（２）もう手おくれ （２）もう手おくれ
| 45-15かつて我らイスラエルの子らに聖典と裁きの智恵と預言の力とを授け、さまざまなよきものをもって彼らを養い、すべての人々にまさる特権を与えた。45-16かくて御命のまごうかたなき ---よけいなお世話である。 45-17今や我らは汝を立てて御命の大道に置いた。されば汝はこの道をどこまでも ---全人類の貧しい者たちへの、強盗、山賊を正当化するメッセージである。しかし、跪拝は目立つ。身に危険がなくなるまでは跪拝は免除される。 45-20彼ら散々悪いことしておきながら、あれで我らに、信仰ぶかい義しい人たちと同じ扱いして貰えるとでも思っておるのか。同じく生き、同じく死ねると思っておるのか。それこそとんでもない誤算というもの。45-21アッラーは天と地をあだおろそかに創造し給うたのではない。どの魂も、それぞれ自分の稼ぎ高に応じた報酬を戴けるようにしてあるのだ。誰一人不当な扱いされる者はない。 ---社会格差に覚醒した者が富者を呪詛をする言葉になっている。 45-22これ、どう思う、（アッラーのかわりに）己れの愚にもつかない思いつきを神に祭り上げてしまった者のことを。アッラーが思うところあって邪道に迷いこませ、耳と心に封印し、目には目隠しをかけておしまいになった者のことを。アッラーに見放されてしまったら誰が一体手を引いてくれる。これほど言ってもまだお前たち気がつかぬか。 ---アッラーは時として変数名として使われる。この場合は、イスラムである。不正の金持ちども、イスラムの攻撃目標に設定されることに気がつかないのか、という警告である。 45-23「どうせこの世は一生かぎり。生きて死ぬ、ただそれだけのこと。『時』がわしらを滅ぼすまでのこと」などと彼らは言う。実は、なにもわかってはおらぬ。ただ当て推量しているだけ。45-24誰の目にも明らかな我らの神兆を誦んで聞かされると、持ち出して来るきまり文句は、「それでは、わしらの御先祖がたをここへ連れて来て見せるがいい、もしお前らの言うことが本当なら」と。 45-25言ってやるがよい、「アッラーはお前らに生を与え、次に死を与え、次に復活の日、みな（裁きの場所）に集め給う。これは絶対に間違いないところ。だが大抵の人間にはそれがわからない」と。45-26かしこくも、アッラーは天と地の主権を掌握し給う。いよいよその時がやって来たら、その日こそ、 45-29信仰ぶかく、善行にいそしんで来た者どもは主がお恵みの中に取り入れて下さろう。それこそ大した儲けもの。45-30だが信仰しようとしなかった者どもは、「お前たち我らの神兆を誦んで聞かされながら、よくも生意気ごころ起したな。まったくどこまでもお罪ふかい者どもよ。45-31そればかりか、『アッラーのお約束は必ず果される。あの時は間違いなくやって来る』と言われても、お前たち、『時とは一体なんのことかわしらには分からない。どうせいいかげんな当て推量するだけで、確かなことなどわかりはしない』と答えるばかりだったな。」 45-32かくて、彼ら、己れのして来た悪事を一つ残らず目の前につきつけられ、（現世で）散々ばかにしていた（天罰）にぐるりとまわりを取り巻かれてしまう。45-33時に（神の）声あって曰く、「さあ今日という今日はこちらがお前たちのこと忘れてやる番だ、丁度そちらが今日のこの日の対面も忘れておったように。こうなってはお前たち落ち行く先は（地獄の）劫火。助けてくれる者もありはせぬ。 45-34これというのも、もともとお前らがアッラーの神兆を |
| 第４５章「腰抜けども」（完） |
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