８（１７）画：狼と双子

○（８−１７）ウォルカヌスの盾にイタリアの未来が彫られて (8-626)(8-627)(8-628)(8-629)(8-630)(8-631)(8-632)(8-633)(8-634) 予言者たちの言葉をよく知り、未来に通じた炎火大明神（えんかだいみょうじん：イグニポテンス：ウォルカヌスのこと）が、盾にイタリアの未来史とローマ人たちの勝利の場面を表現したのだ。 （１）狼の乳を飲む双子の兄弟の場面など そこにはアスカニウスから始まる一族の末裔のすべてが織り込まれ、戦われる戦争が順番に描かれていた。マウォルス（軍神マルスの古名）の緑の洞窟に横たわる仔を産んだばかりの雌狼（めすおおかみ）。その乳房（ちぶさ）の傍（かたわ）らで遊び、ぶらさがり、そして大胆に母狼（ははおおかみ）にしゃぶりつく双子（ふたご）の男の子たち。雌狼は、柔らかな首を回してふたりをかわるがわる愛撫（あいぶ）し、舌で身づくろいをしてやる。(8-626-634) (8-635)(8-636)(8-637)(8-638)(8-639)(8-640)(8-641) (8-642)(8-643)(8-644)(8-645) 近景（きんけい）にはローマが描かれていた。それはあの乱暴を極（きわ）めた、サビニ人の女たちの劫掠（ごうりゃく）の場面であった。そこには観客席に集（つど）う見物客と、開催中の大競技祭（だいきょうぎさい：マグニ・キルケンセス）の様子も添えられていた。この事件がもとで勃発（ぼっぱつ）したロムルスの一党とタティウス王（サビニ人の王）率いるクレス（サビニ人の町）の町の人々との戦争の場面、そしてその後、この同じ王たち（ロムルスとタティウス）が争いをやめ、鎧姿のまま、ユピテルの祭壇の前に立ち、盃（さかずき：はい）を捧げ持ち、牝豚（めすぶた）を屠（ほふ）って盟約を取り交わす場面も描かれていた。

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2015/11/25 オリジナル教会（初代代表）　笹倉正義
正式名称：（笹倉宗）聖母マリヤ福音教会