（１５） （１５）
| 皇帝軍VS自由都市連合軍の 1-4-15-1ドイツの反乱（はんらん）が失敗（しっぱい）に終（おわ）ったと知（し）ると、ロンバルディア都市連合（とし）（れんごう）は一斉蜂起（いっせい）（ほうき）に踏（ふ）み切（き）った。 1-4-15-2皇帝軍（こうていぐん）は大挙（たいきょ）して雪崩（なだれ）のようにイタリアに攻（せ）め込（こ）んだ。1-4-15-3自治都市連合軍（じち）（とし）（れんごうぐん）は町（まち）から出（で）て、ベルガモ近傍（きんぼう）コルテノーバの野（の）に陣（じん）を張（は）り、一（いち）か八（ばち）かの野戦（やせん）を挑（いど）んだ。 1-4-15-4ミラノ市（し）の自治（じち）と皇帝（こうてい）に対（たい）する抵抗（ていこう）の象徴（しょうちょう）である戦車（せんしゃ）「カロッチョ」も本陣（ほんじん）に引出（ひきだ）され、十字架（じゅうじか）と組合旗（くみあいき）を車上（しゃじょう）に掲（かか）げて戦士（せんし）の士気（しき）を鼓舞（こぶ）した。 町人軍の 1-4-15-5西暦（せいれき）１２３７年（ねん）十一月（がつ）二十七日（にち）、決戦（けっせん）の幕（まく）は切（き）って落（お）とされた。1-4-15-6不敗（ふはい）の皇帝（こうてい）フェデリーコ率（ひき）いるドイツ軍団（ぐんだん）の猛襲（もうしゅう）の前（まえ）に、にわかづくりの町人軍（ちょうにん）（ぐん）はたちまち総崩（そうくず）れとなった。 1-4-15-7戦闘（せんとう）は短時間（たんじかん）でけりがつき、連合軍（れんごうぐん）の戦死者数千（せんししゃ）（すうせん）、命（いのち）を賭（と）して守（まも）るはずのカロッチョさえ敵軍（てきぐん）に捕獲（ほかく）されてしまう惨敗（さんぱい）だった。 皇帝軍勝利の 1-4-15-8皇帝派（こうてい）（は）の都市（とし）クレモーナで祝勝（しゅくしょう）の宴（うたげ）を開（ひら）いたフェデリーコは、この捕獲品（ほかくひん）をローマに送（おく）り、カンピドリオの広場（ひろば）に展示（てんじ）させて、皇帝軍（こうてい）（ぐん）の威力（いりょく）を教皇（（きょうこう）に見（み）せつけた。1-4-15-9これで決着（けっちゃく）がついたかと思（おも）われた。 1-4-15-10反乱都市（はんらん）（とし）は次々（つぎつぎ）に降伏（こうふく）、恭順（きょうじゅん）の意（い）を表（あらわ）し、皇帝（こうてい）の陣営（じんえい）には贈物（おくりもの）と献金（けんきん）が山（やま）と積（つ）み上（あ）げられた。 ミラノとブレッシャの 1-4-15-11例外（れいがい）はミラノとブレッシャだけだった。1-4-15-12ミラノは講和（こうわ）を提議（ていぎ）し、教皇（きょうこう）もそれに口添（くちぞ）えしたが、皇帝（こうてい）が望（のぞ）むのはこの「反乱（はんらん）の首都（しゅと）」の降伏（こうふく）であって和議（わぎ）ではなかった。1-4-15-13講和（こうわ）が拒否（きょひ）されると両市（りょうし）とも市壁（しへき）の中（なか）にたてこもり、抗戦（こうせん）の姿勢（しせい）を打（う）ち出（だ）した。 |
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| ミチオ書・第一部・（文章）歴史物語・藤沢道郎 ページ製作者：ささくら修道会 笹倉正義 |
| 2014/11/13、 2017/2/16、2019/01/05 （ささくら宗）聖母マリヤ福音教会：通称：「オリジナル教会」 |