(23)娘さん「カタリ・カタリ」ゆるしの秘蹟・テキスト

お話の全文 「今日のお話は掘妙子さんの糧(かて)です。カトリック教会には神様を信じて歩む時に援(たすけ)けとなる七つの秘蹟(ひせき」)がある。その一つが「ゆるし」の秘蹟だ。司祭の前で自分の過(あやま)ちを告白し神さまから離れてしまった自分を赦(ゆる)していただき、父なる神さまの懐(ふところ)に帰る恵みを授(さず)かる。 「カタリ・カタリ」、別名「薄情(うすなさ)け」。この歌はナポリ出身のテノール歌手「エンリコ・カルーソ」のために「カルディッド」が作曲し「クルデフェロ」が作詞をしたものだ。多くの歌手は一番から三番までを歌い、「カタリ」という名の娘に恋い焦(こ)がれる青年(せいねん)がにべもなく振られたという件(くだり)を情感たっぷりに歌い上げて終わる。ある日、ルリアーノ・パバロッティが歌う「カタリ・カタリ」を聴いていた。パバロッティは一番から五番までを歌い、三番に戻って歌い終(お)えた。この歌には三番以降があったのをわたしは知らなかった。 この日は教会で青年が祈り「赦しの秘蹟」を受けて司祭の勧(すす)めの言葉のあることが、なぜかかすかにわかったので、「あれ？こんな歌詞だった？」と、改めて和訳(わやく)を読んだ。要約すると「カタリ、あなたは知らないと思うけれど、わたしは教会にまで来て、神さまに祈った。そして司祭に「わたしはあの娘のために信じられないほど苦しんでいます」と打ち明けた。あわれみぶかい司祭は、わたしにこう言われた、「そうだね。娘さんをそっとしておやりなさい」と。 聖ヨハネ・ボスコが「汚れた皿(さら)に料理を盛り付けてはならない」と言ったように、洗った皿に魂(たましい)の糧である丸いパンの形をしたご聖体の秘蹟を受けた時、青年の心にどのような変化が起こるだろうか。同時に「叙階(じょかい)」の秘蹟を受け、青年に赦しを授けた司祭にも何という権能を授かっていることだろうと、そのお恵みに思いをはせずにはいられない。

ラジオ関西・心のともしび・堀妙子・20211029.mp3(3Mb)

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「娘さん「カタリ・カタリ」ゆるしの秘蹟・堀妙子」

新約聖書（イエス・キリストにより罪を赦す神） 「SECUNDUM LUCAM」 （WEBER GRYSON　BIBLIA SACRA　VULGATA　Editio quinta） 1-32 hic erit magnus et Filius Altissimi vocabitur et dabit illi Domius Deus sedem David patris eius 1-33 et regnabit in domo Iacob in aeternum et regni eius non erit finis 「ルカによる福音書」　（口語(こうご)訳聖書　日本聖書協会刊行） 1-32彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、1-33彼はとこしえにヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くでしょう」。

(9)父ダビデの王座とヤコブの家

聖母マリヤと「父と子と聖霊」の神格 ローマ・カトリック教会 （ページ制作者）ささくら　まさよし 2021/10/29