３（１６）水先案内人

○（３−１６）アカエメニデスの水先案内でシチリヤ南岸を航海し西岸へと向かう (3-684)(3-685)(3-686)(3-687)(3-688)(3-689)(3-690)(3-691) いつしかわれわれはヘレヌスの忠告に反した進路を取っていました。海妖（スキュラ）とカリュブディスの間を通過するのは、死の危険と隣合わせにあることであり、その航路は取らぬように、というのが彼の助言の趣旨（しゅし）でした。わたしは帆を張りなおし、後戻（あともど）りすることを決意しました。 ○---ヘレヌスはアンドロマケの夫で神官。航海の忠告をアエネアス親子に与えた。 すると、折（お）り良く、ペロルスの岬（シチリアのイタリアへ向う先端）の海峡（かいきょう）から朔風（さくふう：北風の意味：ボレアス）が吹き寄せてきました。われわれは天然（てんねん）の岩場が広がるパンタギアス川の河口（かこう）を通過しました。また、メガリ湾を越え、横たわるタプススの半島（いずれもシチリア東南沿岸の地名）も過ぎました。この航路を導いたのは、不幸なウリクセスの従者、アカエメニデスでした。かつてこの岸辺のあたりを彷徨（さまよ）った彼は、われわれの引き返し航路を指導することができたのです。(3-684-691) (3-692)(3-693)(3-694)(3-695)(3-696)(3-697)(3-698) シカニウス（シチリヤ）湾には、波打ち寄せるプレミュリウム岬に面して、昔の人がオルテュギアと呼んだ島があります。ここへ、エリス（ギリシャの地方名）のアルペウス川が、海の下に隠れた通路を通って流れてきていると言われています。そしてアレトウサの泉よ、おまえの口からこの川は吹き出（いで）、シクラ（シチリア）の波にそそぐのだ。 ここでわれわれは（ヘレヌスの）助言に従って、偉大な神々に奉納の儀式を挙行しました。そこから、沼地（ヘロス）にちなんでヘロルスと呼ばれる、肥沃（ひよく）な土地の沖を越えました。(3-692-698) (3-699)(3-700)(3-701)(3-702)(3-703)(3-704)(3-705)(3-706) 次いでわれわれは険しい断崖（だんがい）をなすパキュヌスの岬（シチリアの東南端）を回りました。遠くには、運命（さだめ）によって動きを封じられたカメリナの町が見えました。さらに、ゲロイの野と、荒れ狂う川（ゲラス）の名にちなんでゲラと呼ばれる町が現れました。そこから先に、険しいアクラガスの山砦が、長く連なる巨大な城壁を見せていました。 ここは、かつて立派（りっぱ）な馬を産出（さんしゅつ）したところでした（ギリシャのオリンピックの勝利馬を輩出した土地であった）。次いで、棕櫚（しゅろ）の葉で飾られたセリヌスの町よ、われわれは、順風（じゅんぷう）を得て、あなたの傍（かたわ）らも通り過ぎました。それからわたしは、暗礁（あんしょう）に満ちたリリュバエウムの岬（シチリアの西端）の浅瀬の難路を回りました。(3-699-706)

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2015/10/23 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会