（２）ザックーム （２）ザックーム
| 37-48やがて、彼らかたみに向きなおって、いろいろと訊ね合う。37-49中の一人が口を切る、「わしに一人友人がおりましてな、37-50口癖のようにこう言うておりました、『ねえ、君までがあのようなこと真にうけているのか。37-51わしらが死んで、塵と骨になってしまってから、そうなってからまた裁かれるなんてことあるかね』と。」 37-52更に語をついで、「まあ、みなさん、ちょっと見下ろしてごらんなされ」と言う。37-53見下ろせば、や、見える見える、あの男が地獄の真中にいおる。37-54「ああ、すんでにお前のおかげでわしも破滅するところであった。37-55主のお情あったればこそ、さもなくばわしも（お前と一緒に）曳きずり出されるところであった。」37-56「ほんに、我らは、死ぬといえば、37-57この前死んでそれ以上死というものはなく、もう罰を受ける心配もないのでしょうか。」37-58「もしそうだとすればこれは大した儲けもの。37-59何か仕事するからには、こういうことを目指してすべきです。」 地獄の木「ザックーム」 37-60さ、このように歓待されるがいいか、それともザックームの木がいいか。37-61これは、悪者どもの責苦として特に我らがしつらえたもの。37-62これは、地獄のどん底に生える一本の木。37-63その実はあたかも悪魔の頭。37-64みんなそれを食わされて、腹は一杯。37-65そこへ今度はぐらぐら煮えたぎるお汁を飲まされて、37-66あげくの果てには間違いなく地獄行き。 37-67彼らは迷いの道を ---先祖の悪口をいう者は、どうかと思う。ちょっとぐらい勉強して、知識ができたと言って、勉強する機会のなかったご先祖をばかにするのはどうだろう。恥ずかしくはないか。 ノア 37-73今は昔、ヌーフが我らに大声あげて救いを求めたことがあったが、そうだ、あの時は実に （創世記） 9-1神はノアとその子らとを祝福して彼らに言われた、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ。9-2地のすべての獣、空のすべての鳥、地に這うすべてのもの、海のすべての魚は恐れおののいて、あなたがたの支配に服し、9-3すべて生きて動くものはあなたがたの食物となるであろう。さきに青草をあなたがたに与えたように、わたしはこれらのものを皆あなたがたに与える。 9-4しかし、肉を、その命である血のままで、食べてはならない。 ---（９−４）節は、律法である。聖書には、このようになにげなく、律法が置かれている。 アブラハム 37-81そう言えば、イブラーヒームもこの一派であった。37-82主のみもとに （創世記） 12-1時に主はアブラムに言われた、「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。12-2わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう。 12-3あなたを祝福する者をわたしは祝福し、 あなたをのろう者をわたしはのろう。 地のすべてのやからは、 あなたによって祝福される」。 12-4アブラムは主が言われたようにいで立った。ロトも彼と共に行った。アブラムはハランを出たとき、七十五歳であった。12-5アブラムは妻サライと、弟の子ロトと、集めたすべての財産と、ハランで獲た人々とを携えてカナンに行こうとしていで立ち、カナンの地にきた。12-6アブラムはその地を通ってシケムの所、モレのテレビンの木のもとに着いた。そのころカナンびとがその地にいた。12-7時に主はアブラムに現れて言われた、「わたしはあなたの子孫にこの地を与えます」。アブラムは彼に現れた主のために、そこに祭壇を築いた。12-8彼はそこからべテルの東の山に移って天幕を張った。西にはべテル、東にはアイがあった。そこに彼は主のために祭壇を築いて、主の名を呼んだ。12-9アブラムはなお進んでネゲブに移った。 37-86そして、きらめく星々をちらとうち見やり、37-87「ああ、わしは病気（になりそう）だ」と言えば、37-88みんな彼に背を向けて行ってしまった。37-89そこで彼は彼らの神々のところへ行き、「これ、お前たち食べないのか。37-90これ、どうした、なんでもの言わぬ」37-91と、こう言って、いきなり右手を伸ばしてはっしと打ちすえた。37-92人々あわてふためいてとんで来た。37-93そこで彼は口を開き、「みなさん、自分で刻んだ（ 37-95「特別の小屋をつくって、彼を燃えさかる火の中に叩っこんでしまえ」と一同が言った。37-96こうして彼らはあれに悪だくみをしかけようとしたから、それで我らが散々な目に逢わせてやった。 37-97時にあれが言うよう、「わしは主のみもとに行こう。きっとわしを導いて下さるであろう」と。37-98「わが主よ、義しい人間になるような（息子）を私に授け給え。」37-99そこで我らはあれに賢い男の子（を授けるぞとの）嬉しい知らせを与えた。 イサク 37-100さて、（その子が）あれのあとについてあちこち歩き廻われる年頃になった時、37-101「これわが子よ、わしは、お前を屠ろうとしているところを夢に見た。お前どう思うか」とあれが言うと、37-102「父さん、どうか（神様の）御命令通りなさって下さい。アッラーの御心なら、僕きっとしっかりして見せますよ」と答えた。 37-103さていよいよ二人が（アッラーの）仰せに順うことになって、あれが（子供）を地上に 37-109曰く「イブラーヒームに平安あれ」と。37-110常に我らはこのように、善功を積む人々には褒美をとらせることにしておる。37-111それにしても、彼はほんとに信仰ぶかい男であった。 （創世記） 22-1これらの事の後、神はアブラハムを試みて彼に言われた、「アブラハムよ」。彼は言った、「ここにおります」。22-2神は言われた、「あなたの子、あなたの愛するひとり子イサクを連れてモリヤの地に行き、わたしが示す山で彼を燔祭としてささげなさい」。22-3アブラハムは朝はやく起きて、ろばにくらを置き、ふたりの若者と、その子イサクとを連れ、また燔祭のたきぎを割り、立って神が示された所に出かけた。22-4三日目に、アブラハムは目をあげて、はるかにその場所を見た。22-5そこでアブラハムは若者たちに言った、「あなたがたは、ロバと一緒にここにいなさい。わたしとわらべは向こうへ行って礼拝し、そののち、あなたがたの所に帰ってきます」。22-6アブラハムは燔祭のたきぎを取って、その子イサクに負わせ、手に火と刃物とを執って、ふたり一緒に行った。22-7やがてイサクは父アブラハムに言った、「父よ」。彼は答えた、「子よ、わたしはここにいます」。イサクは言った、「火とたきぎとはありますが、燔祭の小羊はどこにありますか」。22-8アブラハムは言った、「子よ、神みずから燔祭の小羊を備えてくださるであろう」。こうしてふたりは一緒に行った。 |
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