（７） （７）
| メディチ家の場合 1-6-7-1当主（とうしゅ）サルベストロが追放（ついほう）、他（ほか）にも一族（いちぞく）から何人（なんにん）もの処刑者（しょけいしゃ）、亡命者（ぼうめいしゃ）を出（だ）したメディチ家（け）は、当面（とうめん）逼塞（ひっそく）を余儀（よぎ）なくされた。1-6-7-2しかし、無権利（むけんり）の民衆（みんしゅう）の理解者（りかいしゃ）というメディチ家の評価（ひょうか）は、この間（かん）に社会（しゃかい）の底辺（ていへん）に根付（ねづ）いていった。 事業に専念し人脈形成にいそしむ 1-6-7-3新（あたら）しくメディチ一族（いちぞく）の中心（ちゅうしん）となったジョバンニは、政治的野心（せいじてき）（やしん）を見せず、ひたすら事業（じぎょう）に没頭（ぼっとう）して、財界（ざいかい）での信用（しんよう）を徐々（じょじょ）に回復（かいふく）したが、暇（ひま）を盗（ぬす）んでは交際（こうさい）を広（ひろ）げ、またウマニスタ（：＝ウマネジモの学者）たちを後援（こうえん）して、「人脈（じんみゃく）」の形成（けいせい）にいそしんだ。 |
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| 財界と政界とは表裏一体 1-6-7-4チョンピの反乱以後（はんらん）（いご）のフィレンツェの政治体制（せいじ）（たいせい）は政財癒着（ざいせい）（ゆちゃく）、というよりも財界（ざいかい）がそのまま政界（せいかい）だったから、銀行（ぎんこう）の業績（ぎょうせき）が上（あ）がり、財界（ざいかい）での信用（しんよう）が高（たか）まり、幅広（はばひろ）い強力（きょうりょく）な人脈（じんみゃく）にバックアップされれば、自然（しぜん）に政界（せいかい）でも重（おも）きをなすようになる。 ジョバンニ、総務に選出 1-6-7-5あの浮彫コンクールの翌年、ジョバンニ・ディ・メディチは共和国総務（きょうわこく）（そうむ）に選出（せんしゅつ）された。1-6-7-6任期（にんき）は二ヶ月（にかげつ）だが、現代（げんだい）なら閣僚（かくりょう）に当（あ）たる要職（ようしょく）である。 ジョバンニ、毛織物業に進出 1-6-7-7同（おな）じ１４０２年、彼は市内（しない）の二（ふた）つの工場（こうじょう）を買収（ばいしゅう）して毛織物業（けおりもの）（ぎょう）に進出（しんしゅつ）、まだ幼（おさな）い二人（ふたり）の息子（むすこ）、コジモとロレンツオを社員（しゃいん）として実務（じつむ）を見習（みなら）わせ、多角経営（たかく）（けいえい）に乗（の）り出（だ）す。 |
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| ミチオ書・第一部・（文章）歴史物語・藤沢道郎 ページ製作者：ささくら修道会 笹倉正義 |
| 2014/9/1、2016/1/13、2017/2/19 2019/1/29 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会：通称：「オリジナル教会」 |