３０（１）ギリシャ軍 ３０（１）ギリシャ軍
| 慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名において・・・・ 30-1アリフ・ラーム・ミーム。ギリシャ人は打ち負かされた、30-2この国のすぐ近くで。だが、一度は負けても、またきっと勝つ、30-3ここ数年のうちに。前の場合も後の場合もすべてはアッラーの摂理。その日が来たら、信者たちも大喜び、30-4アッラーのお助けで勝ったと（大喜び）。誰でも御心のままに助け手は勝たせ給う。まことに全能、全知の御神。30-5これはアッラーのお約束。アッラーは決して約束をたがえたりなさりはせぬ。だが、大抵の人間はそれを知らない。 この戦争は誰でも知っていて、しかも昔々の戦記でなければならない。アレキサンダー大王であろう。 30-6彼らの知っているのは現世の上面だけ。来世のことなど、まるっきり頓着なし。30-7一体、彼ら胸に手を置いて考えたことないのか。アッラーが天と地と、その間に在る（一切の）ものを創造なさるにあたっては、真実をもって創り給うた上、一々定めの時をつけ給うたのだ。まことに、神様との対面ということを信じようとしない人間は実に多いもの。 30-8一体彼ら方々旅して歩いて、昔の人々の哀れな末路を眺めたこともないのか。いずれも彼らよりはるかに腕力のある人々で、地を掘りおこして（耕作し）、今の人々よりはるかに栄えていたものであったが。まごうかたない神兆を携えて使徒がやって来ても（信じようとはしなかった）。別に、アッラーが彼らを苛め給うたわけではない。結局彼らがわれとわが身に害なしただけのこと。30-9それで、悪いことした彼らの最後も酷いものになっただけのこと。アッラーのお 30-10アッラーはまず無から万物を創造し、またそれを引き返し給う。いずれお前たちみなお側に帰って行く。30-11いよいよその時の到来する日、不義のやからは声も出せずに立ちすくんでしまうであろう。30-12かつての仲間の中にも、もう執成してくれる者など一人もなく、いずれも自分の仲間昔の仲間に対して知らぬ存ぜぬと言うばかり。30-13いざその時が到来する日、その時こそ（かつての仲間も）離ればなれ。30-14信仰して善行にいそしんで来た人たちだけは、緑の野辺に気持よく、30-15それに反して信仰を嫌い、我らの神兆や来世での（神との）対面を嘘呼ばわりした人々は天罰の中に連れ込まれる。 30-16さればアッラーに栄えあれ、朝は朝ごと、夕は夕ごとに。30-17天にあっても地にあっても（アッラー）にこそ讃えあれ、宵闇の迫る頃にも、真昼時 30-18生者をば死者より出し、死者をば生者より出し、枯死した大地を甦らせ給う。丁度このようにしてお前たちも引き出される。30-19れっきとした神兆の一つではないか、お前たちを塵芥から創り給えば、忽ちお前たち人間となって四方八方に撒き散らされたということは。30-20れっきとした神兆の一つではないか、お前たちのために、お前たちの体の一部から妻を創り出し、安んじて馴染める相手となし、二人の間には愛と情を置き給うたとは。考えぶかい人間なら、これこそ有難い神兆よとさとるであろう。 30-21れっきとした神兆の一つではないか、天と地の創造も、またお前たちの言葉や肌色がさまざまに違っていることも。これこそ、どこの誰が見ても有難い神兆ではなかろうか。 30-22れっきとした神兆の一つではないか、お前らが夜も昼も眠れるということも、またこうして（アッラー）のお恵みを求めることができるということも。聞く耳もった人間なら、これこそ有難い神兆よとさとるであろう。 30-23れっきとした神兆の一つではないか、お前らに電光を見せて怖がらせたり、期待させたり。天から水を降らせて枯死した大地を甦らせ給う。もののわかった人間なら、これこそ有難い神兆よとさとるであろう。 30-24れっきとした神兆の一つではないか、天も地も御命を受けて、がっしり立っているということは。それが、いまに一声お喚びになると、忽ちお前たち地中からぞろぞろ出て来ることになる。30-25天にあるものも地にあるものもすべては挙げて（アッラー）に属す。すべては唯々としてその御命に従う。 30-26初めて万物を創造し、またそれを引き返すも（アッラー）の御業。それくらい、なんのわけもないこと。ものに譬えて説こうなら、天と地の至高のものとでも言うべきか。まことに、全能、全知におわします。 |
| 次へ |
 |
 |