（４）異端者ジョルダーノ

4-1西暦１６００年２月１７日の明け方、4-2ローマのカンポ・ディ・フィオーリの広場に、4-3異端審問所の判決を受けた一人の囚人が引き出された。4-4七人の神父（しんぷ）が彼の周囲を取り巻いて、4-5懺悔（ざんげ）をしなさい、4-6異端の説を否認しなさい、4-7霊魂が地獄へ落ちてもいいのかと、4-8口々に責め立てていたが、4-9その男はうるさそうに首を振るだけだった。 4-10火刑台の側（そば）へ来ると、4-11刑吏が彼の服を脱がせ、4-12柱に縛り付け、4-13涜神（とくしん）と呪詛（じゅそ）の言葉を吐かぬように口かせをはめた。4-14薪（たきぎ）の束はすでに積まれていた。4-15神父の一人が4-16なおもしつこく十字架を彼の目の前に突きつけた。4-17彼の視線は軽蔑（けいべつ）をたたえて背（そむ）けられた。 4-18一瞬後、炎が彼を包み始めた。 4-19最後まで反逆者の姿勢を崩さなかったこの男の名は4-20ジョルダーノ・ブルーノ、4-21異色の哲学者であり、4-22地動説を信奉する科学者であり、4-23独自の魅力を持つ詩と喜劇を書いた文学者であり、4-24そして何よりも、己（おのれ）の自我を恃（たの）み4-25どんな権威をも信じない不羈（ふき：束縛できないさま）奔放（ほんぽう：常識や慣習にとらわれないで思うままにふるまうこと）のルネサンス人であった。

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広場の説明　http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/7106/fiori.html 「花の野」という意味の名を持つ広場です。古代ローマの将軍ポンペイウスの愛人フローラの名前から来ています。もともとはカンプス・フローラ（フローラの広場）と呼ばれていました。今では毎朝にぎやかなメルカート（市）が開かれることで有名です。 広場の真ん中には、１６００年異端の罪でここで火あぶりにされた哲学者ジョルダーノ・ブルーノの像が建っています。最初にこの像を見たとき管理人は、「何故こんなところにサボナローラが？」と思いましたが、似て非なるものです。 ウィキペディア ジョルダーノ・ブルーノ（Giordano Bruno, 1548年 - 1600年2月17日）は、イタリア出身の哲学者、ドミニコ会の修道士。それまで有限と考えられていた宇宙が無限であると主張し、コペルニクスの地動説を擁護した。異端であるとの判決を受けても決して自説を撤回しなかったため、火刑に処せられた。思想の自由に殉じた殉教者とみなされることもある。彼の死を前例に考え、轍を踏まないようにガリレオ・ガリレイは自説を撤回したとも言われる。

謝辞ミチオ・自己研鑽資料

2014/9/1、2016/2/11 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表　笹倉正義 通称：「オリジナル教会」　「ささくら修道会」 2017/2/21