（５）礼拝の作法 （５）礼拝の作法
| 17-99アッラーが正しく導いて下さる者は正しい道を行く。が、道を迷わせ給う者には、もう（アッラー御自身の）ほかに助け手など絶対に見つけてやりようもない。いまに、復活の日が来たら、彼らみんなを召し寄せて、顔で歩かせてくれようぞ。目も見えず、口もきけず、耳もきこえず。落ち行く先はジャハンナム。火力が弱まるたびにまた新しく焚きつけてやる。 17-100これが当然の報いというもの、なにしろ我らの神兆を信じようともしなかったばかりか、「おい、それでは、俺たちが、一旦骨になり、ばらばらになってしまった後で、また新しく創り直されて生き返るっていうのか」などと言ってやまないのだから。17-101一体彼らは、気がつかないのか、天と地を創造し給うたほどのアッラーが彼らと同じようなものを（も一度）創ることなどいと容易いということに。あの者どもには、絶対に疑いの余地ない期限をおきめになってある。だが、なんとしても、不義なす徒輩、ますます背信をつのらすばかり。 17-102言ってやるがよい、「たといお前たち神様のお恵みの全財宝を我がものとしていたにしても、それでもやはり、費うのが惜しさに、さぞけちけちすることであろう。」まことに、人間とは 17-103また我ら、かつてムーサーに九つのまごうかたない神兆を授けたことがある。彼が出現した時のことなら、イスラエルの子らに訊いてみるがよい。あの時、フィルアウンが「これ、ムーサー、わしが思うに、お前はたしかに妖術にかけられておるぞ」と言ったら、17-104彼が答えて、「こういう（奇跡）を明らかな神兆として下し給うたのは、誰あろう、天地の主、貴方も御存知ではありませんか。フィルアウンよ、思うに貴方はほんとうに救われぬ人間じゃ」と言った。17-105すると彼はみんなを嚇かして国から追い出そうとしたので、今度は我らが彼とその一族を全部溺死させた。 17-106さて、その後、我らはイスラエルの子らに向って、「さ、この国に住みつくがよい。やがて来世の約束が事実となって現われる時、我らはお前たちを（最後の審判）に喚び集めるであろう。（その頃には）お前たちは雑多な民族の寄せ集めとなっておるであろう」と言ったのであった。我らはこれを真実をもって下したればこそ、真実をもってそれは下った。また我らが汝を遣わしたのは、ただ喜びの音信を伝えさせ、警告をお与えさせるためにすぎぬ。 コーランの構成 17-107またクルアーンには幾つも区切りをつけて、汝が間を置いてみなに読誦してやるに便利なようにとりはからっておいた。さればこそ、それを啓示するにも少しずつ次々に啓示して行ったのである。 7-108言ってやるがよい、「お前たち信じようと信じまいと。だが、（お前たちは信じなくとも）、以前から真の知識を授かっていた人々は、これを読んで聞かされると、がばとばかりに伏しまろび、伏し拝み、『有難や、勿体なや。ついに我らが主の御約束は実現された』と叫んでいる」と。17-109彼ら伏しまろんでは有難涙にくれ、こうしていよいよ心ひくき者となりまさり行く。17-110言ってやるがよい、「アッラーと喚んで祈ろうが、慈悲ふかき（御神）と喚んで祈ろうが、どちらの名で喚んだところで、要するに最高の美称はすべて（アッラー）のもの」と。 それから、礼拝にはあまり大声でどなり立てないように。と言うて、あまり小声でもいけない。ま、その中間を取るようにつとめよ。17-111こう唱えるのだ、「讃えあれ、アッラー。子を作り給うたことなく、その王権を共に分つ者とてもなく、また恥ずべき（欠陥）の故に保護者を必要とするようなこともない御神」と。そして繰り返し繰り返し讃美し奉れ。 ---「子を作りたもうたことなく」の一節は、「それを啓示するにも少しずつ次々に啓示して行った」とあるように、後にキリスト教を敵に回してから新たに啓示されたものだ。これで、アッラーと「イエス・キリストの名による、天の父なる神」とは、同じ一神教だとしても、違った概念であることが分かる。 |
| 第１７章「夜の旅」（完） |
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