８．神の恵み ８．神の恵み
| 8-1知恵は、この世の果てから果てまで、 その力を及ぼし、すべてを巧みにつかさどる。 8-2私が若いときから、愛し、求めたのは、それだった。 私はそれを配偶者にしようと務め、 その美しいものの愛人となった。 8-3神とその知恵の親密さは、知恵がいかに崇高なものから出ているかを示している。 それは、宇宙の主に愛されているからである。 ---この辺がキリスト教の奥義とは異なる。知恵はサタンから出ている。キリスト教の神の正しさは十字架の愚かさにあるが如しである。 8-4知恵は、神の知識の奥義に通じ、 神の業を選ぶ。 8-5この世において、富が望ましいなら、 すべてをもたらす知恵よりも富んだものがどこにあろうか。 8-6ことを行うのが聡明であるなら、 知恵にまさる技術家がどこにあろうか。 8-7正義を愛する人なら、 その働きの効果が徳であると知る。 それは、節制と賢明、 正義と剛毅を教える。 だから、人間にとって、この世で知恵ほど役に立つものはない。 8-8広い知識を望む人なら、 知恵が過去を知り、未来をおしはかることを悟る。 それは、格言の真意となぞを知り、 ことの起る前に、予兆と不思議を知り、 時代と時期の推移を知る。 ソロモンと交錯 8-9それは、幸いな時には私の顧問となり、 憂い悲しみの時には私の慰めとなることを知り、 それを、私の生涯の友としようと定めた。 8-10私は自分にいい聞かせた、それがあれば、人々の中で私は名声を得、 若くても、老人から尊敬を受ける。 8-11裁判の時には、明知のあることが認められ、 偉大な人々に感嘆される。 8-12私が沈黙すれば、彼らは待ちあぐみ、 私が語れば、耳を傾け、 長く語れば、口に手をあてる。 8-13それがあれば、私は永久に名をとどめ、 あとに続く人々に、永遠の記憶を残す。 8-14私は民を支配し、 国々は私に服従する。 8-15暴君たちは、私の名を聞くだけで恐れる。 私は民に善を行い、戦いには勇敢なことを示そう。 8-16住まいに帰れば、知恵のそばで休もう。 それと交わるものは、心に苦みを生まず、 それとともに生きるものは、不安を知らず、 楽しみと喜びだけを知る。 8-17私は自分でそういうことを考え、 心の中で思った、 知恵と一致することによって永久の名をとどめ、 8-18それと交わることで、清い喜びを、 その手の働きで、くみつくせぬ富を、 その交わりを養って、聡明を、 そしてその友情で、名声を、 得られるのだと思い、 どのようにして、それを得ようかと一心にさがし求めた。 8-19私は気性のよい子で、 よい魂に恵まれていた。 8-20つまり、善良だった私の魂は、 汚れのない体に入ったのだった。 8-21だが、神の恵みでなければ、私は知恵を持てぬと知り、 −−−その恵みが、どこからくるかを知ること自体、すでに知恵である−−− 主に祈り、 心をあげてこう言った。 ---権力の頂点にあり、だれも諭すものがいなくなれば、人間である限り、堕落する。ソロモンの晩年もそうであった。ソロモンは、他国との婚姻を重ねることによって、戦争を免れようとした。その資金捻出のため、彼は民に重税を課した。彼の知恵は、徴税システム構築のための悪事に用いられた。人の知恵は悪魔から来ることを過去の書物は教える。 キリスト教の奥義の一つを教える知恵がある。それは知恵によらず、信仰によって、事実起こったことを語る。少女の受胎告知承認と、他人の罪の十字架を負う愚かさとが、パウロの到達した神の知恵であった。それが、唯一の救いの道であることを悟らせるものは、聖母マリヤから生まれたイエス・キリストを、救い主と信じる信仰からくる。 （列王紀上）ソロモンの知恵は重税システムに使われた 11-43ソロモンはその先祖と共に眠って、父ダビデの町に葬られ、その子レハベアムが代って王となった。12-1レハベアムはシケムへ行った。すべてのイスラエルびとが彼を王にしようとシケムへ行ったからである。12-2ネバテの子ヤラベアムはソロモンを避けてエジプトに逃れ、なおそこにいたが、これを聞いてエジプトから帰ったので、12-3人々は人をつかわして彼を招いた。そしてヤラベアムとイスラエルの会衆は皆レハベアムの所にきて言った、12-4「父上はわれわれのくびきを重くされましたが、今父上のきびしい使役と、父上がわれわれに負わせられた重いくびきとを軽くしてください。そうすればわれわれはあなたに仕えます」。12-5レハベアムは彼らに言った、「去って、三日過ぎてから、またわたしのところにきなさい」。それで民は立ち去った。 |
| 次へ |
 |