７（５）モーセ（１） ７（５）モーセ（１）
| モーセとパロ（エジプト王） 7-101それから我らは、この人たちの後でムーサーを遣わし、フィルアウンとその大官たちのもとに我らの神兆を持たせてやったが、彼らもそれを侮辱した。さあ、よく見るがよい、こういう悪人どもがどんな最期をとげることになったか。7-102時にムーサーが言うに、「フィルアウンよ、まこと、この私は万有の主から遣わされて来た者。7-103アッラーについてはただ本当のことだけしか言うことのできぬ身です。今、私は貴方がたの神様のところから、まごうかたないお 7-106フィルアウンの人民の 7-111「そうとも、そうとも。お前たちを側近に取りたててつかわすぞ」との仰せ。7-112そこで彼らは、「これ、ムーサー、お前が（先に）投げるか、それともわしらの方で投げようか」と言う。7-113「お前たちから、投げるがよい」と言う。さて彼らはまず人々の目に呪術をかけ、不気味な心持ちにひきずりこんでおいてから投げたので、物凄い妖術をやって見せることができた。7-114その時、我らはひそかにムーサーの心に語りかけ、「さ、お前の杖を投げて見よ」と命じた。すると、どうじゃ、その（杖はたちまち大蛇に変じて）彼らのまやかしを 7-115というわけで、真理が目のあたり現実し、彼らのしていたことはことごとく空しくなった。7-116それでもう完全に彼らは敗北し、面目つぶして引き下って行った。7-117妖術師どもは一同そこにがばと身を伏せて、 7-122一同は言う、「我々はひたすら主にお頼り申すばかりです。7-123陛下は主の神兆が現れたときそれを信仰したという、ただそれだけの理由で我々に報復の迫害を加えなさるのか。主よ、なにとぞ我々の上に忍耐を注ぎ給え。なにとぞ我々を敬虔な信者のままでお傍に召し寄せ給え。」7-124そこでフィルアウンの人民の長たちが言うには、「陛下はムーサーおよびその一党をこのままに放置なさるおつもりか、彼らが国中に壊乱をまきちらし、あまつさえ陛下と御一族とをないがしろにし奉っても構わないのですか。」すると「よし、さらば彼らの息子らは全部死刑に処し、女はこれを辱めることにしよう。絶対に打ち負かさずにおくものか」と言う。 7-125時にムーサーはその民に言った、「お前たち、アッラーに助けをお願い申せ。そして、じっと辛抱せい。この大地はすべてアッラーのもの。誰でもその奴隷の中で一番お気に召した者に授けて下さる。最後（の勝利）は敬虔な信者のもの」と。7-126するとみなが、「しかしお前が我々のところへ来る以前も、来てから後も、我々は同じようにひどい目にあっている」と言う。（ムーサーは）それに答えて「おそらく主はお前たちの敵を滅ぼし、お前たちをこの地の後継ぎに立て、それでお前たちの出方を御覧になるかもしれないぞ」と言った。 7-127そこで我らはフィルアウンの一族に来る年も来る年もうち続く旱魃＜かんばつ＞と果実類の不作を 7-130そこで我らは彼らに、洪水、 7-133そして我らは、それまでいためつけられ通しだった者どもに、この祝福された土地の東も西も全部遺産として譲った。これで、お前の主のイスラエルの子らにたいするあの素晴しいお約束も完全に果された。これもみな彼らが長いこと辛抱した 7-134さて、こうして我らがイスラエルの子らを助けて海を渡らせてやると、最初に出遭ったのは、沢山の偶像神を熱烈に奉ずる一種族であった。（それを見たイスラエル人たちは）「ムーサー、あの人達はあんなに神様をもっている。わしらにもああいう神様を一つこしらえてくれよ」と言う。彼は「ああ、ほんとにお前たちは何ともののわからない人間なのだろう」と言った。7-135「よく聞け、こんな人々の風習など、いまに粉々にされてしまうだけのもの。この人々のしていることは全部無駄ごとにすぎぬ」と。7-136そして更に語をついで、「これ、お前たち、このわしに、アッラーをさしおいて、何かほかの神を探してくれというのか。忝なくもお前たちを選んですべての者の上に置き給うたお方ではないか」と。 7-137ま、あの当時のことを（考えてごらん）。我らがお前たちをフィルアウン一族の手から救い出してやった頃のことを。（フィルアウン一族）はお前たちを散々ひどい目にあわせていた、女どもを辱め、お前たちの息子はみんな殺したりしたではないか。あれは主の下し給うたまったく恐ろしい試練であった。 7-138あの時、我らはムーサーと三十夜の契約を取りきめ、さらにこれに十（夜）を加えて、主の指定期間は合計四十夜となった。 「出エジプト記」 34-27また主はモーセに言われた、「これらの言葉をかきしるしなさい。わたしはわたしはこれらの言葉に基いて、あなたおよびイスラエルと契約を結んだからである」。34-28モーセは主と共に、四十日四十夜、そこにいたが、パンも食べず、水も飲まなかった。そして彼は契約の言葉、十戒を板の上に書いた。34-29モーセはそのあかしの板二枚を手にして、シナイ山から下ったが、その山を下ったとき、モーセは、さきに主と語ったゆえに、顔の皮が光を放っているのを知らなかった。 そこでムーサーは兄のハールーンにむかい、「私に代って民衆を治めて下さい。義しいことだけ行うように。決して悪い徒の道にはいって行かないようにして下さい」と言い残した。7-139さて、ムーサーが我らと逢う約束のところにやって来たので、主がこれに語りかけ給うと、彼は言った、「主よ、お姿を現わして、一目私に拝ませて下さりませ」と。「いや、絶対にわしを（直接）見ることはならぬ。しかし、あの山をよく視ておるがよい。もしあのままじっと動かぬようならば、きっとわしを見ることもできよう」との仰せ。だが、主が御姿を山に向って顕わし給うたとたんに、山はがらがらと崩れ落ち、ムーサーは気を失ってばったり倒れた。7-140やがて正気にかえった時、「ああ勿体ない、勿体ない。改悛の心を捧げまつります。私は一番最初の信者でござります」と彼は言った。7-141すると「これ、ムーサー、わしは汝を特にすべての人のうちより選び出して、わしの伝言、わしの言葉を託すことにしたのじゃ、さわしの授けるものを受け取れ。感謝の心知る者の一人となれ」との仰せがあった。7-142かくして我らは板の上に、あらゆることについての |
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