（２）御神にお子 （２）御神にお子
| 御子 21-26「お情ぶかい御神にお子ができた」などと言う者どもがある。ああなんと勿体ないことだ。あれはみな尊い身分の僕どもにすぎないのに。21-27彼らは（アッラー）より先にものを言ったりすることはない。すべて御命令のままに動くのみ。21-28彼らの前にあるもの、後にあるもの、すべて（アッラー）は全部御存知。彼らが執成しできるのは、21-29ただ（アッラーの）御心にかのうた者だけのこと。（アッラーの罰を）恐れ、ただひたすら畏れかしこんでいる。21-30彼らの中の誰でも、もし「わしは（アッラー）とは別の神様だ」などと言うものがあれば、我らはジャハンナムの褒美を与えよう。不義なす者どもにはみなこういう褒美を与えよう。 ---支離滅裂な文章だが、遠まわしにイエス・キリストのことを言っているのであろう。イエスの御国はこの世のものではないが、この世と無関係でもない。キリスト教の父なる神は、ユダヤ教ではエホバの神である。アラビヤ人の考えたアッラーではない。 ユダヤの民族宗教から端を発した、信仰というものの究極が、キリスト教の三位一体の神格である。その痕跡は、聖母マリヤの愛と従順、イエスの苦杯と十字架である。これら二つの非教理に従える者はいない。そして、それはテオピロの信仰とルカの誠実さに結実した文書である。福音書、使徒行伝、パウロの書簡（神学の写本）である。アラビヤ人にはこの勿体なくも有難い経典の意味が理解できない。神における父と子、その謎を解ける者はいない。ただ、証人がいて、それを伝えたのである。 アッラー 21-31信仰なき者どもにはわからないのか、天と地とはもと一枚つづきの縫い合わせであったのを、我らがほどいて二つに分けた上、水であらゆる生ものを作り出してやったということが。これでも信仰しないのか。21-32また我ら大地の揺れを止めるために山塊をどっかと据え、そこに峡谷を縦横にはしらせて道となした。これみな、なんとかして人々を正道に導こうとてしたこと。21-33さたにまた、我らは大空をもって、がっしりとまった屋根となした。それでも、彼らは、こういう神兆に平気で顔をそむけるのか。21-34彼こそは、夜と昼と太陽と月とを創造し給うたお方。みな大空の中を泳いでいる。 ---このように、アラビヤ人の考えとして唯一神アッラーを定義すればよかった。キリスト教とユダヤ教とは関係なしの一神教でよかったのである。そうすれば、コーランは、もっともっと薄く、ほとんどページ数の要らないものになった。 21-35汝らは、汝より前のどのような人間にも不死を授けたことはない。これ、それでは汝だけは死ぬが、彼らは永遠に死なないとでも言うのか。 ---複数形ではあるが、実際にはイエス・キリストが父なる神の右に座しておられるという新約聖書を否定しているつもりであろう。イエスは、死んで復活され、昇天して、神の右に座られている。 21-36誰でもみな（一度は）死を味わねばならぬ身。お前たち（この世にあるかぎり）、我らは禍福でいろいろに 21-38どうも人間というものは短期に出来ている。わしの 21-40信仰なきあの者どもとて、自分の顔が（地獄の）火にじりじり焼かれ、背中も焼かれるのをどうしようもなく、助けてくれる者もないあの時のことをもし知っていたら。21-41（いつ来る）どころか、突然襲って来て、彼らはただ呆然と立ちすくむばかり。押し返すことなどできることか、もう絶対に猶予はない。21-42汝より前の使徒たちも、みんな嗤いものにされたもの。 だが結局、彼らをばかにした者どもは、自分がばかにしていたものにぐるりをとり囲まれて逃げ場をなくしてしまったのであった。 ---アッラーの貧乏人に取り巻かれた、偶像の金持ちのことを言っているらしい。 21-43言ってやるがよい、「夜となく昼となく、お情ぶかい御神（の御怒り）からお前たちを守ってくれる者がどこにある」と。しかし、いずれにしても彼らは、神様のお 21-45この者どもにせよ、その父祖たちにせよ、大いに永生きして、充分（現世の） イスラム兵に囲まれて 我らがこの地に攻めこんで、まわりから侵蝕しているのが彼らの目には入らぬのか。あれで勝てるつもりなのか。 21-46言ってやるがよい、「我々はただお告げによってお前らに警告するだけだ」と。だが、生来の 21-48復活の日のためには、特に正確な秤りを設けようぞ。誰一人、不当な判定を受けることがないように。たとい |
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