１１（５） １１（５）
| 11-99かつて我らは、多くの神兆と、まごうかたない権能とを授けてムーサーをフィルアウンとその長老たちのもとに遣わした。しかし彼らはフィルアウンの言いつけに従った。フィルアウンの言いつけが正しいものでなかったのに。11-100復活の日、彼は人民の先頭に立って、（地獄の）劫火まで水飼いに連れて行くことであろう。まことに、恐ろしい水飼い場に連れこまれることぞ。11-101現世でも呪詛に追われ、復活の日には、まことに、大変な頂戴ものを頂戴することぞ。11-102これはみな、（昔の） ---全くの意味不明。 11-105来世での天罰を怖れるほどの人間には、これはたしかに神兆であるはず。その日こそ、人類が 11-110これに反して、幸福なほうの人々は、そのまま楽園に入れていただいて、天と地の存続するかぎり、いつまでもいつまでもそこに住む。神様の御心がかわらない限りは。つまりこまかに切れぬお恵みを戴く。11-111それゆえ、彼らが拝んでいるもののことで、汝がなにも思い惑うことはない。彼らは、昔、自分の先祖が信仰していた通りに信仰しているだけのこと。彼らには我らが充分に報酬を与えてやろうぞ。 11-112かつて我ら、ムーサーに啓典を授けたが、そのときも（ユダヤ人の間に）多くの異論が起きたものであった。前もって汝の主の断が下されていなかったなら、あの時、問題は完全に片づいてしまったはず。だが（実際は）今だに彼らは決しかねて迷っている。11-113だが、いずれにせよ、あの者どもも、一人一人、それぞれの所業に応じて汝の主が充分に報酬を下さるはず。（アッラーは）あの者どものしていることは残らず御存知。 ---モーセが授かったとユダヤ人の啓典である聖書に書いてあるのは、二枚の石板に刻まれた十戒である。長年奴隷であった人々に、掟をこまごまと適用することは実際的ではない。必要最小限の掟が十戒である。古代ユダヤ人は、モーセ五書を著し、掟を伝承の物語に織り混ぜた。そして、そのユダヤ人は西暦７０年に滅亡し、全体が離散のユダヤ人となった。彼らには神殿がなく、聖書と、その掟の第一、「安息日」がご本尊である。西暦６００年代のユダヤ人が、聖書の販売を商売にしていると言いたいのであろうか。 11-114されば、汝は、命ぜられた通りに真直ぐ進むがよい。それから、汝に従って改悛した人々も。よいか、お前たち、戒めを破ってはならぬぞ。（アッラーは）お前たちの所業を何から何まで視ていらっしゃるのだから。11-115悪事にふける者どもを頼りにしてはならぬ。そのようなことをすると（地獄の）劫火にみまわれるぞ。そうなれば、アッラーのほかには保護者とてないお前たちのこと、もう誰にも助けては貰えまいぞ。 イスラーム 11-116 この「フード」の中で、イスラム教にとって意味のある箇所はこの11-116一行だけである。イスラムの核心を、他の汚濁の中に浮かべている。 11-118お前たちより、前の時代にも、（立派な宗教心を）保っておる者もあって、地上に頽廃の行われるのを抑えようとしたこともないではないが、それは我らが救い出したごく少数の者だけで、悪業をこととする（大多数の）人々は、快楽にふけり、罪に身をゆだねるようなことになってしまった。11-119汝の主ともあろうお方が、どうして正当な理由もなしに、あんなに邑を滅ぼしたりし給うものか、住民が立派な行いをしておるのであれば。11-120それに、もしその気にさえおなりになれば、主は全人類をただ一つの民族にしてしまうこともおできになったのだ。だが、（事実は）人々は、今もって、ああして 11-123天と地の秘儀はアッラーの御手にあり、一切のもの |
| （完） |
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