（４）ムスリム （４）ムスリム
| 22-66いろいろな宗団が現に守っている祭祀はみなそれぞれに我らが設てやったもの。されば汝は、このことで、何もよその人々からとやかく言われることはない。汝はいつも主をお喚びすればよい。立派に正しいお導きの上を歩んでおるのだから。 ---イスラムが分派したらこれがその肯定理論になる。元は、ユダヤ教やキリスト教のことであろう。最初から敵対していたわけではない。最初は、反偶像礼拝展開のために、ユダヤ教を必要としていた。ユダヤ教がなければ、自ら唯一神を定義しなければならない。イスラム教の唯一神の根拠は、大自然の営みが唯一神アラーだと、目覚めさせることにある。 22-67もしも向うが議論しかけて来たら、こう言ってやるがよい、「お前たちのしていることはアッラーが一番よく御存知。22-68お前たちがああだこうだと議論している問題については、どちらが正しいか、復活の日にアッラーがはっきり裁いて下さろう」と。 22-69汝も知らぬではあるまい。アッラーは天地のことなら何から何まで御存知であることを。みな（天上の）帳簿につけてある。アッラーにてとってはそれくらいいと安易なこと。22-70彼ら、アッラーをよそにして、全然御印可もないもの、自分でもなんだかわかっていないものを崇めている。不義なす者どもには、助け手ひとりありはせぬ。 22-71彼らに誰かがまごうかたない我らの神兆を誦んで聞かせると、信仰なき者どもの顔にありありと嫌悪の色が浮ぶのが見える。我らの神兆を誦み聞かせている人に今にも摑みかからんばかりの剣幕。 言ってやるがよい、「これよりさらに酷いこと聞かしてやろうか。火のことだ。信仰なき者どもにアッラーが約束し給うたものまことにいまわしいところへ行きつくもの」。22-72これ、みなのもの、よく聞けよ。譬話しが出た。お前たちがアッラーをよそにして拝んでいる者どもは、束になってかかったとて蝿一匹創り出せるものではない、と。蝿に何か分捕られても、それを防ぐことすらできはせぬ、と。頼みにする方も弱虫なら、頼みにされる方もまけずに弱い。 22-73彼らにはアッラーの真価が測れない。アッラーは本当にお強くて本当に偉いお方。22-74アッラーは天使の中から使徒をお選びになり、また人間の中からも使徒を選び給う。アッラーは実に耳敏く、目敏いお方。22-75みなの前にあること、後にあること、なんでもすべて御存知。ありとあらゆることはめぐりめぐってアッラーのお手元に還り行く。 22-76さ、お前たち、信徒の衆、跪き、ひれ伏してお前たちの主を崇めまつれ、善行にはげめ。そうすればきっといい目を見られよう。 ムスリムの誉れ 22-77アッラーの御為にまことの限りを尽くして戦えよ。特にお前たちを選び給うたのだぞ。この宗教では、お前たちに何一つ辛いことは無理に強い給わなかった。もともとお前たちの御先祖イブラーヒームの信仰だ。お前たちを特に ---アブラハムの末裔を誇りにするなら、それはそれで民族宗教である。信仰の古代ユダヤ人とも関係ないアラブ民族の宗教である。 |
| 第２２章「巡礼」（完） |
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