８（２）誘惑 ８（２）誘惑
| 弱者のより所 8-18見るがよい。アッラーが信仰なき者どもの計略をすべて無効にし給う有様を。8-19汝ら、最後の断を求めているが、最後の断はもう来てしまった。ここで身を引けば身のためになろう。だがもし汝らまたしかけて来るつもりなら、こちらもまた始めよう。汝らの軍勢がいかに多くともなんの役にも立ちはすまい。アッラーが信者の側についていて下さる上は。 ---戦雲がたなびく時勢に、神の言葉を叫ぶのは、南王国ユダにおける預言者たちの行動にもつながる。旧約聖書のユダヤの預言書も、国家の重大事に諜報として機能しなかったのなら、歴史的な意味はない。弱者のよりどころは、信仰心に訴え、奮起させるところにある。 8-20これ、汝ら、信徒の者よ、アッラーとその使徒の言いつけに従えよ。汝らこうして（アッラーの御言葉を）聞いているからには、決して背いて行ってはならぬぞ。8-21「承りました」と口先では言うが、実は少しも聞いていない人々の仲間入りしてはならぬぞ。8-22よいか、アッラーから御覧になって畜生の中でも下の下に当たるのは、 8-24これ、汝ら、信仰者よ、アッラーと使徒の呼び掛けに応ぜよ。汝らを生命の道に呼び寄せようとしておられるのだぞ。アッラーは人間とその心との間にも介在し給うと心得よ。そして汝らはみないつかはお傍に召されて行く身であることも。 8-25誘惑を警戒せよ。（誘惑というものは）決して汝らの中の悪人だけを特に狙うというわけではない。いいか、よく憶えておくがよい、アッラーは、処罰なさるとなると、恐ろしい御神にましますことを。 8-26汝らがまだ数も少く、地上で情けない状態にあって、ほかの者どもが強奪にやって来はしないかといつも恐れおののいていた頃のことを憶い起して見るがよい。あの時（アッラー）は汝らに適当な避難所を授け、汝らに勝利を与えて強化して下さった上、いろいろな有難いものまでたくさん備えて下さった。もしかしたら汝らも感謝するようになるかも知れないとの大御心であった。 8-27これ、汝ら、信徒の者よ、アッラーと使徒を裏切ってはならぬ。これほど信頼して託されたものを、それと知りつつ裏切ってはならぬ。8-28よいか、汝らの財産や子供はみな誘惑の種。アッラーの御手元にこそ本当に大きな報酬はある。8-29これ、汝ら、信徒の者よ、もし汝らがアッラーを懼れまつるなら、（アッラー）は汝らに救済を ---勝利の際には、敗者に対していかに狼藉を働こうとも、アッラーは赦すと言っている。 8-30それから、また、信仰なき者どもがお前にたいしていろいろと奸策をねり、お前を監禁するか、殺害するか、さもなければ追放しようとしていた時のこと。彼ら盛んに策をねっていたが、じつはアッラーの方でも（同時に）策をねっておられた。策略ということになれば、アッラーにかなう者などありはせぬ。8-31あいつらに我らの神兆を読誦して聞かすと、「とっくに聞いたことばかりだ。こんなものなら我々だってその気になれば、いくらでも語って聞かせてやる。なんだ、みんな昔々のお 本当の管理人 8-32それから、彼らが、「神様、もしこれが本当に汝の下し給うた真理なら、さあ、一つ私たちの頭の上に天から石の雨でもざあっと降らせてごらん下さい。さもなければ、私たちにもの凄い天罰を喰わせてごらん下さい」と言ったことがあった。8-33しかし勿論アッラーも、お前が一緒にいるのに、彼らに罰を喰らわすようなことはなさりはせぬ。また、彼らが一生懸命お赦しを請うているものを、罰するようなことはなさりはせぬ。8-34だが、彼らが、ああして聖なる礼拝所に（信者たち）を入れまいと妨害しているからには、もうアッラーにしても懲らしめなさらぬ理由は何もない。第一、彼らがあの（礼拝所）の管理人というわけでもない。その本当の管理人は神を懼れまつる人々だけ。しかし大部分の者はそれを知らない。 8-35聖殿での彼らの礼拝といえば、ただやたらに口を鳴らし手を拍くだけのこと。さ、汝ら、充分天罰を味わうがよい、今まで無信仰にふけって来た報いとして。8-36まことに、信仰のない彼らは、アッラーの道を阻ぐためにああして財産をつかっている。これからも、更に使うことであろう。だが、いまにそれが彼らの歎きのもとになる時がきっと来る。そして完全に敗者になる時が。8-37信なき者ども、やがてジャハンナムに喚び集められようぞ。8-38こうしてアッラーはよい者と悪い者を区別し、悪いのは次々に積み上げ、全部一山にしておいてジャハンナムの中に投げ込んでおしまいになる。そうなったらもはや救われようもあるまいに。 |
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