ヨナ書

預言者の書のほとんどが、アッスリヤ、バビロンさらには敵対したエジプトやエドムなどの周辺国を呪うものであるのに対して、このヨナ書は「悔いる者を許す」神について書いてある。気を害してすねるヨナにやさしく語る神は、イエスの父なる神を連想させてほのぼのとした気持ちになる。冒頭ヨナがニネベに行くのを嫌がってタルシンに逃れようとするのは、その大きな町がアッスリヤ国の首都だからである。強大な敵国を許そうとする神に、ヨナは素直な気持ちになれない。
 
目次
１章「三日間魚の腹の中」　主は大いなる魚を備えて、ヨナをのませられた。
２章「陰府の腹の中から叫ぶと」　主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。
３章「ニネベの町の信仰」　「四十日を経たらニネベは滅びる」と言った。
４章「ニネベを惜しむ」　主は言われた、「あなたの怒るのは、よいことであろうか」。
 
 
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2011/6/8　笹倉正義