８８．蔽塞(へいそく)

慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名において・・・・ 88-1蔽塞の話は汝の耳に達したか。88-2その日には、うちしおれた顔また顔。88-3はげしい労苦に疲れはて、88-4かっかと燃える火に焼かれ、88-5煮え湯の泉水飲まされて、88-6食い物とては棘々の草ばかり。88-7これでは肥れぬ、腹も充たせぬ。 88-8また、その日には、さも楽しげな顔また顔。88-9己が苦労に心充ち足り、88-10至高の楽園に遊べば、88-11ここでは馬鹿話一つ聞くでなく。88-12さらさらと泉は流れ、88-13高くもたげた臥牀(ねだい)あり、88-14盃の用意よろしく、88-15ふんわりと褥(しとね)ととのい、88-16絢爛(けんらん)と敷物うち敷いて。 ---「なんじゃ、こりゃ？！」 88-17一体彼ら、駱駝(らくだ)を眺めたこともないのか、その見事な出来ばえを。88-18大空を眺めたこともないのか、その高々と揚げられた様を。88-19山々を眺めたこともないのか、うち立てられたその様を。88-20大地を眺めたこともないのか、広々とうち拡げられたその様を。 88-21さ、諭しておやり。他人を諭すが汝の務め。88-22なにも汝に彼らを治めてくれとは言いはせぬ。88-23だが、自分から背を向けて信仰しない者は構うな。88-24そのような者はアッラーがいまに最大罰で懲しめ給う。88-25どうせ彼らもついには我らのもとに帰って来る身。88-26そこで彼らの勘定はすっかり我らが引き受ける。 ---汝とはマホメットのこと、治めるのはアッラーらこと俯瞰(ふかん)者であれば。

次へ　第８９章「暁」

2014/1/6オリジナル教会　（初代代表）笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会
　　　
聖句引用：日本聖書協会　口語訳聖書
新約聖書（１９５４年改訳）
旧約聖書（１９５５年改訳）