（２）讃えまつれ （２）讃えまつれ
| 50-16二名の（天使）が一緒に出遭って、一方は右、他方は左に席を取れば、50-17ほんの一言もの言っても、必ず傍に待ちかまえた番人が（直ちにそれを記録する）。 50-18そして、そのうち断末魔がやって来る。「さ、これこそお前が今まで逃げて来たもの。」50-19やがて 50-20どの魂も、みな追い手一人と証人一人に伴われてやって来る。50-21「（現世にいた頃）お前はこのことを甘く見ていた。さあお前の目隠しをはずしてやったから、今日こそ（審判の恐ろしさが）お前の目にも曇りなく映るであろうぞ。」50-22すると彼について来た仲間が、「（証言は）この通り用意できております」と申し上げる。 50-23「よし、お前たち両名、強情な罰当りは一人のこらずジャハンナムに投げ込んでしまえ。50-24善事を防げ、法を犯し、（真理を）疑い、50-25アッラーと一緒にほかの神を崇めていた者。そういう者は、お前たちもの凄い責苦の中にほうり込んでしまえ。」 50-26彼のもとの仲間が「神様、この者にあのような悪いことさせたのはこの私ではございません。この男自分で勝手にどこまでも迷い込んでしまったのでございます」と言う。50-27「ええ、わしの前でそう文句を言い合うな。だからこそあらかじめ、お前らに警告を発しておいたではないか。50-28わしが一度こうと言ったらもう絶対に変えることはできぬ。わしはなにも自分の僕らに不当な仕打ちをしたりはせぬ。」50-29我らがジャハンナムに「これ、お前、もう一杯になったか」と訊くその日、「もっとはいって来るのでございますか」と答える。 50-30一方、敬虔な信者たちには天国がぐっと近づいて来る。もうすぐそこに。50-31「さ、これがかねがねお前たちに約束しておいたもの。よく（アッラーのみもとに）たち帰り、よく（その戒めを）守った者は誰でも（ここに入れて貰えるの）だ。」50-32つまり、たとい目には見えずとも、常日頃お情深い御神を懼れかしこみ、己が罪を悔いあらためてやって来た者は。50-33「さあ、みな心やすらかにここにはいるがよい。今日こそは永遠の生命の日。」50-34そこへはいれば欲しいものはなんでもある。その上、我らの方から足し前をつけてやる。 50-35彼らより前にも我らが滅ぼした代がどれほどあったことか。みんな今の者どもよりさらに威勢がよかったものだが。（いざ天罰が下るという時になって）右往左往、国中探しまわったけれど、避難所などあるものか。50-36これこそ有難いお諭ではないか、心ある人間にとっては。また、心をいれて耳傾けている者にとっては。 50-37我らは天と地と、その間なるすべてのものを六日で創造したが、少しも疲れを感じることはなかった。 イスラム（１／２） 50-38されば彼らにどのようなこと言われようと、汝はじっと辛抱しておれ。日の出前、日没の前には必ず一心に主の栄光を讃えまつれよ。50-39夜中にも讃えまつれよ。それから礼拝の終りにも。 50-40耳そば立てて聴いておれ、よいか、喚び手の喚び声がいきなり直ぐそばから聞えてくる日。50-41耳をつんざく叫喚が本当にみなに聞えてくるその日。それこそは喚び出しの日。50-42（万物に）生を与えるのも、死を与えるのもみな我らの司るところ。万物ことごとく我らのもとに還り来る。50-43大地は四方八方に裂け割れて、その間から人々は、倉皇と走り出て来る。これこそは大召集。我らにして見ればなんの造作もありはせぬ。 イスラム（２／２） 50-44彼らがどのようなこと言っているか、我らはよく承知しておる。汝は決して彼らに無理強いしてはならぬ。50-45このわしの警告をしみじみ恐ろしく思うような人間だけを、汝はクルアーンで諭してやればそれでよい。 |
| 第５０章「カーフ」（完） |
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