（２）本当の信者 （２）本当の信者
| 49-12これ、お前たち信徒のものよ、やたらにああだろうこうだろうと勝手な憶測するものではない。当て推量も場合によっては重い罪。他人の動静を秘密で探ったり、互いに陰口きき合ったりしてはならぬ。お前たち誰だって、自分の死んだ兄弟の肉を食いたいと思うものはなかろうが。必ずやいやだと思うであろう。されば、まず何よりアッラーをお懼れまつること。アッラーはいつでも思い直して、やさしくいたわって下さろう。 49-13これ、すべての人間どもよ、我らはお前たちを男と女に分けて創り、お前たちを多くの種族に分ち、部族に分けた。これはみなお前たちをお互い同士よく識り合うようにしてやりたいと思えばこそ。まこと、アッラーのお御目から見て、お前らの中で一番貴いのは一番敬虔な人間。まことに、アッラーは全てを知り、あらゆることに 49-14砂漠のベドウィンどもが「わしらも信仰します」と言っている。教えてやるがよい、「お前たちのは信仰などというものではない。まあとにかく ---イスラムの信仰とは、戦闘員になることである。ベドウィンの人柄では、そのような殺気を持つ兵士にはなれない、ということであろう。 49-15よいか、本当の信者というものは、一旦アッラーと使徒を信じたらもう決して疑いを抱いたりすることなく、己が財産をなげ出し、身命を ---本当の信者とは、イスラム軍の命令系統に絶対服従する者、ということである。 49-16言ってやるがよい、「これ、お前たち自分の宗教をアッラーにお教えしようとでも思っているのか。天上のことも地上のことも全部御存知のアッラーに。かしこくも全知の御神におわしますものを」と。 ---コーランに違和感を覚えても、それを指摘してはならない、ということである。 49-17彼ら、自分が回教徒になったことで何か汝に恩でもかけたつもりになっておる。言ってやるがよい、「お前ら回教徒になったからといってわしに恩きせがましくするのはやめてくれ。恩をかけたのはむしろアッラーの方だ。お前らごとき者を信仰まで手引きして下さったのだから。これが本当のところではないか。49-18アッラーは天と地の秘儀に通暁し給う。アッラーはお前らのしていることは全部見透し給う」と。 ---ここでのアッラーは、ほとんど「イスラム」のことである。創造主と混同したら、思う壺。 |
| 第４９章「私室」（完） |
 |
 |