２（１１）胎から軍兵が下降

(2-254)(2-255)(2-256)(2-257)(2-258)(2-259) (2-260)(2-261)(2-262)(2-263)(2-264) この時、アルゴス（ギリシャ）軍が船陣を敷いてテネドス島から、勝手知り尽くした海岸へと接近していたのです。折節（おりふし）、月は煌々（こうこう）と輝き、黙って彼らを導きました。王の御座船（ござぶね）が合図の火を焚くと、神々の不正な運命（さだめ）に守られて、シノンがひそかに松材の閂（かんぬき）をゆるめ、木馬の胎内（たいない）のダナイ勢を開放しました。 外気が流れ込んだ馬の内側から、武士（もののふ）たちが次々と出てきました。中空の木材の腹から、テサンドルス、ステネルスの両将、ならびに卑劣なウリクセス（オデュッセウスのこと）が現われました。彼らは綱を伝い、勇んで地上に降りてきました。また、アカマス、トアス、ペレウスの孫ネオプトレムス（アキレスの子）の面々。マカオン将軍ならびにメネラウス。そしてこのまやかし木馬を組み立てた本人のエペオスもいました。(2-254-264) (2-265)(2-266)(2-267)(2-268)(2-269)(2-270) (2-271)(2-272)(2-273) 彼らは、睡眠とワインにうずもれた町を急襲しました。番兵を切り殺し、すべての門をこじ開けて味方を引き入れ、打ち合わせどおり隊列を組みました。それはちょうど、悩み果てた人々に、はじめて休息（きゅうそく）が訪れた頃でした。われわれは神々の贈物の睡眠に感謝し、安心して身をゆだねていました。

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2015/10/4 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会