハム、ヤペテの三人の子を生んだ。 6-11時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。6-12神が地を見られると、それは乱れていた。すべての人が地の上でその道を乱したからである。6-13そこで神はノアに言われた、「わたしは、すべての人を絶やそうと決心した。彼らは地を暴虐で満たしたから、わたしは彼らを地とともに滅ぼそう。6-14あなたは、いとすぎの木で箱舟を造り、箱舟の中にへやを設け、アスファルトでそのうちそとを塗りなさい。6-15その造り方は次のとおりである。すなわち箱舟の長さは三百キュビト（１５０メートル）、幅は五十キュビト、高さは三十キュビトとし、6-16箱舟に屋根を造り、上へ１キュビトにそれを仕上げ、また箱舟の戸口をその横に設けて、一階と二階と三階のある箱舟を作りなさい。 6-17わたしは地の上に洪水を送って、命の息のある肉なるものを、みな天の下から滅ぼし去る。地にあるものは、みな死に絶えるであろう。6-18ただし、わたしはあなたと契約を結ぼう。あなたは子らと、妻と、子らの妻たちと共に箱舟にはいりなさい。6-19またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二つずつを箱舟に入れて、あなたと共にその命を保たせなさい。それらは雄と雌とでなければならない。6-20すなわち、鳥はその種類にしたがい獣はその種類にしたがい、また地のすべての這うものも、その種類にしたがって、それぞれ二つずつ、あなたのところに入れて、命を保たせなさい。6-21また、すべての食物となるものをとって、あなたのところにたくわえ、あなたとこれらのものとの食物としなさい」。6-22ノアはすべて神の命じられたようにした。 71-5やがて彼は（アッラーに）こう語りかけた、「主よ、私は夜も昼もわが民を喚び続けてみました。しかし喚べば喚ぶほど彼らは逃げてしまうばかり。71-6なんぞして汝のお赦しを戴かせてやりたいものと、私が喚びかけますと、彼ら必ず指を両の耳につっこみ、着物をすっぽりひっかぶり、 71-11お前がたに財産や息子を授けて勢力を増し、緑の園を設け、河川を設けても下さろう。71-12これ、お前がた、なぜアッラーの威力を畏れないのか。71-13お前がたを一段また一段と順序よく創造して下さったお方ではないか。71-14お前がた眺めたことはないのか、アッラーが七つの天を層また層と創り上げ、71-15そこに月を据えて明りとなし、太陽を据えて燈火となし給うたことを。71-16草木の生えるようにお前がたを大地から生やして下さったのも、これまたアッラー。71-17それをまたもとの（大地に）還らせて、もう一度外へ引き出して下さる。71-18それからまた大地を敷物のようにひろびろとうち拡げて下さったのも、これまたアッラー。71-19おかげでお前がた、縦横に道を通じてそこを歩き廻ることができるのではないか』と申し聞かせましたのでござりますが・・・・」 71-20ヌーフさらに言葉をついで申すよう、「主よ、あれあの通り彼らは私の言いつけに背き、富も息子もただ 71-25果して彼らは、己が犯した数々の罪の報いで一人のこらず溺れ死に、あげくの果てには（地獄の）劫火に投げ込まれてしまったのであった。71-26アッラーをよそにしては、彼らを助けてくれる者なぞどこにも見つかりはしなかった。 71-27その時、ヌーフはこう言った、「主よ、この地上に無信仰者はただの一人も残さないで下さりませ。71-28もし彼らをお残しになりますと、きっとまた汝の僕らを迷わし、無信仰なろくでなしばかり産み出しましょう。71-29主よ、私を赦し給え。私の父母を赦し給え。それから、信者となって私の家にはいって来る者は誰でも。男女の別なくすべての信者を。そして悪人どもはいよいよますます滅びの道に駆りたててやって下さりませ。」 |
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