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| 4-152啓典の民はお前を（困惑させようとして）今ここで天から聖典を下ろして見せろなどと要求することであろう。だが、実は彼らは（その昔）ムーサーにもっとひどい難題を吹っかけて、なんと、「われらに神を目のあたり見せてくれ」とまで言ったこともある。かかる不正の故に、 4-153かくて我らは彼らの頭上に（シナイ）山を ユダヤの聖母とイエスもどき 4-155彼らは信仰に背きマルヤムについても大変なたわごとを言った。4-156そればかりか「わしらは ---聖母マリヤの処女受胎とイエスの十字架を否定しようとしている。アラブの兵隊に、キリスト教の神への恐れをいだかせぬためである。イエス・キリストの名による、父なる神を畏れぬ、罰当たりな言葉である。 4-157啓典の民の中にはただの一人だに死ぬ前に彼への信仰を抱くようにならぬものはないであろう。やがて復活の日が来る時、彼はあの者どもに不利な証人となるであろう。 ---「復活の日」を連呼しているのだが、その日の根拠は何であろうか。神以外の全てのものには、始まりと終わりとがあることが、聖書には書かれている。 4-158ユダヤ教を信奉する者どもの悪業の罰として、従来は許可されていた 利息 4-159それからまた彼らは、禁を犯して利息を取り、みんなの財産を下らぬことに浪費した。彼らの中の信なき者どもには苦しい天罰を用意しておいたぞ。4-160けれど、彼らの彼らの中でも、（宗教上のことについて） ---ユダヤ人誕生の黎明期、ネヘミヤがいた。ゼルバベルがいた。エルサレム再興に尽くした王族ゆかりの者と、アロン家ゆかりの者たちとがいなければ、歴史上ユダヤ人は存在しなかった。創世記を初めとするモーセ五書もこの世に現われなかった。 （ネヘミヤ記）5-10わたしもわたしの兄弟たちも、わたしのしもべたちも同じく金と穀物とを貸しているが、われわれはこの利息をやめよう。5-11どうぞ、あなたがたは、きょうにも彼らの田畑、ぶどう畑、オリブ畑および家屋を彼らに返し、またあなたがたが彼らから取っていた金銭、穀物、ぶどう酒、油などの百分の一を返しなさい」。5-12すると彼らは「われわれはそれを返します。彼らから何をも要求しません。あなたの言うようにします」と言った。そこでわたしは祭司たちを呼び、彼らにこの言葉のとおりに行うという誓いを立てさせた。5-13わたしはまたわたしのふところを打ち払って言った、「この約束を実行しない者を、どうぞ神がこのように打ち払って、その家およびその仕事を離れさせられるように。その人はこのように打ち払われてむなしくなるように」。会衆はみな「アァメン」と言って、主をさんびした。そして民はこの約束のとおりに行った。 4-161まことに、我らがお前に啓示したのは、かつてヌーフとそれに続く予言者たちに啓示し、またイブラーヒームとおイスマーイールとイスハークとヤアクーブと（十二）支族と、イーサーとアィユーブとユーヌスとハルーンとスレイマーンとに啓示し、かつダーウドに詩篇を与えたのと全く同性質のもの。4-162その他、既にお前に話してきかせた使徒たちもあれば、まだ話してない使徒たちもある。特にムーサーにはアッラーが親しく語りかけ給うた。 4-163使徒たちが遣わされたのは、人々に嬉しい音信を伝えたり、警告を与えたりするため。使徒が来た以上は、誰もアッラーに対し奉りとやかく言う理由もなくなってしまうというおはからい。まことにアッラーはその力かぎりなく、その智かぎりなき御方におわします。 4-164だが御自らお前に啓示し給うたものについてはアッラーが証人に立ち給う。元来何もかも御承知の上で啓示し給うたこと。それに天使たちもみんな証言に立つであろう。証人はアッラーだけで充分ではあるが。 ---アラビヤの唯一神アッラーは孤独である。ユダヤ人は、その幼い頃から、レビ人によって聖書の知識を与えられ、社会的にエホバを信仰する精神の土台がある。しかし、アラビヤの神アッラーは、イスラム教徒に跪拝されるだけである。神の知識は何も無い。彼らには武力に対する恐れがあるだけである。コーランは、教えるためのものでなく、ＢＧＭのようなものである。 4-165信仰を拒否し、その上（他人が）アッラーの道に入ろうとするのを邪魔だてするような者は、まことに、取り返しのつかないほど迷いの道に深入りした人々。4-166信仰を拒否し、不義なす者ども、あの徒はアッラーも赦しては下さるまい、正しい道に案内しても下さるまい。4-167どうせ連れて行かれる先はジャハンナム。そこに永久に住みつくことになろう。これくらいアッラーにはいともたやすい事。 4-168人々よ、これこの通り使徒が神様のところから真理を携えて来ておる。さ、信仰せよ。その方がずっと身のためにもなる。だがたとい汝らが信仰を受け容れずともアッラーは天にあるもの地にあるもの一切を所有し給う。アッラーは全てを知り、一切に通じ給う。 4-169これ啓典の民よ、汝ら、宗教上のことで度を過してはならぬぞ。アッラーに関しては真理ならぬことを一ことも言うてはならぬぞ。よくきけ、 ---ユダヤの聖母マリヤの神兆は、異邦人のテオピロとルカによって書きとめられたのである。イエスは神のひとり子である。イエスが神の子であることを知ることは信仰によるのである。イエスが神のこと信じられぬ輩には信仰がないのである。「三」とは三位一体をさす。天の父なる神と、ひとり子イエスと、聖霊である。また、それに加えること聖母マリヤの信仰と愛を忘れてはならぬ。 アッラーはただ独りの神にましますぞ。ああ勿体ない、神に息子があるとは何事ぞ。天にあるもの地にあるものすべてを所有し給うお方ではないか。保護者はアッラーお独りで沢山ではないか。 ---ユダヤ人が、イエスを迫害したのもこの、神涜罪による。 4-170たとえ救主たりとて、よもやアッラーの僕となるのをいやとは申すまい。それからまた御側近く伺候する天使たちにしても。4-171なまいきにも（アッラーに）お仕え申すことをいやがって偉ぶる者は、みなもろともに（アッラーのおそばに）喚びつけられるぞ。 4-172だが信仰に入って正しい業に精進する人々、そういう人々には充分に報酬を下さるばかりか、なおその上にあちらから沢山お恵みを加えて下さるであろう。しかし（神への奉仕を）潔しとせず、偉らぶうる者どもは、やがてアッラーからひどい罰を頂戴しようぞ。4-173そうなってから（騒いだところで）アッラーのほかに助けてくれる者も救ってくれる者も見つかりはせぬ。 ---天の父なる神の賜物は聖霊、イスラム教には聖霊の概念が理解できないようだ。「父と子と聖霊」である。信仰すなわち、この世の非条理からの救いの探求と、その成果物の布教である宗教とにおいて、コーランは幼稚すぎる。アラビヤの片隅で聞いた、民族宗教のユダヤ教と、聖書に基かない聖母子画（イコン）教の知識がもとになっているので、極人間的にそれに否定の解釈を加えている。キリスト教も、唯一これという教えに統合されてはいない。人間的な競争（宗派）がある。 4-174これ、みなの者、汝らのもとには神様のところから確かな証拠が来ておる。我らが汝らに 相続 4-175みながお前に（遺産相続の問題で）判決を求めて来たら、こう言ってやるがよい。「親子関係より遠い相続者についてのアッラーの御判決は次の通り。もし誰か男が死んで、子供がなく、姉か妹だけがある場合は、その遺産の半分が彼女の所有に帰す。逆に彼女の方が（先に死んで）これにもやはり子供がない場合は、男の方が彼女の遺産を相続する。また姉妹が二人の場合は、彼の遺産の三分の二が二人のものとなり、兄弟・姉妹にある場合には、男子一人の取り分は女子二人の取分と同じとする。これはみんな、汝らが道を踏み迷わぬようにとて、アッラー御自ら説き明かし給う。アッラーはいかなることも全て知り給う。」 |
| 第４章「女」 （完） |
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