８（２３）画：アクティウムの海戦

アクティウムの海戦とは、紀元前３１年、オクタビアンとアグリッパ将軍の西方ローマ軍と、クレオパトラの軍船を擁したアントニー率いる東方ローマ軍との戦闘である。オクタビアンはこの海戦に勝利し、元老院からアウグストの尊称を与えられ、事実上の初代ローマ皇帝となった。この「アエネイス」は、アウグストに献呈されるものであり、この海戦の様子を示す画は、リアルタイムに近いものである。

映画「クレオパトラ」　　　新約聖書のローマ皇帝

（７）アクティウムの海戦（アウグスト） (8-671)(8-672)(8-673)(8-674)(8-675)(8-676)(8-677) (8-678)(8-679)(8-680)(8-681) これらの姿の間には波高き海が広がっていた。その絵柄（えがら）は黄金色（こがねいろ）に輝きながら、紺碧（こんぺき）の水と白い波頭（はとう）を表現し尽くしていた。周囲にはくっきりと銀で描かれた海豚（イルカ）が輪をなして海面を走り、波を切って泳いでいた。 その中央に青銅の衝角（しょうかく：ロストウルム）を備えた艦隊が進んでいた。今、アクティア（アクティウム）の海戦（かいせん）の幕が切って落されようとしていた。マルス神は軍装を整え、レウカタの岬（3-277）は沸騰（ふっとう）し、黄金の潮はきらきらと輝いていた。 弥栄君（いやさかのきみ：アウグストウス・カエサル）がイタリー人を率いて戦闘に臨もうとしていた。この時、元老院議員たち、平民たち、家御守護神（ペナテス）、また諸善神（もろよしかみ）が力を合わせて戦おうとしていた。弥栄君（いやさかのきみ）はそびえる艫（とも）に立っていた。彼のふたつのこめかみ（耳の上で、目じりのわきの部分）からは炎が立ちのぼっていた。まさに吉相（きっそう：）(2-686）であった。彼の頭上（ずじょう）高く、父（ユリウス・カエサル）の星が見えはじめた。(8-671-681) (8-682)(8-683)(8-684)(8-685)(8-686)(8-687)(8-688) (8-689)(8-690) 他の場所には風たちと神々に後押しされた厳（いかめ）しい姿のアグリッパ（アウグスト旗下随一の名将）が軍勢を率いていた。彼の額（ひたい）には、戦（いくさ）の御印（みしるし）、戦艦の衝角（しょうかく：ロストウルム）の前立て（まえだて）打った兜（かぶと）（紀元前３６年、ナウロクスでポンペイウスの次男セクストウスを破った栄誉としてアウグストウスが与えたもの）がきらめいていた。

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2015/11/26 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会