（１４）聖書の （１４）聖書の
| 14-1これだけ忙（いそが）しいのに、14-2まだその上に神学者（しんがくしゃ）としても大きな仕事をした。14-3旧約（聖書）「ヨブ記」への評釈（ひょうしゃく：文章・詩歌などを解釈して批評を加えること）書14-4「モラリア・イン・ヨブ」は、14-5古代文化の終焉（しゅうえん）を宣言（せんげん）し、14-6中世文化の開幕を告知した書である。 聖書は難解である 14-7（新約）聖書が完璧（かんぺき）な知と美の体系（たいけい）なのであるから、14-8もはや異教の古典（旧約聖書）を読んで時間をつぶし、14-9心を汚（よご）してはならない、14-10とグレゴリウスは言う。14-11だが聖書は難解（なんかい）であり、14-12訓練（くんれん）を受けた人による14-13綿密（めんみつ）な解釈（かいしゃく）が必要だから、14-14信徒は自分勝手（じぶん・かって）な解釈を下（くだ）してはならず、14-15必ず教会の解釈に従わなければならない。14-16神は人間の知性（ちせい）を超えた存在（そんざい）だから、14-17知性によって神の存在を証明（しょうめい）したり、14-18否認（ひにん）したりすることはできない。 ---旧約聖書はユダヤ人（民族）のものである。「産めよ増えよ」とはユダヤ人に呼びかける言葉である。だから、旧約聖書によりどころを求める者は、キリスト教徒ではなくユダヤ人なのである。 ---いわゆるプロテスタントは、カトリック教会の教義改革ではなく、「離脱」そのものに目的がある。だから、聖書がすべてであり、個人が、自分勝手（自由）に読み、各自の解釈を推奨している。なので、多くの人が、自分勝手に旧約聖書やヨハネ福音書の文言を聖句として引用し、入信時の証にも用いる。 14-19ただ信じるだけである。14-20地獄は決して比喩（ひゆ）でも虚構（きょこう）でもなく、14-21実在（じつざい）するものであり、14-22信じない者の霊を収容（しゅうよう）し、14-23永劫（えいごう）の責め苦にあわせるところである。14-24こうして、14-25古代人のあの旺盛（おうせい）な知的（ちてき）好奇心（こうきしん）は14-26悪魔の所行（しょぎょう）と見なされるようになり、14-27古代思想の合理性は、14-28神罰（しんばつ）と奇蹟（きせき）に満ちた14-29神秘性に取って代わられる。14-30経済14-31社会的にすでに崩壊した古代文明は、14-32ここに文化的（ぶんかてき）にも消滅（しょうめつ）するのである。 ---ギリシャ哲学といわれるものの根底は、奴隷社会の上にあぐらをかいていた、有閑層のたいくつしのぎである。救霊が本質のキリスト教とは全く次元が違う。キリスト教とギリシャ哲学の比較は、彗星の吐く雲と、空の雲とを同一視する類の愚行である。キリスト教がギリシャ哲学を排斥するのは、そのような惑わす者を排斥するのが目的であって、哲学そのものを否定したりはしない。労働を蔑み、哲学する人生も、自身で完結してくれるなら、それも結構。 使徒行伝（アテネの哲学者） 17-19そこで、彼らはパウロをアレオパゴスの評議所に連れて行って、「君の語っている新しい教えがどんなものか、知らせてもらえまいか。17-20君がなんだか珍しいことをわれわれに聞かせているので、それが何の事なのか知りたいと思うのだ」と言った。17-21いったい、アテネ人もそこに滞在している外国人もみな、何か耳新しいことを話したり聞いたりすることにのみに、時を過ごしていたのである。 14-33これでもまだ14-34グレゴリウスの仕事に14-35すべて触れたことにならないから驚きだ。14-36彼はまた、14-37教会の典礼（てんれい）についても心を砕（くだ）き、14-38特にミサの形式（けいしき）を整えることに熱心であった。14-39現在（げんざい）行われるミサの式次第（しきしだい）は、14-40基本的にはグレゴリウスの定めた礼式（れいしき）にのっとっている。 グレゴリウス聖歌 14-41ミサで歌われる14-42聖歌についても深く関与（かんよ）し、14-43みずから作曲や指揮（しき）に当たったと言われる。14-44最古（さいこ）の西洋（せいよう）音楽（おんがく）と見なされる14-45男声（だんせい）斉唱（せいしょう）の聖歌は、14-46この偉大（いだい）な教皇の名を冠して14-47「グレゴリウス聖歌」と呼ばれ、14-48今日（こんにち）も歌い継（つ）がれている。14-49精密画（せいみつが）と14-50金箔（きんぱく）で飾（かざ）られた楽譜（がくふ）の表紙（ひょうし）に、14-51教皇グレゴリウスの肖像（しょうぞう）の描かれていることが多いのも、14-52この面での彼の業績を讃（たた）えるためである。 |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2014/9/1、2016/4/2 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/2/27 |