５（４）刑罰 ５（４）刑罰
| （１）5-37アッラーとその使徒に戦いをいどみ、地上に （２）5-38だが、汝らに取り抑えられるより先に改悛した者だけはゆるされよう。アッラーは本当によく赦して下さる情深い御神におわします、と知れ。 （３）5-39これ汝ら、信徒の者、アッラーを懼れ、なんぞしてお傍に辿りつけるよう努力をおこたらず、その御為めに戦えよ。そうすれば必ず汝らはよい目に遇えよう。 5-40信仰なき者どもは、たとい復活の日の罰を免除されようとてこの世の一切の富を積み上げ、更に同じような（富を）も一つそれに重ねたところで、受け取ってはいただけまい。彼らには苦しい罰が待っている。5-41劫火の中からさぞ出たがることであろう。だが絶対に出られはせぬ。いつまでも、どこまでも果てしない罰が続くだけ。 （４）5-42それから泥棒した者は、男でも女でも容赦なく両手を切り落してしまえ。それもみな自分で稼いだ報い。アッラーが見せしめのために懲らしめ給うのじゃ。アッラーは全能、全知におわします。5-43だが、悪いことをした後でも、立派に改悛して、その償いをする者には、アッラーも（赦しの）御顔を向けて下さろう。アッラーは何でもお赦しになる情深い御神だから。 5-44アッラーは天と地の一切を統べ給うということを知らないのか。誰を懲しめ給うもすべて御心のまま。誰を赦し給うもすべて御心のまま。アッラーは全能におわします。 5-45これ、使徒よ、互いに争って不信にはしる人々のことでお前がそう気をもむことはない。つまり、口では「信じます」と言いながら心では少しも信仰せぬ人々とか、それからまたいいかげんな嘘言にばかり耳を傾けたがり、他人の言うことばかり聴いて、少しもお前のところへは寄りつかず、あまつさえ（『聖書』の）文句を勝手に歪曲しておいて「お前たちの戴いた（啓示の文句）がこれと同じなら、有難く頂戴しておくがよい。だがもしこれと違った（文句）だったら、気をつけた方がいい」などと言うあのユダヤ人たち。 しかし、アッラーが一度試みにかけようとお決めになった人間は、もうお前にも、相手がアッラーではどうしてやりようもない。もともとアッラーがその心を浄めてやろうという気にもおなりにならなぬ人々のことだ、彼らは現世では屈辱、そして来世では大きな懲罰を頂戴するだけ。 5-46いいかげんな嘘言にばかり耳を傾け、違法の利稼ばかり食っておる彼ら。それでももし彼らがお前のところに（何か事件の裁きを求めて）やって来たら、裁いてやれ。だがそ知らぬ顔してやってもかまわない。お前がそ知らぬ顔しても、彼らにはお前に害をしようことはできはせぬ。だがもし裁くなら、義しく裁いてやるがよい。アッラーは義しい人間を好み給う。 5-47だが、一体どうして彼らがわざわざお前に裁きを頼みに来ることがあろうう、アッラーの判決の載っている 5-48まことに我らは正しい導きと光明の書、律法を啓示した。神にすべてをお委せした歴代の預言者は、それに拠ってユダヤの人々を裁き、またユダヤ教のラビたちや律法学者なども、それぞれ己が託された『聖書』の章句に拠って（ユダヤ人の間で裁き人と）なりそれの証し人となった。（５）されば汝ら、人間をこわがってはならぬ、このわしをこそ怖れよ。わしのつかわした神兆を安値で売ってはならぬぞ。アッラーの下し給うた（聖典）に拠って裁き事をせぬ者は全て無信の徒であるぞ。 （６）5-49我らはあの中で次のような規定を与えておいた。すなわち、「生命には生命を、目には目を、鼻には鼻を、耳には耳を、歯には歯を、そして受けた傷には同等の仕返しを」と。だが（被害者が）この（報復）を棄権する場合は、それはあ一種の贖罪行為となる。アッラーが下し給うた（聖典）に拠って裁き事をなさぬ者、そういう者どもは全て不義の徒であるぞ。 聖母マリヤとイエス 5-50さらに我らはかの者どもの跡に続けてマルヤムの子イーサーを遣わし、それよりさきに（啓示された）律法の固めとなし、またこれに福音書を授けた。これは正しい導きと光明とを含む（聖典）であって、それよりさきに（啓示された）律法の固めとなり、また神を懼れかしこむ者どもへの導きともなり戒めともなるもの。 ---福音書というのは、聖母マリヤの子が贖罪の業を完成させ、見えざる永遠の仲保者イエス・キリストになられたことを証しするものである。その結果、厳しいエホバの神が、イエス・キリストの名前によって、父なる神となられたのである。イエスが受肉された結果、その痕跡として、聖餐式と十字架が残ったのである。エホバと言う見えざる神がたよりなく思えた民は、偶像を拝んだが、聖餐式と十字架は偶像礼拝を無力化したのである。 5-51されば福音の民たるものは、アッラーがこの（聖典）に示し給うたところに拠って裁き事をなすべきであって、およそアッラーが啓示し給うたもので裁き事をなさぬ者は、すべて邪曲の徒であるぞ。 5-52さらに我らはお前には真理の書を下し与えて、それに先立って啓示された聖典の固めとなし、確かめとなした。さればお前は、彼らの間を裁くにあたっても、必ずアッラーが啓示し給うたところに依拠して行うべきであって、決して彼らの根拠なき思惑に乗せられて真理に背くようなことがあってはならぬ。我らは汝らのそれぞれに行くべき路と踏むべき大道を定めておいたのだから。 5-53勿論、アッラーさえその気になり給えば、汝らをただ一つの統一体にすることもおできになったはず。だが、汝らに（別々の啓示を）授けてそれで試みて見ようとの御心なのじゃ。されば汝ら、互いに争って善行に励まねばならぬぞ。結局はみなアッラーのお傍に還り行く身。その時（アッラー）は汝らが今こうして言い争いしている問題について一々教えて下さるだろう。 5-54されば、彼らを裁く場合にもアッラーが啓示し給うたところに依拠すべきであって、決して彼らの根拠なき思惑に乗せられてはならぬ。彼らにだまされて、せっかくアッラーがお前に啓示して下さった御教えから離れたりすることのないよう、よく警戒せよ。だがもし彼らの方で（お前に）背を向けるなら、すなわちアッラーが彼らをその犯したいくつかの罪ゆえに一撃なさろうとしておられることと知れ。まこと、人間は性邪曲の者が多い。 5-55（お前に背を向けるとは）一体彼らは無道時代の裁きを懐がっているのか。しかし、確乎不動の信仰をもつ人々から見れば、アッラーよりも立派な裁きのできる者は誰一人ありはせぬ。 |
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