（２）来世の畑 （２）来世の畑
| 42-16アッラーこそは真実をもって聖典を下し、また（真偽をはかる）秤りを授け給うたお方。何人ぞ知らん、（最後の）時は案外すぐそこまで来ているかも知れぬ。42-17それをはじめから信じてない者どもは早く早くとせきたてもしようが、信仰ぶかい人々は心配している。何しろそれが本当だということをよく知っているから。その時（の到来）をあやしいものだと思っている人々は、あまり深く迷いこんでいてもう手の下しようもない。 42-18もともとアッラーは御自分の ---イスラムのことである。アッラーはイスラム指導者のことである。これをごまかすために、ユダヤ教の創造主とリンクする。イスラムの本音は、自然現象などどうでも良い。狙いは、富者の財産と上質の女である。通常の手段では、どちらもこの世では手に入らないものだ。 42-19来世の畑を耕そうとする者があれば、我らはその収穫を増してやる。現世の畑を耕したい者には、望みどおりに（現世の収穫）だけはくれてもやろうが、来世では何の分け前もいただけぬ。 42-20それとも、彼らには（悪い）仲間があって、それらがアッラーの許可なさらなかったようなものを彼らの宗教に定めてしまったのか。前々から（アッラー）の御決定が出ていなかったなら、とうの昔に彼らのことは片づいてしまっていたろうに。が、とにかくあのような悪い者どもはそのうち 42-21（いよいよそのような時が来たら）まあ、見ているがよい、あの悪人ども、られとわが手で稼いで来た（悪事の罰）が頭上におちかかって来そうになって、もういても立ってもおられまいぞ。それに反し、信仰ぶかく、義しいことばかりして来た人たちは緑したたる楽園の中で、欲しいものはなんでも神様から戴ける。こんな素晴しいことがまたとあるものか。 ---「あの悪人」どもとは、マホメットと彼の傍にいるもう一人の実務者が今見ている金持ちのことである。そう読めば、この呪詛の言葉が、意味を持つことになる。 42-22さ、これは信仰ぶかく、義しいことばかりして来た僕らにたいして特にアッラーが下さる ---イスラム勧誘の言葉である。献金しなくてもいいから仲間になれ、と言っている。しかし、ひとたび仲間になると、ケチはいけないと言い出す。 42-23なんたることか、「どうせ彼が、アッラー曰くと称して根も葉もないつくり話をしているのだ」などと言うとは。勿論アッラーがその気になり給えば、汝の心に封印を捺しておしまいにもなろう。だが（実際は）アッラーはその御言葉をもって偽りを抹殺し、真理を真理とお立てになっていらっしゃる。人がそっと胸の中で考えていることも（神様は）すっかり御存知。 42-24御自分の僕らから改悛の心を受け容れて、犯した罪の数々を赦して下さるのもあのお方。お前たちのしていることはなんでも御存知。42-25信仰ぶかく、義しい行いに精出す人々の願いごとを聞きいれ、いくらでもお恵みを出して下さるのもあのお方。だが、信仰のない者どもにははげしい罰を下し給う。 ---たとえ強盗であってもイスラムに入れば、以前の（犯罪暦）評価は帳消しにしてやる、という誘いである。 42-26もしもアッラーが僕らに無制限に飲み食いさせ給うたら、彼らは忽ちいい気になって地上にのさばり返ることであろう。さればなんでも（授けてやろうと）思い給えば、必ずほどほどに下し給う。御自分の僕らのことは何から何まで御存知、何から何まで見透し給う。 42-27みながこれでもう駄目かと思っている時、ざあっと慈雨を降らせて、お恵みを大きくひろげて下さるのもあのお方。これこそ本当に有難い保護者というもの。 42-28天と地の創造も神兆の一つ。それからそこに播き散らし給うた無数の動物。それとても、御心ならば ---アッラーを創造主に関連づけて、聞き手を煙にまく。 42-29お前たち災難に襲われても、それはみな自業自得というもの。それでも、沢山見遁して下さった上のことなのだ。42-30お前たち地上で（アッラー）を出し抜こうとしたとてできるものではない。だいいち、アッラーをよそにしては、保護してくれる者も、助けてくれる者もありはせぬ。 42-31それから、海上をあたかも山が走るように見える船、あれも（アッラー）の神兆の一つ。もしその気になり給えば、ぴたっと風を止めておしまいになる、そうなれば海面に居坐ったまま動くこともならぬ。辛抱強くて、常に（神の御恩に）感激している人間の目から見れば、これこそれっきとした神兆の一つ。42-32かと思えば（急に暴風を吹きつのらせて）一度に沈没させておしまいになる。これは（船に乗っているのが悪い人間の場合で）まず自業自得。それでも、沢山見遁して下さった上のことなのだ。42-33そうなれば、いまああして我らの神兆のことをああだこうだと言っている者どもも、自分たちには遁げ場がないことに気がつくであろう。 ---まったく意味の無い言葉も、相手を油断させるための、「深謀」と言えぬこともない。 |
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