１１（３）フード（人名） １１（３）フード（人名）
| 11-52またアード族には同じ血筋のフードを（遣わした）。彼が言うに、「これ皆の衆、アッラーにつかえまつれ。ほかにお前たちの神はない。お前たちのは、ただ根も葉もない作り話し。11-53これ、皆の衆、わしは何もこれでお前たちから報酬を貰おうとしているわけではない。わしの報酬は、全部わしの創り主が引き受け給う。これがわからないのか。11-54これ、皆の衆、お前たち神様にお赦しを請い、改悛のまことを奉げまつれ。そうすれば、きっとお前たちの上に天（から慈雨）をざあざあ降りかけて下さろう。11-55お前たちのいまもっている力の上にまた力を加えても下さろう。だから、背を向けて、罪深い人間になるでないぞ」と。11-56みなが言うことに、「これ、フード、お前（そんなこと言っても）なにもはっきりした 11-58さあ、お前たち力を合わせて、できるものならわしを出し抜いて見るがいい。なにも遠慮することはない。11-59わしは、アッラーにすべてをおまかせ申した身だ。わしの神様でもあればまたお前たちの神様でもあるお方だぞ。地に棲むただ一匹の動物でも、その御手に前髪をしっかと握られていないものはないのだぞ。まこと、わしの神様は真直ぐな道の上に立ち給う。11-60だが、それでもなおお前たち背を向けるなら、ま、とにかくわしは自分が言いつかって来たことだけはお前たちに伝えたからな。きっと神様はお前たち（を追放して）そのあとがまに別の民族を立て給うであろう。お前たちが何をしようと（神様）にはなんの害も及びはせぬ。まこと、わしの神様は一切をみそなわし給うお方。」11-61こうして、いよいよ我らの断が下されることになった時、フードおよび彼に従って信仰した人々だけは、我ら特別の思召をもって救ってやった。すなわち、 11-62アードとはこんな人間であった。神様の下さるお徴を否み、そのお遣わしになる使徒にそむき、そのくせ 11-64またムサード族には同じ血筋のサーリフを（遣わした）。彼が言うに、「これ皆の衆、アッラーにつかえまつれ。ほかにお前たちの神はないはず。お前たちを大地から作り出し、そこに住まわせて下さったお方にましますぞ。さ、お赦しを請い、改悛のまことを奉げまつれ。まこと、わが主はいとも近くにましまし、（人間の祈りに）こころよく応えたまう。」 11-65すると、一同が言う、「これ、サーリフ。これまでお前はわしらの間で希望の的だった。それなのに、御先祖様方の崇めていたものをわしらに崇めるなと言うのか。いや、お前がいま唱えだした（神様）はどうもあやしいもの。どうしてもくさい。」11-66これにこたえて彼は言った、「これ、皆の衆、なんということだ。わしは神様からのまごうかたない徴の上に立ち、じきじきに恩寵を授かっておるのだぞ。そのわしが叛いたら、一体誰がわしをアッラー（の御怒り）から助けてくれようぞ。お前たち（の言うとおりにしておったら）、わしはいよいよ身を滅ぼしてしまうばかりだ。」11-67「これ、皆の衆、さあ、これはアッラーがお徴として特にお前たちに（授けて下さった） 11-68しかし彼らは（忠告を無視して）その駱駝の後脚の腱を断った。そこで彼は、「お前たち家の中で面白おかしく暮せるのもあと三日だけ。これは嘘いつわりのない預言じゃ」と言った。11-69かくて、いよいよ我らの断が下ったとき、サーリフおよび彼に従って信仰した者どもだけは特別の思召で救ってやった。その日の |
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